アップデートあり:
昨日の新聞の見出しにアメリカの大手玩具会社マテルが中国製玩具の大量リコールをするとあるのを読んで、数日前にリコールを発表したばかりだったのでは? とちょっと戸惑ったのだが、記事を読んでみると、今月の二日に続いて二度目のリコールだという。

米マテル社の中国製玩具、また自主回収

2007.08.15
Web posted at: 10:42 JST
– CNN/AP/REUTERS
米メリーランド州ベテスダ──米玩具大手マテルは14日、基準値を越える有害物質が含まれている中国製玩具の自主回収を、米国内外で実施すると発表した。同社の製品自主回収は、今月2日の子会社フィッシャープライスの製品150万個に続いて2度目。
米消費者製品安全委員会の発表によると、今回回収対象となるマテル製品は、米国市場向け950万個と、海外市場向け1100万個。ボブ・エッカート最高経営責任者(CEO)は14日付ニューヨーク・タイムズ紙やウォール・ストリート・ジャーナル紙、USAトゥデイ紙に掲載された一面広告で、マテルが製品の安全性に真剣に取り組んでいることを強調。また、CNNに対し、自主回収がやむを得ない措置であるとの認識を示し、謝罪を表明した。
回収対象の玩具には、外れやすく、子どもが過って飲み込む恐れがある小さな磁石が使用されていたり、塗料に基準値を超える鉛が含まれているなどの問題がある。
一方、中国紙チャイナ・デーリーによると、今月2日に自主回収が発表された玩具の生産元の社長が先日、自社倉庫内から首を吊った状態の遺体で発見された。生産元は先週、中国当局から輸出停止処分を受けており、捜査当局は社長が自殺したとみて調べを進めている。
中国の玩具生産量は、世界全体の80%を占めている。

しかも中国はこのおもちゃの磁石の危険性について今年三月からすでに知っていたにも関わらず何の対策もとらずにアメリカへ輸出していたというのだ。
中国製品を大量に輸入しているアメリカの企業もこれでは大損害だろう。多分すでにマテルなどは中国の製造元に訴訟を起こす用意は整えているだろうが、中国が相手では訴訟に勝てるとは思えない。中国政府が間に入って訴訟は棄却されるのが落ちだ。しかしそういうことをして中国側が、してやったり、と考えているのだとしたらそれは非常に近視眼的な見方といえる。
アメリカ国内では政府が中国製品の輸入を規制すべきなのではないかという意見もあがっているが、私はそれは無駄だと思う。中国は政治的な制裁などなんとも思わないからだ。それよりも危険な中国製品を扱っているアメリカの会社を国内で消費者が訴える方が話が早い。アメリカの輸入業者が民間の経済制裁を受ければ、自然と中国製品を輸入しなくなる。中国はアメリカ市場から追い出され大打撃を受ける。そうなれば中国側の必要に迫られて安全な製品を製作になるというわけだ。こういうことは政府がやたらに口出しするより市場に任せるのが一番である。
中国製品に自信を失っているのはなにもアメリカばかりではない。粗悪な中国製品の一番の被害者はなんといっても中国市民そのものだ。このあいだ日本からの輸入米が中国産のものよりも20倍という値段にも関わらず飛ぶように売れたという話を聞いたが、高くても日本製品は安全だという消費者の信用度がものをいったものと思われる。
アップデート:中国製のタイヤも回収! もういい加減にしてよ、中国産!


1 response to いつまで続く? 危険な中国製品の輸入

goda17 years ago

 関連記事の翻訳(一寸端折り気味)です。
2007.08.14 TimesonlineUK Analysis: how toy recall affects Brand China
 統計に拠れば日本企業の対中投資は一巡し落ち着いたとの事です。
 中国は潜在的なカントリー・リスクが高い。既に進行中の日本企業のリスク分散の流れは一連の騒動で一層強まるでしょう。脱・中国です。

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