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昨日は気がめいって仕事を休んでホテルに閉じこもっていた、、なんてことはない。 実は風邪を引いて寝込んでいたのであった。 それでもまさかマイケル・ムーアじゃあるまいし三日三晩も寝込んだりはしない。(リベラルの風刺映画監督マイケル・ムーア氏は2004年の民主党惨敗後、気がめいって三日三晩寝込んだという話。) しかし負けは負け。 潔く認めてどうしてこういうことになったのかきちんと反省し、 2008年の大統領選挙めざしてがんばろう!!
選挙前にも書いたとおり、選挙の勝敗はどれだけ基盤が積極的に選挙に参加するかによる。 つまり投票率がものを言うわけだ。 民主党支持者が共和党候補に入れるということは先ずないので、共和党の投票率が悪かったということは共和党が選挙に行く気になれない理由が共和党にあったということになる。 保守派が気がめいって選挙に行く気になれなかった理由とは何か、それを先ず考えてみる必要がある。

  1. ロビーイストのエーブラモフによる不正献金スキャンダル
  2. ランディ・デューク・コニングハム 汚職スキャンダル
  3. オハイオ州贈賄スキャンダル
  4. ペンシルベニア州贈賄スキャンダル(エーブラモフ関連);
  5. ボヘミアのスキャンダル、、、おっとこれはシャーロックホームズだった。
  6. マーク・フォーリーわいせつメールスキャンダル;
  7. 地元優先の法案を別の法案に乗っけて通す、イヤーマークスキャンダル;
  8. 移民問題ついて意味ある改正案通らず。
  9. 国家予算浪費削減に失敗。
  10. イラク戦争に速やかな勝利むかえられなかった;
  11. 14人の裏切り者のために保守派裁判官任命が充分にできなかった。
  12. 8~11のため保守派の怒りを買った。
  13. 共和党リーダーのトム・ディレイ起訴される
  14. ディレイ議員とフォーリー議員の代理候補は土壇場での交代だったため、投票名簿にすら載っていなかった。
  15. 共和党の支持率39%
  16. そして無論大統領の任期6年目という時期。1986年、レーガン大統領の任期6年目のときも共和党は上院の議席を8席も失った。 ただ共和党はもともと少数議席だったため弱かった立場が余計弱くなっただけだが。

お気づきのように、13番から16番を除けば、これはすべて自業自得。 このスキャンダルに満ちた有様はなんだ? 共和党は地方レベルでも全国レベルでも腐敗した議院を監視し取り除くことが出来なかった。 汚職やセックススキャンダルなど常習犯は誰かくらいわかっていたはず。 それを党が積極的に取り除けなかったというのは非常に問題だ。 
7番のイヤーマークというのは、議員が自分の地元に有利は法案を無関係な法案にくっつけて何気なく通してしまうというもの。 このイヤーマークが気に入らなくて他の議員が賛成しなければ、大事な法案までお釈迦になってしまうという汚いやり方。 こういうやり方はぜひともすぐにやめてもらいたい。
8番と9番は共和党内での団結が全くなかったことが原因。 だれも妥協しようとせず自分の要求がすべて通らなければ妥協案も認めない、という態度の議員ばかりでまとまりのなさが顕著に現れた。 見ていてかなり情けなかったね。これじゃあ基盤の支持が減るのは当たり前。 また小さな政府を目指すはずの共和党が民主党と一緒になって国家予算を浪費してちゃ意味ないでしょうが、これは言われるまでもない。
10番のイラク戦争、 これはちょっと難しい。 なにしろ相手のあることだから、アメリカ軍だけが頑張ってもうまくいくとは限らない。 しかし実際にはイラク戦争は試行錯誤とはいいながらアメリカ軍は臨機応変に作戦を変えながら対応していたのである。 にもかかわらず、ブッシュ大統領はただただ「道を保持して」ばかりを繰り返し、アメリカ軍が色々な作戦を取りながら最初のゴールに向かっているのだという事実をきちんと国民に説明しなかった。 反戦メディアはイラク戦争の悪いニュースしか報道しない。 イラクでの功績をアメリカ市民に納得してもらうにはブッシュ政権の積極的な国民とのコミュニケーションが必要なのだ。 ブッシュ大統領はこの点を心して変革していただきたい! (選挙に負けてからラミーを辞任させるくらいなら、選挙の勝敗にかかわらずラミーは選挙後辞任するとあらかじめ発表してしまえば、ラミー長官の仕事振りに不満だった保守派をなだめることができたかもしれないのに、このタイミングの悪さは信じられない。)
11番の裁判官の任命だが、これは非常に大事。 アメリカのような訴訟社会では裁判官が保守派かリベラルかによって法律の解釈がかなり変わってしまう。 カカシは共和党から献金催促の電話が来たとき、保守派裁判官の任命を成功させなければ金は送らないと怒鳴ったことがるくらいだ。 共和党がひとつにまとまって民主党の邪魔立てを阻止していれば、多くの裁判官が任命されたはず。 共和党とは名ばかりのリベラル共和党員をうまくまとめることができなかった多数派リーダーのフリスト議員の人徳のなさがここに現れている。 党のまとまりさえあれば、12番、15番は自然解決する。
テキサス時代からの宿敵検事がトム・ディレイに濡れ衣を着せての起訴は議会はどうしようもなかったが、共和党はトム・ディレイを見放すべきではなかった。 起訴されようとどうしようとこれは濡れ衣だとディレイは議会に残って出馬もあきらめないと開き直るべきだった。 代わりの候補の名前が名簿にも載らない土壇場での辞任なんて最悪だ。
最後の6年目の浮気はまあしょうがない。 他が非常にうまく言っていればこの浮気も克服できたのだろうが、こうもスキャンダルに次ぐスキャンダルではどうしようもない。 
共和党よ、2年後の選挙ではこんな無様な態度をしめすなよ! ヒラリー大統領なんて絶対ごめんだからね!


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