実は私は北朝鮮の核兵器実験の話が持ち上がる前まで、イランをどう攻めるかというなが〜いシリーズものを書いていたところだった。来週から長期出張に出るのでネットアクセスのできない間、書きためたイランシリーズで埋めていこうという魂胆だったのだが(笑)、北朝鮮問題がおきてしまったのでイランを攻めるに当たり、考えた作戦のひとつ斬首作戦をここで北朝鮮にあてはめて考えてみたい。
ところで、私が二回にわたり、北朝鮮をいますぐ攻めるべきだという内容の記事を書いたため、長年ネットでお世話になってるアセアンさんからかなり手厳しいコメントをいただいた。アセアンさんは北朝鮮は今すぐ戦争を仕掛けなければならないほどの脅威ではないとお考えのようだが、私はその考えには全く同意できない。
しかしむやみやたらに市民の犠牲が大量にでるような攻撃は私も望んでいない。そのことを先ず最初にご説明しよう。
私はアメリカは北朝鮮に核を落とすべきか?と書いたが、私は決して今すぐ北朝鮮に核兵器を落として北朝鮮を人民諸共地球上から抹殺してしまえと言ってるわけではない。だがもし北朝鮮が核兵器を使った攻撃を日本やアメリカに仕掛けた場合にはこちらが核兵器を使う覚悟をしておかなければならないと言っているのだ。
ではいますぐ北朝鮮を攻撃するとしたら、どのような作戦が可能であろうか。
まずアメリカがイラクやアフガニスタンでしたような侵略占領作戦はバツである。実際アメリカにそのような軍隊を北朝鮮にまわす余裕はない。だから攻撃するとしたら空爆が主体となるだろう。だがやたらめったらに空爆をしても意味はない。やるなら標的をしぼった限定空爆となる。
普通は核兵器施設への限定的な攻撃を思い付くが、これは口でいうほど簡単なんことではない。北朝鮮の場合、かなりの秘密社会であるからいったいどこにこれらの施設があるのかアメリカや日本には確たる情報がないのではないだろうか? 少なくともイランの場合はあちこちに散漫して隠されている。我々は北にいくつの核兵器があるのかさえつかめていない。(実際にあればの話だが)下手に攻撃していくつかでも核兵器が残ってしまえば、報復としてそれを日本や韓国の米軍基地に撃ち込まないとも限らない。だから核兵器施設だけを限定して攻撃するというやりかたは十分とはいえない。
ではどうするのか。北朝鮮のような共産主義の国はトップダウンの社会であるから、上から命令が出なければ下は全く動きがとれない。軍隊でも個別の隊で指揮官が個々の判断をくだすようなことは許されていない。ということは頭さえたたいてしまえば胴体は身動きとれなくなるのである。これを利用して、社会の指導層、大統領から政府の官僚、軍の上層部の人間を集中的に攻撃することがまず第一だ。知られている軍基地、政府関係の建物、将軍様や閣僚の自宅などがまず最初の標的。同時に北朝鮮の発電所、テレビ・ラジオ局、といった国の中枢となる施設を全て破壊する。
こうすれば北朝鮮政権は崩壊する。北の脅威は消滅する。
さて、ここで話をもどして北朝鮮の脅威についてお話しよう。まずはアセアンさんのコメントより一部抜粋。

世の中、戦争をしたい人達がホント多いんだなぁ~

人間の進歩の可能性・・・という欧米文化を支える根本を捨て去ってでさえも
それ以上に、多くの国民を貧困や飢餓に晒して迄軍備に走る妙な国・・っと言うことは
核兵器は持っているかもしれないがマトモナ戦争等出来ないことを承知の上で尚且つ
精度も技術も不確かな可能性があることも承知の上で、世界最貧国の一つであることも承知の上で
寄って集って一国を潰してしまおう!っということですか?

アセアンさんはヒュマニタリアンなので、やたらに戦争で人民が苦しむことを憂いておられるのだろう。これは皮肉抜きで立派な感情だと思う。だがアセアンさんほどの人が、北の脅威を十分に理解していないということはちょっと驚く。
北朝鮮の妄想発言はなにも今にはじまったことではない。北朝鮮はクリントン時代から15年以上核兵器開発を豪語し、国際社会の説得も空しく、日本、中国、韓国、そしてアメリカをもうまく丸め込んで経済援助をさせ、その間に着々と核開発を進めてきた。その結果が今回の核兵器実験である。
北朝鮮が気違い沙汰の妄想だけをとなえて自分達の国だけで大人しくしていてくれるという保証があるなら、諸外国が神経を尖らす必要はない。だが、北朝鮮は韓国を占領し朝鮮を一つにするという野心を全く捨てておらず、いまでもDMZを越境して韓国へちょくちょく偵察員をおくっている。また日本海へも潜水艦をおくり日本の領海を何度も侵し、日本人市民を拉致するなどの暴虐をおかしてきている。
アセアンさんはアメリカが北朝鮮の脅威の直接な標的にならないとおっしゃるが、東洋にはアメリカ軍が何万人と駐留している。東洋の米軍基地を北朝鮮が攻撃すれば、アメリカ兵は直接被害をうけるだけでなく、基地のある韓国や日本も被害を被ることになる。北朝鮮には全面的な戦争をするだけの機能はないかもしれないが、近隣諸国にミサイルを打ち込むくらいの技術は所持している。
また、北朝鮮が国境をこえて韓国に侵攻してくるのは時間の問題である。彼等がそれをするとしたら、先ずDMZに駐留するアメリカ軍への空からの攻撃から始まるだろう。
北朝鮮が全面戦争をするだけの力がないからといって、彼等の脅威を過小評価するのは非常に危険である。それに、今は彼等が脅威でないからといって放っておいたら将来どうなるのか? 彼等がこれ以上の脅威にならないように国際社会が何か歯止めをすることができるというならいい。だがこれまでの歴史を振り返っても国際社会は北朝鮮の武器開発軍事強化をとめることに全く成功していない。
第一このまま北朝鮮を放っておくということは、北朝鮮内部で飢えている市民の苦労を半永久的に保つということになるのではないか? それこそヒュマニタリアンなアセアンさんなら彼等の悲劇を一時的な戦闘に耐えることで解放してあげようという気にならないだろうか?
ここでイギリスの元首相、ウィンストンチャーチルの言葉を引用して絞めとしたい。私のつたない訳で、申し訳ないのだが、一応意味は伝わるかと思う。

Still, if you will not fight for the right when you can easily win without bloodshed; if you will not fight when your victory will be sure and not too costly; you may come to the moment when you have to fight with all the odds against you and only a precarious chance of survival. There may even be a worse case. You may have to fight when there is no hope of victory, because it is better to perish than live as slaves.
敵を血を流さずに容易に倒せる時に戦わなければ、勝利を得ることが確実で損失が大きくない時に戦わなければ、いずれ、勝てる可能性がほとんどなく生きてかえれるわずかな希望しかない戦いをしなければならない時がくるだろう。もっとひどい場合には勝つ望みが全くない戦いをしなければならないときが来るかもしれない。なぜなら奴隷となって生きるくらいなら、果てるほうがましだだからである。
Sir Winston Churchill, the Gathering Storm, 1948

関連記事:グローバル・アメリカ政論、北朝鮮核実験と米国極東外交:イランも視野に!


10 responses to 北朝鮮を攻める方法、題して斬首作戦

sou18 years ago

アメリカの先制攻撃など全くナンセンスです。
北朝鮮がアメリカの先制攻撃によって崩壊した場合、その後の朝鮮半島は一体どのようになっているでしょうか?
アメリカの庇護の下での朝鮮統一?
そのような状況は中国が許しておくことができません。
そのため現状においてアメリカの攻撃が始まれば、中国は裏から北朝鮮を支援することになるでしょう。中国は現在の北朝鮮の政権をもはや見放していますが、自国の地政学的戦略のためにはやるしかない。
それにより北朝鮮軍は南進を開始し、在韓米軍、在日米軍にも大きな犠牲が出る事になる。これはイラクの比ではないでしょう。日本の自衛隊も好む好まないにかかわらず前線での戦いを強いられる事になります。
それでもチャーチルの教訓に学んでやるしかない!というのなら、まあそれもありかもしれませんが、これらのリスクを認識していないならば単なる「気違い沙汰の妄想」に過ぎません。

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Sachi18 years ago

souさん、
中国は今さら北朝鮮なんて欲しくないでしょう。今は1950年代じゃないんですから。
それに中国だって今さらアメリカと戦いたくなどないはず。どうせ負けるに決まっているし、軍事的、経済的、外交面からみても、アメリカとドンパチなんて害あって益なしです。

北朝鮮軍は南進を開始し、在韓米軍、在日米軍にも大きな犠牲が出る事になる。これはイラクの比ではないでしょう

それが起きないように軍の司令部を叩くのです。記事の中でも書いているように、トップダウンの北朝鮮では上からの命令がなければしたの軍は動けないのですから、命令を下す人間および通信方法を破壊するわけです。
無論、アメリカが攻める以前に国境にいるアメリカ軍を撤退させることはいうまでもありません。
別のコメントでアセアンさんも、北朝鮮の復興はイラクの二の舞いではないかとおっしゃってましたが、私はそうは思いません。北朝鮮はイラクのような部族争いはないし、何十年も将軍様の下で飢えて疲れきっているでしょうから、侵略軍にたてつくほどの気力は残ってないと思いますね。
北朝鮮が世界にとって脅威でなくなれば、困窮している来た朝鮮人を援助に世界中が手を差し伸べること間違いなしです。この戦争を生き残ることさえできれば、北朝鮮の市民にとっても一番いいことだと思いますけどね。
カカシ

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sou18 years ago

もちろん中国は表向きは中立を装うでしょうが、裏ではどうでしょう。アメリカの占領をただぼけーと見てるだけ、という方がありえない話ではないでしょうか。
また「軍の司令部を叩く」とのことですが、それが確実にできるのならそもそも苦労はないんですが…。
核施設に対するピンポイント攻撃より難しいのでは?
むしろ現実的にあり得る軍事オプションとしては中国人民解放軍による北朝鮮占領(国内のクーデターを伴う?)でしょう。中国も北朝鮮の最近の暴走ぶりには我慢ならなくなっているようですし。
もちろんそれには裏での米中間の合意(というかアメリカによるけしかけ)が前提となります。そのための高度な外交的根回しが必要でしょうが、あり得なくはない。
またそれが北朝鮮の民衆にとって良いことかどうかも知りませんが、アジアはそれでひとまずは安定化するでしょう。

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asean18 years ago

おはようございます、カカシさん
>アセアンさんはヒュマニタリアンなので、やたらに戦争で人民が苦しむことを憂いておられるのだろう~
う~~ん、ちょっと違いますです、はい。
”ヒュマニタリアン”・・人道主義者ってことだと思いますが・・僕は単にrealist of future intentionなだけですよ(若干矛盾してますが:笑:)。
カカシさんの論理には少々無理があるんですよ。
つまり、抑圧された民衆を解放する為に独裁政権を倒す・・という真魚さんが仰ってたアメリカン・イデオロギーと言うか、キムジョンイル体制さえ崩壊させれば
”その後の”国家政権は問題なく出来る・・・というイラクでもアフガニスタンでも実現出来ていないモノがある。
北朝鮮の場合は(多分)イラクやアフガンよりも自立、自律することが難しい・・その理由は長年の独裁体制にどっぷり浸かった時間が長過ぎる。
故に、韓国の全面支援(丸抱え)による再建か?souさんが仰る(MSN-BBSではカツラギさんも同じことを仰ってますが)中国による完全占領か?しか”その後の道”はない。
(日本が出張ること等は完全に不可能ですからね)
中国が北朝鮮占領を望むか?・・・という話は、いわゆる覇権的な意味合いではないですね。
領土がほしい訳じゃない、現在、米国との同盟関係にある韓国が北朝鮮を飲み込んで、中国と米国の同盟国が国境を接することに対する警戒感から、38度線迄は中国領とする方が
広大な緩衝地帯の出現という意味で未だ安心していられる、ってだけですね。
(この手法は、当然のごとく米国と中南海の間で完全な合意と米国の後押しがないと出来ない話ですが)
つまり、現在の北朝鮮体制を崩壊させた”後”実は韓国でさえも北朝鮮の国民を全て引き取って迄国家再建が出来る国力等持ってはいませんし、
日本にもそんな覚悟等ある訳もない、中国にしても単に飢えて自立性の欠片もない人達を引き受けることの
面倒くささを考えると二の足を踏む。
ですから、軍事攻撃を北朝鮮に仕掛けるのであれば、カカシさんが仰る
>第一このまま北朝鮮を放っておくということは、北朝鮮内部で飢えている市民の苦労を半永久的に保つということになるのではないか? 
>それこそヒュマニタリアンなアセアンさんなら彼等の悲劇を一時的な戦闘に耐えることで解放してあげようという気にならないだろうか?
等という中途半端な状態にするのではなく、永久的にその苦労を除去し永遠の平和を北朝鮮にもたらす・・為にも
地図上から北朝鮮という主権国家を消滅させる、位の軍事攻撃を行って初めて「その後」の憂いがなくなるんじゃないですか?
っと言ってる訳です。
外交交渉(力)には軍事的オプションが必要だ!等と論旨に僕が腹を立てるのは
日本という世界第二位の経済大国であり国連の常任理事国さえも視野に入れ、自由・民主主義を国是とし
法治国家を自他共に認める主権国家とその国民が、国際社会に於いて果たさなければならない責任という部分も考えずに
つまり、北朝鮮を軍事攻撃して現体制を崩壊させた”後”どういう責任を果たすのか?の国民的コンセンサスも
覚悟もない状態で、何が軍事オプションだの核武装だのという稚拙なコトを?・・・だからです。
米国でさえ、主権国家をその国民丸ごと消滅させるなんてことは良心が咎めるんですよ。
しかし、誰がその後の面倒を責任を持って見るのでしょう?
韓国に駐留する米軍は、現在の米韓同盟の危うさからして、北朝鮮が南進する気配を見せる手前で韓国からは
撤退するでしょうし、日本に駐留する米軍への北朝鮮からの攻撃は、日米同盟による集団的自衛権以上の問題を発生させるのは明らかですから、国連軍の再編成に繋がり
国連憲章7章42条を中国、ロシアでさえ拒否することが出来なくなる。
すなわち、北朝鮮への制裁オプションは
01.北朝鮮周辺諸国が破綻国家再建の責を担うことを前提とした限定攻撃(政権崩壊のみを想定した攻撃)
02.北朝鮮周辺諸国が破綻国家再建の責を担うことを前提とした海上臨検等も含んだ経済制裁。
03.北朝鮮周辺諸国の何処も破綻国家再建の責を担う必要がない、地図上からの完全抹消。
04.中国人民解放軍による完全占領(当然、占領した所に付けが回ります)。
という4つなのではないでしょうか?
カカシさんの仰る「限定的な制裁(攻撃)」には必ず”その後の責任”が付属します。
それは誰が担わなくてはならないのか?なのです。
自由・民主主義を標榜する先進国同士の紛争ではないのです、相手は第三世界のそれも独裁体制の最貧国なのです。
頭が無くなって身動き取れなくなった胴体程、始末に悪いモノはないんですよ。
身動き出来ないのではなく、身動きする方法を考え指示する頭を持っていない胴体だけになったモノにどうやって
新しい頭を作るんでしょう?
(国際支援というのは軍事介入とは違った意味での”介入”であることが理解出来ていない人が多過ぎる)

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Sachi18 years ago

う〜む、、、、
こんなことを言ったら多分読者の皆さんから総すかんを食うでしょうが、どうしてアメリカは自分の国を火の地獄にしてやるといっている敵を倒す時に、戦後の復興の面倒まで気にして戦争しなきゃならないんでしょうか?
今まで太陽作戦とかいって北朝鮮の暴走を見逃していた韓国や、六か国協議を何かと邪魔してきた中国などに責任をとってもらってはいかがなもんでしょうねかね?
もっとも北朝鮮が中国の傘下に入るのは韓国もいやでしょうから、米国にお願いして韓国との統一に力を貸してもらうという形で復興はおさまるのでは?
考えまだ甘いかしら?
カカシ

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tatetate18 years ago

はじめまして。極東に関するメモ書きを始めました縦縦と申します。
私の結論は、「軍事行動は無理である」です。その理由を以下に書きました。
http://blog.goo.ne.jp/tatetate_2006/e/11e3b8ab7d91399bc06253441c1f690f
なぜこの地で、ことがうまく運ばないのか。
理由は簡単で、この地の政治的状況が「古すぎる」からです。
そしてその「古さ」の出現と保存に、アメリカは何度も何度も手を貸してきた歴史を持っているのです。
北朝鮮は国連加盟国です。国連という枠組みで行く限り、どうしたって安保理常任理事国間の制限を受けます。そもそも北朝鮮が国連に加盟した理由が、国連を使って自国の安全保障を強化する、というのが目的です。イラクやイランと違って、自分の国の両隣には大国志向を隠さない常任理事国がありますし、片方の国とは安保条約を組んでおります。いざとなったら彼らを頼れば良いと考えています。だから無茶も可能なのです。・・・聞いただけで「古い」でしょう?
彼らは核という存在があるからこそ「無茶なことをする」と今日的課題になってますが、彼らの無茶加減は今に始まったことではありません。60年代、中国との国境線を決める際、彼らはソ連に接近して中国を困らせ、満州に30万人の兵力を釘付けにすることに成功しました。
以来、中国とソ連を手玉に取って国家を運営する動きは本格的になり、主にソ連にエネルギーを安く売ってもらいながら日々を過ごしてきました。ソ連が消滅した現在は、中国に乗り換え、彼らに資本と物資を貰いながら体制を維持しています。しかし全面的に中国に乗り換えることは、中国の独占支配を受けることにもなります。アメリカと二国間対話したがっている金正日の、その理由が、多少分かってくるというものです。
北朝鮮体制打倒のタイミングとしては、ソ連崩壊のタイミングが一番良かったのかも知れません。しかし現在、ロシアはエネルギー生産高にものを言わせた大国志向を隠そうともしませんし、中国はエネルギーの無い大国となっています。アメリカが北朝鮮に飛び込もうとするなら、両者が団結してそれを蹴落とし、そしてお互いに足りないものを補い合う関係になっても、昔ほどには驚きません。東シベリアにはパイプラインが作られていますしね。
>もっとも北朝鮮が中国の傘下に入るのは韓国もいやでしょうから、米国にお願いして韓国との統一に力を貸してもらうという形で復興はおさまるのでは?
韓国はたびたび統一ドイツにかかった費用を例に挙げ、
「東ドイツで70兆円。北韓ならもっとかかるだろう。そしてそんな金は無い」と、忌避しております。韓国の国家予算が12兆円あまり、ドイツは累計で100兆を超える金を東側に支出しています。しかもドイツと違い統一すれば脅威が無くなる、軍事支出が減るというものではありません。中国と直接国境を接します。長年黄海出口における中国からの圧迫に困ってきた韓国にとって、中国と国境を陸で接するのは悪夢そのものです。政府は諦めていると思いますよ。その妥協の産物が、南北連邦制の提案だと思います。

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asean18 years ago

ですからね、カカシさん
米国は北朝鮮に直接的な利害関係を持っていないから、復興のことなんか気にしなくていいんですよ。
気にしなくてはならないのは、北朝鮮の”周辺諸国”なんです。
早い話が、韓国、日本の世論共に甘いんです、考えが。
米国が軍事行動を北朝鮮に仕掛けるのであればですね、徹底的に(地図上から消滅させる位に)やってくれないと
キムジョンイル体制が崩壊した後の方が遥かに問題になることをどれだけ理解しているのか?なんですよ。
後腐れなくていいんですよ、2,500万人が消滅しようが・・
それが中途半端な攻撃で体制崩壊だけで・・・なんてことになったら、韓国が北朝鮮を統一してなんて出来る体力があるはずもない。
日本は?っと言えば、政府は何とか支援、援助しようとするでしょうけど、韓国の反日感情やら、北朝鮮の反日感情を考慮すると莫大で直接的な支援や援助は難しいでしょうし
日本の世論の大多数は、国際社会の中の大国として責任を果たす、ということがどういうことか理解している節がないですから、難民受け入れなんてことも世論が賛成するとは思えない。
つまりですね、中国はデカイだけで、北京オリンピックや上海万博以前に厄介ごと(中国国内の田舎の農民と何も変わらない北朝鮮国民)等を背負い込みたくない。
韓国は、口で言うほど、国民が思っている程に小さいと言えども破綻国家を再建出来る国力なんかない。
日本は国力的には問題はないでしょうが、国民の意識として覚悟も自覚もない。
故に、米国に中途半端な攻撃を北朝鮮に仕掛けられては迷惑至極!ってことだと思いますよ。
っと言うことは、限定攻撃も完全消滅もお鉢が全部米国に付回されるだけになってしまう。
そうなると、米国国内で当然「どうして滅茶苦茶損な役回りを米国が引き受けなくてはならんのだ?」ってことになるでしょうから結果的に米国も効果的な手段を講じることが出来なくなる。
(経済封鎖ってのもねぇ~、体制崩壊したら同じ状況になる訳で)
最大の問題は、米国側にあるんじゃなくて北朝鮮の周辺諸国にあるってことですよ。
北朝鮮はその辺りは多分承知していると思いますよ。
キムジョンイル体制が崩壊した後の方が周辺諸国には悪夢だってことを・・・
なので、キムジョンイル体制を維持する方が利口じゃないのかい?っとして挑発的で不遜な態度に出られるんですよ。
米国が敵対行動を示す相手に攻撃を加えるのは米国の勝手ですが、そうした理屈と同じような理屈を
周辺諸国、特に日本が脅威だとか何だとか言って核武装だの先制攻撃だのという話が出てくるのはおかしいんですよ。
世論的に覚悟と自覚もないのにそんなことを口にするのは単なる子供の感情論で大人の理屈じゃない、ってことです。

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Sachi18 years ago

アセアンさん、
おっしゃることがやっと分かりました。ははは、、つまり、アメリカが何をやるにしても、結局北朝鮮と戦えばツケは日本に回ってくる。日本はそれを払うだけの覚悟があるのか、ってことですね。
でも日本にミサイルが飛んでくる可能性を考えたら、それも覚悟で本格的に北朝鮮への攻撃を考えるべき時だと私は思いますね。
カカシ

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アラメイン伯18 years ago

私もカカシさんに賛成です。
難民がいくらでようが北朝鮮のようなヨタ者国家の核の脅威にさらされるよりは遥かにマシです。
確かに韓国に北朝鮮を抱え込む余裕はないでしょうが同じ民族。いざとなればと思わないでもないです。もしそれがイヤなら彼らの民族性を疑います。
中国は旧宗主国みたいなものだから、体制が崩壊しても一定の責任を果たすでしょう。

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sou18 years ago

もちろん軍事オプションを初めから否定する必要はない。
それは向こうが「キムジョンイル体制を維持する方が利口じゃないのかい?っとして挑発的で不遜な態度に出られるんです」からこそです。
しかもほんとに暴走する可能性もある。抑止のための制裁を厳しくすればするほどその可能性は高くなるかも、というジレンマもある。
【社説】手におえなくなるよ@ワシントン・タイムズ
ただ国際政治力学上、現状のままでのアメリカの先制攻撃は無理です。そんな簡単にできるんならとっくにやってんだよ。復興とか難民とか以前の問題。
ブッシュはそうした初歩的な力学は理解しているので、とっても偉い。
米リベラル派知識人の勘違いに喝@ワシントン・タイムズ
しかも抑止の方法もなくはない。そのための条件と限界こそ今、議論すべき。
抑止力ってのはこういうもんだ@ワシントン・ポスト

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