ヒラリーの選挙運動で分かっているだけで百万ドル以上も献金を集めたヒラリーにとっては大事な選挙委員のノーマン・シューが16年前に三年間の禁固刑を言い渡されていた窃盗罪の罰を受けるべくカリフォルニアの法廷に自首して出た。
ヒラリー側からは今のところ何の声明も出ていない。シュー氏が自首した16年前の事件とは別に、最近のヒラリー選挙運動においても、シュー氏による資金集めには色々とうさん臭いことが多く、選挙運動違反行為なのではないかという疑いもかかっている。そうなってくるとヒラリー選挙事務所は単に個人の運動員の問題では片付けられないことになる。
だいたいこのノーマン・シューなる男。数年に渡ってヒラリー・クリントンに個人でも多額の献金をし、知り合いや友人という名目で多数から多額の金額を集めているのだが、実際どういう商売をしてそれほどの金持ちになったのか彼の商売の実態がつかめない人間なのである。
アメリカの選挙運動法では個人から特定の候補者に献金できる金額は4600ドルと限られている。だから大金持ちが一人で何百万という献金をすることはできないので、献金をしてくれる支持者から資金を募る力のある人が選挙事務所からは重宝される。ヒラリーにはそういう資金集めの実力者が何人もついているが、それらの人々の間でもノーマン・シューの資金集め能力は飛び抜けているという。
にもかかわらず、ヒラリー関係のひとたちは3年前までこの男の名前すらきいたことがなかったという。実際シューは3年前まで民主党の候補者に一銭の献金もしたことがない。いまだに長年民主党のために資金運動をしてきた大御所の間でもノーマン・シューがどういう人物なのか、どうしてそんな多額の資金集めができるのか、分からないというのが実態だ。ノーマン・シューはヒラリーだけでなく、他の民主党候補者にも多額の献金をしている。
ウォールストリートジャーナルのインタビューに答えて、シューはアメリカにはお世話になったので恩返しをしているだけだと語っているが、シューの資金源はどうも怪しい。
シューの友人というサンフランシスコに住むビュー家からは民主党の数名の候補者にたいして多額の献金がされている。ところがビュー家のアドレスはシューが以前に自分のアドレスとして使っていたものだった。しかもビュー家の世帯主は郵便配達員で年収はせいぜい5万ドル。とても政治家に献金できるような豊かな家族ではない。もしシューがビュー家の名前を使って自分の懐から金をだしていたのだとしたら、これは完全に選挙法違反になる。
シュー氏は最近ニューヨークへ引っ越し、ファッション関係の仕事をしているということになっている。過去にも洋品産業に携わっており、時代によっていくつか会社も持っていたようだ。しかし彼が献金の際に連絡先として記載した住所は、なかなか探すのが難かしい。
シュー氏はニューヨークのファッション業界でもあまり目立たないようにしており、アメリカでも指折りの繊維や衣服の輸入業者協会the U.S. Association of Importers of Textiles and Apparelはシューの名前を聞いたことがないという。また輸入品の記録をとっている会社でもシューが経営しているとされる会社の記録は全くないという。
ニューヨークでもシューの知り合いは、シューがどういうビジネスをしているのかよく知らないと語る。「ファッション関係の仕事をしている」とボブ・ケリー氏(元ネブラスカ代表上院議員)は語る。ケリー氏は現在マンハッタンにある学校の学長で、シュー氏は昨日までこの学校の理事をしていた。「洋服をデザインして売っていたと聞いています。」
シュー氏の知り合いは、シュー氏は常に高級服を着て腕にはローレックスをつけているという。1990年代初期に離婚して、息子のオリバーはカリフォルニア州デイビス大学でマイクロバイオロジーを勉強しながら、スタンフォード大学の研究者でもあるという秀才だ。シューの前妻も息子もそれぞれ個人献金の制限金額である4600ドルをクリントンの選挙運動に献金している。
シュー氏のビジネスに多数の東洋系アメリカ人投資者を集めたオーガスティン・ウー氏はシューが自首したということは、投資金はどなるのかと投資者からの問い合わせが殺到しているという。ウー氏は詐欺の疑いがあるとしてカリフォルニア当局に通告した。
シュー氏はまた1990年代の初期に中国系ギャングに誘拐されたこともある。誘拐の途中に赤信号をつっきった車が警察に止められたことで助かったらしいが、その時も自分はレストランや洋品店をカリフォルニアのあちこちに持っていると語っていた。どうもシュー氏は中国マフィアともなんらかの関係があるらしい。
ウォールストリートジャーナルはシュー氏が中国共産党の工作員かもしれないというようなことは何も書いていない。ビジネスマンを装った詐欺師なのではないかという書き方をしている。だが私は彼が単なる詐欺師だとは思えない。先日も書いたようにクリントン家と中国共産党の関係は歴史が長い。そういうクリントンへのために多額の献金を集めた人間が、またまた身元の怪しい中国系移民だったというのも偶然にしてはでき過ぎてないか?


3 responses to ヒラリー・クリントンの中国系大口献金者、怪しげな資金源

In the Strawberry Field17 years ago

疑惑深まるヒラリー・クリントンの中国系大口献金者の資金源

昨日から、ヒラリー・クリントン及び有力民主党員がノーマン・シューなる怪しげな中国系アメリカ人が集めた多額の献金をもらっていたという話をしているが、この男の職業や資金源は調べれば調べるほど摩訶不思議な迷路に迷い込んでしまう。まずは関連エントリーはこちら。 ヒラリー・クリントンのチャイニーズコネクション ヒラリー・クリントンの中国系大口献金者、怪しげな資金源 上記でノーマン・シューはファッション関係の仕事をして成功したビジネスマンだと自称していた話はしたが、ベルモントクラブのレチャードによると、実はシリ…

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In the Strawberry Field17 years ago

やっぱりマイク・ホンダもからんでいた、中国系お尋ね者の献金スキャンダル!

やっぱりねえ、東アジア黙示録さんによれば、旧日本軍の慰安婦問題であの悪評版の決議案を提案したマイク・ホンダ米民主党下院議員が、ヒラリーの献金調達員でお尋ね者だった中国系詐欺師ノーマン・シューから多額の選挙献金をもらっていたそうだ。産經新聞の小森義久さんがホンダは中国筋から金をもらっていると以前から主張していたが、もしノーマン・シューの資金源が中共だったら、中国がアメリカ内政に干渉したことになり、これはFBIの管轄になるのではないだろうか? ノーマン・シューについてはカカシもここ数日下記にて特集してい…

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In the Strawberry Field17 years ago

ヒラリー献金疑惑のノーマン・シュー法廷に出頭せず! 再びお尋ね者に!

ヒラリー・クリントンやマイク・ホンダといった民主党の議員らへの献金調達について選挙違反の疑惑の中にいる中国系ビジネスマンのノーマン・シューは、1992年に言い渡された三年の禁固刑につくために15年間の逃亡生活をあきらめて自首して出た。 しかし本日シューは保釈金減額の審査のために予定されていた法廷に現れず、カリフォルニア裁判所はシューに新しく逮捕状を発令した。これによってシューは再びお尋ね者となったのである。 15年前に保釈中にとんずらして行方をくらました過去のあるシューを、カリフォルニア裁判所は再び…

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