国産イスラムテロ、シカゴのショッピングセンター攻撃計画発覚!

さっきフランス国産のテロリストの危険性について書いたばかりだったのだが、アメリカもうかうかしていられない。先日年末の買い物客で賑わうシカゴのショッピングセンターを狙ってテロ攻撃を計画していたシカゴの男が逮捕された。犯人のデレク・シャリーフ(Derrick Shareef)はアメリカ人で、9月頃からテロ計画をしていたようだが、すぐにFBIの操作対象となり、すべての交渉はFBIのおとり捜査官との間で行われていたらしい。シャリーフはそうとは知らずおとり捜査官に混み合った場所で手りゅう弾をつかった攻撃について相談していたという。
パワーラインによると、シャリーフはアメリカ黒人の間で人気のあるイスラム教過激派グループ、ネイション・オフ・イスラムのメンバーだということだ。この組織は新しく下院議員になったアメリカ初イスラム教徒のキース・エリソン議員が何年もメンバーをやっていて今でも強いつながりがあるとされる過激派グループである。(このグループは25年前に警察官を殺害したムミアという殺人犯を支援したりもしている)
シャリーフの母親によると父親もこのネイション・オブ・イスラムのメンバーで、シャリーフは7歳の頃からメンバーだという。
ネイション・オブ・イスラムはこれまでにもイスラム系テロリスト組織の関係が噂されてきたグループであるが、メンバーはすべて黒人であることから、アメリカの左翼は絶対に批判をしない。へたに批判すれば人種差別者のレッテルを張られてしまうからだ。だがもしアメリカ国内でシャリーフのような男たちがテロを成功させ、その裏にネイション…がいたならばアメリカ市民はいつまでこのグループの活動を容認するのだろうか?


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民主党イラクへ二万人増兵へ方針転換か?

昨日ラムスフェルドの後任として大統領に任命されていたゲーツ氏が議会の承認を受け、正式に次期国防長官となることが決定した。 

ワシントン──米上院本会議は6日、ブッシュ米大統領から次期国防長官に指名されたゲーツ元中央情報局(CIA)長官を、95対2の圧倒的賛成多数で正式承認した。

反対票を投じた2人はともに共和党議員だった。民主党議員らは、米国がイラク戦争に勝利しているとは言えないと語ったゲーツ氏が、今後のイラク政策についてブッシュ米大統領に率直に助言することを期待し、同氏の指名を好感したもよう。ただ、米国民は国防総省のトップの交代以上に、イラク政策の包括的な転換を求めているとの指摘もある。
ゲーツ氏の指名は、前日の上院軍事委員会で全会一致で承認されていた。同氏は18日に宣誓就任する。

ゲーツ氏任命の際の公聴会でゲーツ氏が「米国がイラク戦争に勝利しているとは言えない」と発言したことがアメリカメディアでは大きく取り上げられているが、だからといって必ずしもゲーツ氏はいますぐアメリカ軍はイラクから撤退すべきであるとは言っていない。以下はAPの記事より

ゲーツ氏はアメリカ軍の撤退をいつ始めるかという質問に対してはっきりした返事をせず、「現地での事情による」とだけ答えた。また氏は確認でき次第イラクへ行って米指揮官たちと相談するつもりだと語った。

後に軍撤退の時期を特定して発表するかという聞かれたことに関して、そのような日程はアメリカの弱さを象徴するものであり「(敵に)どのくらい待てば我々が去るかを伝えるようなものだ」と語った。

これなら今までブッシュ大統領がいい続けてきたこととなんら変わりはない。民主党議員たちはゲーツ氏がイラクでアメリカが勝っているとはいえないといったことだけに喜んで、では実際にイラクでアメリカはどうすべきなのかという話には注目しなかったのだろうか? いや、いくら民主党といえどそこまで間抜けではない。
以前に私は民主党勝利=イラク撤退ではない!と書いた。むしろイラクで決定的な勝利をおさめるためには増兵すらあり得ると書いた。この予測をばかばかしいと一笑に伏した輩もいるが、実は新しく民主党ペロシ下院議長から下院諜報委員会の委員長に任命されたテキサス州下院議員(民主党)のシルベスター・レヤズ氏がイラクへ二万人の増兵を考えていることを公表した。レヤズ議員はイラクのスンニとシーアの民兵は崩されなければならないと語った。
イラク増兵を訴えているのは政治家だけではない。現地の将軍たちもその必要性を訴えている
前回の民主党の勝利と、ラムスフェルド長官の辞職によって、アメリカのイラク政策はイラクより軍隊撤退だと考えていた人たちは、かなり的外れな期待をしていたのかもしれない。


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フランスを蝕むイスラム系移民二世たち

今朝、陳さんとことで、こんな記事を読んだ。

仏スーパー:18歳未満入店禁止 暴行・万引き絶えず(毎日新聞)
【パリ福井聡】移民系若者たちの暴力事件が絶えないパリ北東部郊外にある大手スーパー「カルフール」の2店が、「18歳未満の未成年者は大人同伴でなければ入店お断り」の独自規制に踏み切った。未成年者による客や店員への暴行や万引きが絶えないためという。周辺の店にも同調する動きがある。
ただカルフール本社(パリ)は「支店レベルで実施に踏み切ったことであり、撤回を望む」と説明。人権団体の反発などに配慮しているとみられる。
パリ周辺などフランス都市部の郊外では昨秋、移民系若者が日常の不満などを爆発させる形で大規模暴動を起こした。今年は大規模には発展していないが、日常的な衝突や暴力は頻発している。
毎日新聞 2006年12月9日 12時40分

ここでいう「移民系若者」というのは暗号で「イスラム教徒」という意味なのはこのブログの読者のみなさんにならもうお分かりだろう。フランスではイスラム系の移住の歴史は長くなるので、移民系といってもすでに2世3世の代になっている。一世の時代にはフランスではイスラム系移民による問題というのはあまり取りざたされていなかったが、最近はこの2世代3世代目の過激化が目立つ。
私のすきなフランスのブログ、les chroniques de l’eXtreme-centreによれば、そんなフランスの2世代目連中がジハーディストとなって中東でテロ行為をする事件が相次いでいるという。しかも逮捕されたイスラム系フランス人は家庭も豊かで教養もあり、とてもテロリストになるような人たちには見えないというのだ。

先週もイラクへいってアメリカ兵を殺すつもりだった三人のフランス人ジハーディストがシリアで逮捕され、フランスに送り返されたという話をきいたばかり。この三人の若者は19、20、31歳のTours出身でSalafiという静かな郊外の町にある同じ聖廟に通っていた。 フランス政府が一番心配しているのはこれらの若者は過激派とはみられておらず、どの名簿にも載っていなかったということだ。一番困惑Mustafa El Sanharawi で、彼は(フランスに)非常に溶け込んだ家族があり、父親は外科医、母親は大学教授、三人の兄弟はそれぞれ医学を勉強しているという。また Mustafa は優秀な生徒でありパリ最高の工学大学への入学が決まったばかりだった。この例は貧困と社会からの隔離が若者をテロに追い込む理由だとする多くのコメンテーターや専門家の説が成り立たないことを意味する。

フランス人ジハーディストといえば12月4日にもエジプトにて九人の北アフリカ系二世のフランス人を含むテログループが摘発されている。犯人グループにはこのほかに、ベルギー人二人、アメリカ人一人、などが含まれていたが、グループはイラクで「殉教者」となるべく勧誘されたという。このグループは先にサウジアラビアで逮捕された137人のテロリストに含まれていたベルギー人による証言がもとで発見された。
エジプトは最近ジハーディストたちがヨーロッパや諸外国からイラクへ渡る中継地としてよく利用されているらしい。一年半まえにもフランス国籍を持つ15人の若者がイラクへ渡る際にエジプトを通過しようとして追放されている。しかしエジプト政府はフランス政府による対テロ政策には全く協力していないようだ。
フランス人はイラクにおいて、アメリカ軍との戦いで9人が戦死、2人が自爆テロ、30人が投獄、12人が取調中だ。
どうしてフランスで自由に暮らしているイスラム系2世たちがわざわざイラクなんぞへ出かけていって死にたいのだろうか? これはイギリスやアメリカのエリートたちがスペインの内乱に志願したのと似たような心境なのかもしれない。自分らが恵まれた環境にいるのに「同胞」が帝国の横暴に苦しめられている、なんとか力になりたい、などという若者特有の理想主義からくるものなのかもしれない。
何にしても外国で訓練を受けたイスラム系二世のテロリストたちが、フランスに帰国してフランス国内でテロをおこなう可能性はひじょうに大きい。フランス政府はイスラエル・パレスチナ間での戦いや、イランへの外交、およびイラク戦争などに関しても、イスラム教に迎合することで自国内での攻撃を防げると考えているのだとしたら大間違いである。フランス人テロリストの台頭についてもっと今すぐ真剣に取り組まなければフランスこそがテロ組織の温床となってしまうだろう。


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残念! 豪州ビキニマーチは来年一月に延期

せっかく楽しみにしていたオーストラリアのビキニマーチが、来年の一月まで延期されることになった。状況からいって来年になっても実際に実行できるのかかなり見通しは危ない。この「偉大なるオーストラリアビキニマーチ」(the Great Australian Bikini March)のホームページによると、メディアの歪曲報道及び主催者や家族への深刻な脅迫があったようだ。

ここ一か月に渡るキャンペーンにおいて、ほとんどのメディアは礼節で、事実を報道し、問題点に注目し主催者の個人情報を公開することを控えることに同意してくれていました。

ところが、ここ数日の間に我々の信用度を落とすような衝撃的な中傷が増えました。誤った情報をもったジャーナリストや”独立した”メディアに対し、我々はホームページを通じて事実を訴える必死の努力をしましたが、彼等はそれを承知の上で我々の意志や行進の詳細をわい曲して報道しました。中には我々の行進を阻止したい宣言したメディアもありました。
明らかにメディアのいくつかはビキニマーチの施行は許されるべきではないと考えているようです。
これらの人々は非常な権力を持っています。どうやら言論の自由は「寛容な」社会では許容されないようです。
我々への脅迫のレベルはただの口先での侮辱から我々の個人情報を公開するというものまで含まれます。ひとつのメディアがこのようなことをすれば最終的には家族の身に危険がおよびます。
マーチの主催者は一般の皆様から圧倒的な支持をいただいたことを改めて申し上げておきます。諸外国出身の移民の方々を含む色々な背景を持つオージーが我々のホームページに支持のコメントを述べてくれました。ある移民の方々は自分らが国を捨てたのは過激派から逃れるためだった、オーストラリアでそのような過激派に根を植えてほしくないと書いていました。ひとりでそのような意思表示をするのは恐れていたので、その意思表示を団結してできる機会を歓迎するともいってくれました。

迷惑なことに白人崇拝主義の団体が応援にしゃしゃり出てきたことで問題は複雑になってしまった。この行進には批判的なオーストラリアのブロガーSlack Bastard によると、11月の半ば頃から、犯罪者として前科もあるニオナチのメンバーがビキニマーチを応援しようと自分達のホームページで宣伝しだしたのがきっかけでビキニマーチのことを知ったという。
ビキニマーチの主催者であるクリスティーン・ホーキンズさんは、自分らとこのグループとは無関係であり、共催しているという書き方はやめてもらうよう要請したとホームぺージで発表している。しかし、オーストラリアの左翼団体やイスラム教団体はこの事実を悪用してあたかもビキニマーチは白人至上主義グループの人種偏見に満ちた行進であるという報道をしてビキニマーチの阻止を狙ったようだ。
このビキニマーチの背景にはイスラム教徒移民というもっと深刻な問題がある。オーストラリアでもレバノン系イスラム教徒が大量に移住してきてからというもの、それまで静かで平穏だった郊外の町々が犯罪に満ちたスラム街と化してしまっているという話は以前にも当ブログで紹介した。オーストラリアではヨーロッパほどではないとはいえ、イスラム教徒移民による暴力犯罪がオーストラリアの文化と治安をかなり広範囲に及んで脅かしているようだ。
このビキニマーチの執行日はもともと12月9日に予定されていたが、これはシドニーのCronulla海岸でおきた暴動からちょうど一年目にあたる週末だったのである。一般にCronulla riot と呼ばれる暴動のきっかけとなったのは去年12月に浜辺を歩いていたカップルがイスラム系の十数人に襲われたことから始まる。その数日後、同じ砂浜でサッカーをしていたイスラム系青年数人に注意をした救命隊員がやはり十数人のイスラム系若者に襲われるという事件があった。それまでにも何度かイスラム系の若者によって海岸を訪れる人々が嫌がらせを受けていたようだが、この二つの事件で地元白人の堪忍袋の緒が切れたのかもしれない。
トークラジオのDJやブロガーなどが浜辺を取り戻そうと呼びかけたことから、12月11日、Cronulla海岸には5000人の白人の若者が集まった。 最初のうちは単にお祭り騒ぎをしていただけだった若者たちは、一人のアラブ系男性が数人の白人男性に追いかけられて近くのホテルに逃げこんだのを皮切りに浜辺にいたアラブ系と見られる人々を次々に襲った。若者たちは駆け付けた警察官や救急隊員などにもビールの空き缶を投げ付けるなどの暴行を行い、数人が逮捕された。
その晩から数日後の15日にいたるまで、今度はイスラム系の若者が復讐のため町にくり出し、商店を破損させたり行き交う人々に襲いかかったりした。キリスト教の小学校に銃弾が打ち込まれ、最後にはキリスト協会が4つも焼かれてしまった。
偶然かどうかは分からないが、このような暴動のあったちょうど一年後にビキニマーチが計画されたため、人種紛争と関係があるといわれても仕方ないことなのかもしれない。だが、ビキニマーチの主催者たちは行進中問題がおきないように参加者に平和的に降るまい酒類はいっさい禁止すると表明していた。メルボルンの警察が群衆統制をしっかりやりさえすれば例え白人至上主義者たちが集まったとしても暴力沙汰になる必要はない。
問題なのはイスラム過激派の暴力を恐れて一般市民が安心して海水浴に出かけられないとか、自由にデモ行進ができない状況がオーストラリアに存在しているということにある。好きな場所に出かけることができる、または政治的なスピーチを保証するということこそが自由社会の基本ではないか。それが仮に白人至上主義者たちのデモ行進であろうと共産主義のものであろう保証されるべきだ。誰もがどんな偏見に満ちた意見であろうと身の危険を感じずに表現する自由こそが自由主義社会に生きるという意味なのだ。それが主催者や家族が暴力による脅迫を恐れて自由な自己表現ができないとしたら、そうした過激派の暴力から社会が市民を守れないのだとしたら、それこそオーストラリアはビキニマーチでの混乱などより深刻な問題を抱えていることになる。
私がイスラム教過激派を憎む理由は、彼等が自由社会に住む我々文明人が一番大切にしている価値観を根底から暴力によって覆そうとしていることだ。もし我々が文明社会をこの野蛮人たちに乗っ取られたくないのであれば、彼等が要求するどのようなささいなことも受け入れてはならない。彼等の行うどのような脅迫にも怯んではならない。
オーストラリアにしろ、ヨーロッパにしろ、政府が市民の自由や安全を守ることができなければ、去年シドニーで起きたような暴動はまた起きるだろう。そしてその時は前回のようなやわなことではすまされない。イスラム過激派による社会への冒涜が黙認される度に地元民による不満は高まり、地元民による暴動は増すだろう。
イスラム過激派は今回ビキニマーチをやめさせることができたかもしれない。だが自由を求めるオージーたちが、それをいうなら欧州人たちにしても、彼等を脅迫で永久に黙らせることができると思うならイスラム過激派はおおきな勘違いをしていると思う。


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どこまで本当? ねつ造を暴露されてひらきなおるAP

昔からアメリカにしろ日本にしろメディアの報道には偏向があることは情報通のひとなら誰でも感じていたことだろう。だが事実に関する情報に記者の個人的な解釈が加わったとしても、あからさまなやらせねつ造にお目にかかることは先ずなかった。たまに記者による盗作や事実誤認の記事を読むことはあってもこれは例外中の例外という意識があった。

ところがここ数年、主流メディアの報道には非常に怪しげなものが多くなってきたように感じる。いや、というよりも我々が嘘記事を見抜く手段を得たというだけなのかもしれない。我々が知らなかっただけで、もう何十年もメディアは至る所で読者や視聴者をだましてきたのかもしれない。それで主流メディアはブロガーたちの出現により、これまでの嘘八百がそのまま通らなくなってきていることに対応できないでただうろたえているだけだ。

架空の警察官を証人として過去2年にわたり60以上もの記事をねつ造してきたAPは、この期に及んでもまだ自分らの過ちをみとめないどころか、嘘を暴露したブロガー達に八つ当たりをしている。(Hat tip Hot Air)

AP国際記事の編集員、ジョン・ダニスゼウスキー( John Daniszewski)は火曜日、軍による記事の情報元に関する質問は「ハッキリ言って馬鹿げており、事件の真相をある意味で必死で反論したり隠ぺいしようとしているかに見える」と語った。

ダニスゼウスキー氏はさらに記事を再報道をしたと語り、バグダッドのハリヤー地区に送り返した記者により、さらなる承認を発見。証人は事件を証明できるだけでなく当日のつきつめた詳細を語りその内容が火曜日の午後の記事となったという。元の記事は11月24日の金曜日の掲載された…
その残虐な詳細にも関わらず、イラク内政省の報道官、アブドゥール・カリーム・カーラフ准将は、木曜日この事件はただの噂にすぎないと主張し続けている。

「わが軍を噂の現地に派遣させましたが、(市民が)焼きころされた事件があったという場所で何も発見することができませんでした。

というわけだから、ブロガーたちの疑問は深まるばかり。これにたいしてAP編集長キャサリーン・キャロル女史は、金曜日の夜の会議でAPは不確かな情報に関する質問について、何度も報道しなおすことで答えているとし、これ以上の報道は単に何を言っても納得しないブロガーたちをいきり立たせるだけだと語った。

またHot Airhによれば、キャロル女史は内政省にはシーア派民兵がかなり潜入しており、つい最近までその事実さえ隠していた組織であるから、ジャマール・フセイン警察署長の存在について疑問をなげかけているのも情報操作の一部であると言いたげだ。

しかし、嘘をついているのがイラク内政省であるというなら、APは証人であるジャマール・フセインを紹介すればいいではないか。実在する人物で過去に60以上にもわたるAP記事の情報源となったひとだ、喜んで顔写真の撮影に応じてくれるだろうし、どの警察署のどの事務所で働いているか、彼の同僚や部下の証言も掲載すればいいだけの話。いまのままでは、いったいフセイン警察署長がどの警察署の署長なのかさえ不明なのである。

私が思うに、このじゃミール・フセインなる男はストリンガーと呼ばれるイラク人現地記者の創造だ。欧米のメディアは自社の特派員を危険な戦場へ送り込まずグリーンゾーン付近のホテルに留まらせ、危険な場所からの情報はすべてストリンガーによって集めさせている。

だが、このストリンガーからの情報は確認のできないようないい加減な噂が多く、およそイラクの真の姿を映し出しているとはいえないのである。APは過去にもビラル・フセインという現地カメラマンをやとってテロリストキャンプの内部からの特ダネ写真を何枚も掲載したことがある。しかし、この男、テロリストと強いつながりがあるとして後にアメリカ軍に逮捕されている。この男は殺されたイタリア人記者の遺体の横でポーズをとってるテロリストの写真などをとったりしていた。詳細はミッシェル・モルキンが9月に特集している。(Associated Press and the Bilal Hussein case; by Michelle Malkin)

Bilal Hussein and his picture    Italian

テロリストと一緒に逮捕されたAPカメラマン、ビラル・フセイン(左)フセイン撮影イタリア人記者の遺体の前でポーズを取るテロリストたち(右)


The Jawa Reportによると、APニュースは一連の架空証人やテロリストカメラマンの起用といった所行を反省するどころか、ロイターが以前にとりあげて全く信用性がないことがあれだけ暴露されている緑ヘルメットの男の写真を復活させているという。(注:この緑ヘルメット男のブログはパロディ) 当ブログでも緑ヘルメットの男のことはかなり書いたので覚えておられる方も多いだろう。(ここへいくAP作成のスライドショーをみることができる。)

それではここで、中東発生の主流メディアによるねつ造記事を振り返ってみよう。

眉唾なイラク米兵による悪事報道: イラクはハディーサでおきたとされる米軍兵による強姦殺害事件。あれだけ騒がれたのに捜査の結果何の証拠も得られず誰も逮捕されなかった。今となっては事件が本当にあったのかどうかも不明。
ヒズボラの情報操作作戦! ロイターのやらせ写真を斬る: イスラエルによる爆撃後の損害写真の一連だが、同じ男が別人として何度も登場したり、違う橋が同じ名前で登場したりしている。
ニューヨークタイムスやらせ写真がばれて、苦しい言い逃れ: レバノン、タイヤー市にて遺体として写真をとられた人間は別の写真でぴんぴんしていたことが判明。ニューヨークタイムスはころんでけがをした男性と説明書きをつけるべきだったと苦し紛れの訂正。
イスラエル、ロイターの車を空爆の嘘: イスラエルのミサイルに撃たれたはずのロイターの車。しかしミサイルで開いたはずの穴には古いさび後が、、、
仏テレビやらせ映像を指摘され訴訟起こす: パレスチナによる連続テロ事件をあおるきっかけとなったアブデゥーラ親子の殺害事件。あとでやらせがばれて報道したフランステレビ局と暴露した批評家との間で裁判沙汰にまでなっている。
緑ヘルメット男の正体: 今や有名な緑ヘルメットの男。レバノンで被害があるとどこからともなく現れて子供のなきがらをだきながらポーズをとりまくる変態男の正体。

ほかにもいろいろあるので興味のある読者のかたがたは当ブログの「狂ったメディア」カテゴリーをご参照いただきたい。

こうしてみてみると、我々が得ている情報はいったいどこからどこまでが本当なのか全く分からなくなってくる。最近では主流メディアからの報道では飽き足らないと自ら腰をあげてイラクやアフガニスタンに赴くブロガーたちも出てきた。こうしたフリーランスの記者による報道は主流メディアよりはましかもしれないが、彼等には彼等なりのアジェンダがあるわけで、これとてそのまま鵜呑みにすることはできない。

ではいったい我々一介の市民はどうすればいいのだろうか?
情報過多の現代社会では雪崩のように流れ込む情報の濁流を泳ぎながら、真実を見極める力を養うことが未来に生き残るただひとつの道なのかもしれない。


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豪州女性たちイスラム教ベールにビキニで抗議デモ行進!

オーストラリアではベールをしていない女性は布巾の被っていない肉と同じだと発言したオーストラリアのムラー(イスラム教聖職者)に抗議の意味で、キリスト教徒の女性たちを中心にビキニ姿でデモ行進を行うことが予定されている。

Miss Bikini

ビキニマーチにはミス・ビキニのオーストラリア嬢も来るかな?


ビキニマーチの主催者はメルボルン在住のおばあちゃんクリスティーナ・ホーキンズさん。どうしてビキニマーチを思い付いたのかという質問に対してクリスティーナさんは、オーストラリアといえば夏休みに海にいって楽しむというイメージがあるからだと言う。

「世界の人々がオーストラリアといえば海辺の文化だと思ってるのよ。だから海辺の文化という象徴を通じて私たちが今の生き方を守っていくというメッセージを伝えたいの。

だからビキニなのよ。あの「(布巾の)被っていない肉」という発言があったからよ。私たちが言いたいのは、私たちは変わらないわよ、私たちはオージーよってことなの。レイプされたくないからって布をかぶったりしないわよ。」

さっすがオーストラリア、欧州と違って度胸あるな。行進の出発点は公園だが終着点はイスラム教聖廟に前にする予定だそうだ。クリスティーナさんの提案は一見軽いようで実は非常に重要な運動も含まれている。

「実は私たちは政府に対して、過激派が入ってこないように、もしすでにここにいるなら追い出せるような新しい市民権の法律を提案しています。

私たちには(過激派)なんて要りません。ここは美しい国です。世界中から人々がオーストラリアに移住してくるのは自由が欲しいからです。」

これに対してオーストラリアのイスラム教徒らはビキニマーチ対抗バーベキューを予定している。う〜む、ビキニマーチに対応して頭からつま先まで隠れるバーカマーチ。どちらの行進に、より人が集まるか見物だね。(笑)

Burka

ビキニに対抗、バーカマーチ!


オーストラリアからもうひとつイスラム教の話題
メルボーンにあるイスラム教学校において、聖書に放尿しページをやぶって火をつけるなどの冒涜をした三人のイスラム教生徒が学校を退学になるという事件があった。この事件があったのはメルボルンにあるイスラム系小学校でのことで、教師たちは校長に対して聖書冒涜は他宗教の生徒や教師への憎しみと過激な思想のあらわれであることを心配して訴えたという。
欧米もオーストラリアを見習ってほしいものだ。


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アメリカのイスラム化を狙うCAIR

この間からイスラム教市民団体を装った実はイスラム過激派テロリスト集団CAIR(ケア)について何度も書いてきたが、CAIRの支援する下院議員が当選してからというもの最近彼等の活躍はとみに活発になってきた。
先日カカシは米初のモスレム議員聖書宣誓を拒否で、新しくミネソタ州の下院議員に選ばれたイスラム教議員キース・エリソン氏が就任式の際、伝統となっている新約聖書の上に手をあてての宣誓をコーランを使って行いたいと主張していることに関して、新約聖書での宣誓はアメリカの伝統であり聖書をつかった宣誓を拒絶するならアメリカの議員などやるべきではないと発言した人気ラジオDJデニス・プレーガーの話をした。彼の発言は神経質なCAIRの怒りを買ったようである。

ワシントン:イスラム系アメリカ人市民団体はラジオトークショーのDJデニス・プレーガー氏が、先日当選議員が来月の就任式での宣誓を聖書ではなくコーランをつかう計画であることを厳しく批判したことで、氏を連邦政府が提供するアメリカホロコースト博物館の委員会からはずすべきだと訴えた。

「彼のような偏見に満ちた不寛容で差別的な意見をもった人が税金で経営されている施設において、アメリカ人に嫌悪が及ぼす破壊的な影響を与えた、そして今の世の中でも与え続けている憎しみついて教える政策を作る地位につくべきではない。」と CAIRは博物館理事長フレッド・ザイドマン氏あての手紙に書いた。
「大統領任命の立場としてプレーガーの存在はアメリカの宗教への寛容性について好ましくない印象を世界のイスラム教徒に与えるであろう。」とCIARは書いた。

プレーガー氏は人気ラジオDJであるばかりでなく、ユダヤ教の学者でもあり、数々の書籍の著者でもある。ホロコーストの歴史を祀る博物館の理事としてこれ以上の適任者はいないだろう。CAIRの手紙はアメリカの公共施設の役員の任命に口出しする脅迫以外の何者でもない。アメリカの議員ならアメリカのしきたりに従えといったプレーガー氏が「アメリカの宗教への寛容性について好ましくない印象をあたえる」って? 異教徒によるイスラム教批判に怒りくるって世界中で暴動をおこす「寛容な」イスラム教徒を批判もせず、ホロコーストが起きたことさえ否定しているイランと仲良しこよしの宗教団体が、イスラエルを攻撃し続けるテロリストのために募金運動までやってる市民運動とは名ばかりのテロ組織が、宗教の寛容性についてアメリカ人に説教するなど片腹痛いわ!
だが、この間の空飛ぶイマームの件や、イスラム教タクシー運転手による乗車拒否などでも分かるように、アメリカの人口の1%にも満たないイスラム教徒たちは、アメリカでもヨーロッパ風のイスラム化をすすめようと最近とみにその活躍が目立つようになってきた。
先日もアメリカのデトロイト地方で運動ジムでお祈りをしていたイスラム教女性がほかのメンバーにお祈りを邪魔されたことに腹をたててジムのマネージャーに訴えたところ、「ほかの客があなたの神に敬意を示す必要はない」いわれたことで腹を立ててジムの本社に苦情を申し立てるという事件があった。
これらのイスラム教徒のわがままに対していまのところアメリカ人の反応はまちまちである。イマーム事件と乗車拒否があったセントポール空港では先のタクシー運転手らの特別扱い要求は拒絶したが、今回は空港に特別な祈祷室を設けることで問題を解決しようとしている。この祈祷室がイスラム教徒だけでなくキリスト教徒や仏教徒、およびユダヤ教徒のお祈りの場として使えるというのであれば私は特に文句はない。ロサンゼルス空港にはすでにキリスト教の聖堂もあることだし、飛行機に乗る前に静かにお祈りしたい人々への配慮はよいことだといえる。
だが、このような祈祷室でイスラム教徒は他宗教の祈祷者に敬意など示すだろうか? 彼等だけで大声を張り上げてお祈りしているところへ仏教徒が木魚をたたいてお経を読みはじめたり、キリスト教徒が賛美歌を歌いはじめたら彼等は絶対に自分らのお祈りが邪魔されたと苦情をいうだろう。そしてまたぞろCAIRがしゃしゃり出てきて「イスラム教徒専用の祈祷室をつくれ」と言い出すに違いない。
イスラム教諸国は自分らの国々で他宗教に対しては全く不寛容であり、暴力を使って異教徒を迫害する。イスラム教への批判はくだらない冗談ひとつでもいきり立って暴動を起こす。そういう人間が欧州の社会で自分らへの扱いが寛容でないと文句ばかりいうこのダブスタ! これだけでも私は腹がたつが、もっと腹がたつのは欧米社会がヘーコラと彼等の理不尽な要求にいちいち迎合する態度である。
欧米社会がイスラム教徒の暴挙から社会を守る方法はいくらでもある。だがそれには勇気がいる。イスラム教徒が日常の何気ない習慣にたいして下らない要求をしてくる度に欧米は個人レベルで抵抗しなければならない。すでにイスラム教徒による暴力が多大な被害をもたらしているヨーロッパではこれは難かしいが、まだそこまでいっていないアメリカでは今のうちならそれができる。今のうちにそれをしなければならない。
例えば運動ジムにおいてイスラム教徒が静かにお祈りできる場所がないと苦情をいったなら、お祈りの時間にはジムにこないようにと勧めればいい。イスラム教男性がジムにおける女性の運動着が肌を出し過ぎて気が散るといったら、女性メンバーをみないようにと冷たくあしらえばいい。イスラム教をちゃかした冗談をいったコメディアンをテレビやラジオ番組からおろせと苦情がきたら、番組側はキリスト教徒やユダヤ教徒にいつもいっているように言論の自由だといって拒絶すればいい。
イスラム教徒が理不尽な要求をしてもそれがことごとく無視されれば彼等もいずれあきらめるだろう。だが彼等が何か要求する度にアメリカ社会が一喜一憂しているうちは彼等はそれを悪用し続ける。これはデニス・プレーガー氏が先日新聞に書いた通りである。

誰がそういうことを決めるにしても、アメリカの新聞のほとんどの社説がイスラム教徒を怒らせまいとしている。それどころか多くの人々はこれはよいことだという、なぜならアメリカがオープンな社会で、どれほどアメリカがイスラムやコーランに敬意を評しているかを世界のイスラム教徒に示すことになるからだという。

この理屈はアメリカの最大のゴールは世界中から愛されることだと信じている人々を惹き付ける。特にイスラム教徒に愛されることで、アメリカを嫌うイスラム教徒が減れば減るほど(アメリカを爆破しないだろうから)よいことだと信じている。
しかし、このような甘い考えをする人々はエリソンがコーランを聖書のかわりにすることによって反米イスラム教徒の態度は変わらないということを理解していない。いやむしろ反対にエリソンのそのような行為はイスラム過激派を図に乗らせるだけであり、新しい過激派を生み出すのがおちである。それが正しいかどうかは別として彼等はこれが彼等の最大の目的であるアメリカのイスラム化の第一歩と解釈するからだ。
すべての当選した議員が同じ本に手をあてて就任の宣誓をする時、彼等はアメリカの文明の下敷きとなった価値観の元に団結するという確認をする。もしキース・エリソンがそれを変えることを許されるなら、彼がアメリカの団結に与える損害は911のテロリストがもたらしたよりもひどいことになる。私にはこれがイスラム系アメリカ人がアメリカに残したいものであるとは信じがたい。だがもしそうだとしたら、ひどい状況になっているのはヨーロッパだけではないということになる。


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また暴かれたAPのねつ造記事

アメリカのニュースワイヤーサービスであるAssociate Press (AP)が、中東での情報を自社の特派員を使わずストリンガーといわれる地元民から得ていることで、これまでにも根拠のない怪しげなニュースがまことしやかに報道されてきたことは、7月のレバノン戦争の時に当ブログで何度か紹介してきた。
レバノンでは緑ヘルメットの男があちこちに現れてレバノン市民の被害を訴えていたが、今度はイラクでジャミール・フセインなる「警察官」がAPニュースの情報元としてあちこちで出没している。
ジャミール・フセインの名前が取りざたされるようになったのは、先月APがイラクでシーア派の民兵がスンニ派一イラク人6名をイラク軍が見守るなか焼き殺したという報道をしたのがきっかけだ。まずは11月25日付けのAPニュースより:

バグダッドは金曜日にくらべて静かだった。目撃者や警察の話では(金曜日)暴れた民兵らがハリヤー地区の主にシーア派の住宅街で4つの聖廟や数軒の家を焼き払ったり爆破したりした。近くにいたイラク兵たちはシーアマフディ軍のメンバーを思われる容疑者の攻撃や、それに続いた攻撃で25人にのぼるスンニ派の殺害を阻止することができなかったと警察のジャミール・フセイン警察署長は語った。
米軍側は土曜日、ハリヤー地区を警備しているイラク軍は焼かれた聖廟はひとつだけで、金曜日に6人のスンニアラブ人が祈祷中に引きずり出されて焼き殺されたという殺されたという情報は確認できなかったと発表した。

この記事を読んで「変だなあ」と感じたアメリカ人ブロガー、Flopping Acesの元アメリカ海兵隊員で警察官もやったことのあるカートは、グーグルでちょっと検索をしてみたところ、6人のスンニイラク人が殺されたという話の情報元はジャミール・フセイン警察署長ただひとりであることがわかった。

焼き殺された6人についてのどの記事にもこの男の名前が現れるので俺はかなり古い記事を掘り起こしてこの男の関わった記事を探さねばならなかった。
この4月の話:
昨日最悪の暴力、手錠をかけられ目隠しをされ拷問の後のある6人の男性の遺体がバグダッド付近のドラにて発見されたとジャミール・フセイン警察署長は語った。
これは5月の記事から:
引き続き土曜日にも自動車爆弾がバグダッド南部の込み合った交差点でおき、すくなくとも4人の民間人が殺され7人がけがをしたとジャミール・フセイン警察署長は語った…
これは6月:
月曜日の夕方、バグダッドの商店街で内政省のパトロールを二つの爆破が襲い、少なくとも7人が殺され16人が負傷したと警察は語った。最初の自動車爆弾は西バグダッドの内政省のパトロールを襲い4人の機動隊員が殺され6人が負傷したとジャミール・フセイン警察署長は語った。フセイン署長は30分後もう一つの爆弾がバグダッドから20マイルほど離れたマフムーディヤ商店街で爆発し3人が殺され10人が負傷したと語った。
7月:
銃をもった男たちは西バグダッドのスンニ住宅街でバスを待ち伏せし一人の女性を含めた6人の乗客と運転手を殺したとジャミール・フセイン警察署長は語った…

この後9月の事件と続くが長くなるのでここでは省略しておく。スンニが殺されるたびに新聞に登場するこのジャミール・フセイン警察署長とはいったいどういう人物なのだろう。
4つもの聖廟が焼かれ6人の祈祷者が焼き殺されたという話にもどるが、25日付けの米軍の公式発表によると焼かれたのは一つだけで、AP記事に載った事件の確認はできないという。バグダッドの地元消防隊および警察もそんな報告は受けていないとしている。
バグダッド地元警察も聞いていない? ではいったいAP記事に話をしたフセイン署長はどこの警察の署長なのだ? ブロガーのカートはCENTCOM(アメリカ軍中央司令部)に連絡してこの男の身元について質問したところ、CENTCOMからはこの男の身元は確認できないが、彼がイラク警察の正式な報道官でないことは確かだという返答があった。
その後27日になってCENTCOMはジャミール・フセインなる男はイラク警察官でもなければ内政省の人間でもないと発表した。そして24日のAP記事の事件は全く根も葉もないでっちあげであるとAPへ抗議の手紙を送った。この手紙のなかには、APが好んで引用しているヤーモーク地区の警察官と称するマイセム・アブドゥール・ラザーク警部(Lt. Maithem Abdul Razzaq)もイラク警察の人間ではなく、イラク警察を代表して声明文を出す立場にいる人間ではないとある。
また、イラク警察を代表してメディアを話すことが許可されているのはチーフ以上の地位にあるひとのみで、それ以下の警察官がメディアと話すことは禁じられているとし、身元の確認できない人間からの報道は匿名として報道されるべきであると忠告している。

6人が焼き殺されたという記事を信用できる情報元から確認できない限り、APはこの記事を撤回するか、もしくは少なくとも情報元の名前が本人がいうものとは違っているという訂正文を出すことを要請する…

このCENTCOMの要求に対してAPは自分らの情報は正しいと主張して撤回も訂正もする意志がないことをあきらかにしている。

「金曜日のことについてさらなる情報を得るためAPのリポーターはフセインに三度目の連絡をとり、報道に間違いがないことを確認しました。署長は過去2年にわたって警察の情報提供を定期的にしてくれているひとでAPのリポーターは彼の警察署に何度か訪れています。署長はフルネームのジャミール・ゴーレイム・フセインと名乗っており、6人は本当に火をつけられたと証言しています。」

ジャミール・フセインと同様CENTCOMが警察官ではないとしているマイセム・アブドゥール・ラザーク警部だが、CENTCOMによれば彼はイラクの内政省から参考人として出頭するよう二週間前から令状が出ているという。またFlopping Acesの読者が詳細な検索を行った結果、ラザーク警部の名前は2006年4月3日から11月13日まで23の記事に載っており、ジャミールにいたってはカートが当初みつけた12の記事を大きく上回る61の記事で名前が載せられていたことが判明した。しかも彼等の名前が出てくるのはAP取材の記事のみである。
ところでイラク警察も内政省もそんな人間は働いていないといっているのに、APの記者たちはいったいどこの警察署を訪れてこの男に会見したのだろうか? それにAPが2年前から情報元としてつかっているといっているのに、どうしてジャミールの名前は今年の4月以前には全くAPの記事に現れていないのだろうか? 
Flopping Acesの読者によるとジャミール「署長」とラザーク「警部」の証言を取り入れた記事には必ずAPのイラク現地記者アル・バシヤー記者の名前が出てくるという。カカシはこの名前には聞き覚えがある。それもそのはず、アル・バシヤーは2003年9月からイラク人記者として多々の新聞に記事を寄稿していたからである。バシヤーが書いた2003年の10月5日のバグダッドで数年ぶりに競馬が行われたという記事はカカシも読んだ覚えがある。その後もバシヤー記者の書いた記事はイギリスの新聞などに十数回掲載されているが、常に別の記者との共同取材ということになっていた。
このバシヤー記者がAPのおかかえ現地記者となったのは2006年5月のことらしい。APのでっちあげ記事にはこの記者の関わりがかなり重要な鍵となっているようだ。
しかしこうしてみると、少なくともAPの記事に関してはシーア対スンニのいわゆる宗派間争いの記事にはかなり多くのでたらめねつ造記事が含まれているということになる。APの記事はアメリカ全国、いや世界各国の新聞社が情報元として信頼して再掲載している。そのAPが身元の確認できないストリンガーのでっちあげ記事をそのまま報道していたのである。
イラクの不安定な状態が先の選挙に大きな影響を与えたことを考えると、APはあきらかにイラクテロリストの情報操作の手先となっていたことになる。知っててやっていたにしろ知らずにだまされていたにしろ、メディアとしての責任を完全に怠ったこの行動は許しがたい。


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米初のモスレム議員聖書宣誓を拒否

来年の一月から議会が入れ替わるが、その前に新しい議員たちの就任式が行われる。アメリカでは公式な就任式ではかならず新約聖書の上に手を置き就任への宣誓をすることになっているが、今回イスラム教徒として初めてアメリカの下院議員に選ばれたキース・エリソン氏(ミネソタ州民主党)は自分はキリスト教徒ではないので聖書ではなく、コーランで宣誓式にいどみたいと言い出した。
キース・エリソン議員は単にイスラム教徒であるというだけではなく、アメリカの黒人の間で人気のある非常に悪評の高いネイション・オブ・イスラムという反ユダヤ教の暴力団まがいの団体のメンバーで、しかも市民団体を装ったイスラム教テロリスト集団CAIRとも密接な関わりのある男である。こんな人間が議員に選ばれること自体不思議だが、ミネソタの地元新聞はエリソンがイスラム系暴力団やテロ軍団と深い関わりがあることをライバル共和党議員のでっちあげだとして全く報道しなかった。だから彼に投票した地元の人々は多分ほとんど彼の正体にきがついていないのだろう。
だが、エリソン議員は就任する前から、彼がアメリカの政治家になった本当の目的をちらつかせはじめた。彼の目的は今回の聖書を拒否しコーランを使った宣誓を主張することによって顕著にあらわれはじめている。
アメリカには宗教の自由もあり、通常は政教分離の習慣がある。だからキリスト教徒でない人間が聖書での宣誓を拒んだとして何が悪い、好きな本で宣誓させればいいではないかと言う人もいる。しかしこれは宗教の自由とか個人の趣向の問題ではないのだ。問題なのはエリソン議員は彼の勝手な信念で長年にわたるアメリカの基盤と伝統となったキリスト教の価値観を崩そうとしていることにあるのだ。
何をそんな大げさなと日本の方々は思うかもしれない。だが他国の人々には理解できない伝統と価値観というものがそれぞれの国には存在する。どうして日本の伝統を重んじる人々が総理大臣の靖国神社参詣や男性による天皇承継を主張するのか、外国人から考えてみれば「どうでもいいこと」ではないだろうか? しかし日本人にとっては大切なことだ。それはなぜか? 日本の基盤は神道であり、日本の創立は神道なくしては考えられないからだ。いくら日本が世俗主義の国であろうと政教分離の法律があろうと人々の心のなかで日本形成の基盤となった神道への愛着が消えたわけではないのである。
日本では我々が普段あまり注意をはらわないあらゆる場所で神道の影響があらわれている。ハイテックの旅客機を製造するような工場でも仕事初めは神主さんにお払いをしてもらうのはごく普通のしきたりだし、古い井戸を埋める時には厄払いをしてもらってからではなくては作業員が仕事を拒否するなどということは今でも起きる。それを作業員の多くがイスラム教徒だから、今後のお払いは神主さんではなくイマームにやってもらうなどということになったら日本人の作業員は納得するだろうか? 問題は日本人の作業員の大半が神道をしんじているかとかいうことではなく、これが日本の伝統だということにある。それを後から来た外国の宗教やしきたりを日本社会に押し付けるということは日本そのものを侮辱することになるのだ。
それと同じで、アメリカの基盤はキリスト教だ。アメリカの創造の父と呼ばれる人々も皆キリスト教徒だった。聖書によって宣誓を行うということはアメリカ人としてアメリカ人の代表として選ばれた議員としてアメリカ社会をまもりアメリカに支えるということを意味する。これは決して自分が新約聖書を信じるという意味ではない。これまでにもユダヤ教徒やモルモン教徒、および無宗教者も議員となってきたが、誰も聖書による宣誓を拒否したことはないし、拒否などしたらそれこそ議会が許さなかっただろう。
それでは何故、今回に限って民主党が多数議席を占める議会はエリソン議員の身勝手な要求を受け入れようとしているのだろうか? それはひとえに彼がイスラム教徒だからだとユダヤ教学者で人気ラジオ番組のDJでもある保守派のデニス・プレーガー氏は語る。

誰がそういうことを決めるにしても、アメリカの新聞のほとんどの社説がイスラム教徒を怒らせまいとしている。それどころか多くの人々はこれはよいことだという、なぜならアメリカがオープンな社会で、どれほどアメリカがイスラムやコーランに敬意を評しているかを世界のイスラム教徒に示すことになるからだとう。

この理屈はアメリカの最大のゴールは世界中から愛されることだと信じている人々を惹き付ける。特にイスラム教徒に愛されることで、アメリカを嫌うイスラム教徒が減れば減るほど(アメリカを爆破しないだろうから)よいことだと信じている。
しかし、このような甘い考えをする人々はエリソンがコーランを聖書のかわりにすることによって反米イスラム教徒の態度は変わらないということを理解していない。いやむしろ反対にエリソンのそのような行為はイスラム過激派を図に乗らせるだけであり、新しい過激派を生み出すのがおちである。それが正しいかどうかは別として彼等はこれが彼等の最大の目的であるアメリカのイスラム化の第一歩と解釈するからだ。
すべての当選した議員が同じ本に手をあてて就任の宣誓をする時、彼等はアメリカの文明の下敷きとなった価値観の元に団結するという確認をする。もしキース・エリソンがそれを変えることを許されるなら、彼がアメリカの団結に与える損害は911のテロリストがもたらしたよりもひどいことになる。私にはこれがイスラム系アメリカ人がアメリカに残したいものであるとは信じがたい。だがもしそうだとしたら、ひどい状況になっているのはヨーロッパだけではないということになる。

以前に話したイスラム教運転手によるタクシー乗車拒否、空飛ぶイマームの件などでも話たが、過激派イスラム教徒らは欧米及び世界のイスラム化をはかっている。彼等の我々の文明への攻撃は戦闘行為だけではない。こうして文明社会に潜入し我々の文明を根底から覆していこうという魂胆なのだ。
我々はこれが戦争だということを常に忘れてはならない。かれらが我々の伝統をひとかけらづつ角から砕いていくのを指をくわえてみていてはいけないのである。アメリカがヨーロッパのようにならないためには、彼等の要求をひとつひとつ断固として拒絶していかなければならない。
だが、多文化主義の甘い考えをもった民主党議会にそれができるだろうか? 私には全く自信がない。だとしたら民主党が多数議席をとった先の中間選挙で負けたのは共和党ではなくアメリカだったのかもしれない。


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