さっき、坂さんのエントリー、韓流など初めからなかったを読んでいて、ふーむと考えさせられてしまった。
今年になって日本への韓国映画の輸入はなんと前年よりも82%も激減したという。この変化はいくら飽きやすい日本とは言えひどい減り方だ。しかし、ここで私には非常に不思議に思うことがある。
日本には昔から外国映画やテレビ番組がいくらも輸入されていた。映画ではアメリカが主流とはいえ、フランスやイタリアの映画も結構人気がある。テレビは圧倒的にアメリカ製品が主流だが、それでもその歴史はもう何十年にもさかのぼり、韓国の番組の人気があがってもアメリカ番組の人気はそれほど下がっていない。
どうしてアメリカのテレビ番組や映画は何十年も人気が継続しているのに、韓国ブームはほんの数年で終わってしまうのだろうか? これは坂さんのいうここにあるような気がする。

韓国には自国民を満足させるだけの文化がないということである。…実際、強く規制しているにもかかわらず、海賊版のCDやDVDで日本のポップスやシネマが出回っており、若者たちは原宿のファッションに敏感に反応する。

また、大衆文化とは言えないが、小説では村上春樹、江國香織、吉本ばなななどがベストセラーを連発し、韓国人作家を圧倒している。これは、韓国人が日本文化に強い憧憬を抱いているということであり、それだけ韓国の現代文化の底が浅いということの証明でもある。

実は日本で韓流などという言葉が流行る十何年も前のことになるが、私はテレビで韓国の娯楽番組を結構観ていた。そこで気が付いたことは、韓国の演歌が日本の演歌そっくりであるだけでなく、ポップス歌手の格好、歌い方、振り付けなどが日本のをそっくりそのまま真似したものだったことである。当時韓国では日本語では歌を歌ってはいけないことになっていたが、人気のある日本の歌が韓国語の歌詞で歌われるなどは普通だった。
韓国人の同僚から韓国では芸能人が日本へ行って成功したら、日本の野球選手が大リーグで成功するのと同じくらいハクがついたとはなしてくれたものだ。当時、私が韓国の人たちと話をしていて感じたのは、韓国人の持つ日本への限りない羨望と憧れである。当時は今のような反日感情を私は韓国人から感じたことがなかった。
個人的な経験だが、私は1980年代後半にアメリカのとある町の銀行で働いていた。そこは昔は白人ばかりの非常に保守的な町で、少数民族といえば戦前に移民してきたごく少数の日系人経営の苺畑がある程度だった。しかし私がつとめはじめてすぐ、ほん1〜2年の間に突然韓国からの移民がどっと増え、町はあっという間に韓国化してしまった。私が勤めていた店には東洋人は日本語のできない日系人のおばちゃんと私だけだった。そこへ英語のはなせない多くの韓国人のお客さんが来るようになると、同僚もお客さんたちも私をたよりにするようになった。私がいくら韓国語と日本語は違うのだといっても駄目。なにしろ話は通じないと私が主張しているそばから、年配の韓国人が日本語で話しかけてきたりしたので余計に話がこんがらがってしまった。
日本語のできる韓国人ということは旧日本帝国の統治下にいた人たちのはずだ。だが私はその人たちから敵意の目で見られたことはないし、かえって日本軍のおかげで教育が受けられたと感謝しているとさえ言われた。私が日本人と知っての議事麗句にしてもそこまで言う必要はないはず。ある中年の女性は協会のピクニックに招いてくれたし、あるおばあさんは私に手作りのお蕎麦をもってきてくれたりした。一度近所で韓国の秋祭りが催され、宣伝になるからとうちの銀行も屋台をだしたことがあった。その時韓国語放送のラジオのDJが私に話しかけてきて、私が韓国語が分からないという顔をすると、歌は歌えるかというきくのでアリランを日本語で歌ったら、周りにいた韓国人と大合唱になってしまったことがある。
あれだけの韓国人に囲まれていても明らかに日本人に見える私に敵意を見せた人は一人もいなかった。もし歴史的な問題が原因で韓国人の反日感情が生まれたというのであれば、20年前のほうがひどかったはずであるが、実際はその逆だ。
私は韓流ブームのきっかけになった「冬のソナタ」も見てないので、これは母や叔母から聞いた話からの判断なのだが、日本の中高年の女性に人気があったのは韓国の純愛ドラマのせいではないのだろうか。日本のドラマにしてもアメリカのものにしてもそうだが、最近の恋愛ドラマは視聴者の対象が若すぎる。主人公が若くて美しいのは当たり前だが、ロマンスよりもセックスが先行し、愛し合えども結ばれぬ定め、、なんていう演歌風ドラマからはほど遠い。韓国ドラマには日本のドラマが失ったロマンスが残っていた。だから韓国番組のファンには私の母親世代の中高齢女性が多かったのではないかと思う。
しかし、韓国映画やテレビドラマが人気が出るにつれ、韓国映画もハリウッド病にかかってきたように思える。セックスや暴力なら予算の多いアメリカ映画を見ればいいのであって、わざわざ韓国映画を見る必要はない。韓流ブームがただのブームではなく、欧米映画のような伝統となるためにはやはり韓国ならではの個性のある純愛ものを続けて作っていく必要があるのではないだろうか。
それに、あの気違い大統領の反日発言もどうにかしてほしい。韓国人の日本に対する反感は本物ではない。韓国がやたらに国粋主義に走るのも、独自の大衆文化がなく、アメリカや日本の真似しかできないことへの憤りではないだろうか。
しかし日本もアメリカに追い付け追い越せから卒業して、日本のゲームショーがアメリカで真似されるようになるくらいだから、韓国も自信をもって欲しい。お隣同士、また仲良くしたいものだ。


2 responses to 韓流から寒流へ?

MikeRossTky13 years ago

日本は江戸時代の終わりごろから必死になって西洋に追いつこうとした。西洋を取り入れながらも、日本の良いところを残し、文化的にもParis,NewYork,Hollywoodで”日本”の足跡を残した。
韓国は朝鮮戦争が終わるまでは”明治”を迎える事ができなかった。今、必死に走っている。しかし、日本と違い、文化鎖国を近年まで行ってきた。このような国の育ち方では矛盾が発生すると思います。その矛盾が朝鮮戦争の前の歴史の主役、日本への八つ当たりとなると思います。
何時の日か、韓国は北朝鮮と一つとなり、ProudなSocietyになって欲しい。今の韓国では”Proud”はあまりにもAngreeなものだ。JubliantなProudになって欲しい。
MikeRossTky

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utz13 years ago

カカシさん、はじめまして、なだそうそうのUTZです。
美女と勘違いさせてしまってすみません。男でした。
いつもカカシさんの過激なコメントを楽しく読ませてもらっています。
アメリカや中東の話は知らないことが多く、
「ふ〜ん、そうなのか〜」って感じでおもしろいですね。
ブログ初心者のためコメントをいただいてもどうすればよいか分からず、
オロオロしていまいました。
rssとかでカカシさんのブログヘッドラインを組み込もうとして試行錯誤していました。
きっと変なアクセスがたくさんあって変に思われたでしょうね。ごめんなさい。
今後ともよろしくお願いします。
UTZ

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