先日書いた、「第二のカナはヒズボラの陰謀だった!」が好評だったので、今日はそのアップデートをしたいと思う。

「カナはやらせではありません!」という読者のかたからウィキペディアのリンクを頂いたので、ちょっと読んでみたら、例の緑ヘルメット男の本名とやらが載っていた。彼の名前はSalam DaherまたはAbu Shadi JradiまたはAbdel Qaderだそうだ。テロリストなら二つも三つも名前があるのは普通だが、民間人でもそうなのだろうか? 本人は自分はヒズボラではなくて民間の救援隊員だと言っている。無論本人がいってる以上本当なのだろう。(笑)

とにかくウィキペディアでは彼に関する情報はすべて彼の言葉以外にはないので、信じる信じないは読者の皆様の判断にお任せするよりない。しかしウィキペディアの記事によるとカナでの犠牲者の数は当初報道された50何人ではなくて、16人の子供を含む28人の死亡者だったと書かれている。ところで最初に50人以上も死人が出たといっていたのは誰あろう緑ヘルメットの男なのである。

彼は22人の子供を含む51人の死亡者が出たと言っていたが、後になってもっと少ない16人の子供を含む28人の死亡者が出たと報道されている。

ところで、緑ヘルメット男の二つ目の名前、Abu Shadi Jradiという名前はどこかで見たことあるなと思ってたら、この間私が引用したエルサレムポストの記事にこんなの一説があった。

民間警備隊のAbu Shadi Jradiによれば、少なくとも27体の子供の遺体が瓦礫のなかから見つかった

この緑ヘルメットの男はインタビューを受ける度に違う名前を使って、子供の遺体は22体といってみたり、27体といってみたり、さも見てきたような証言をして忙しい。しかし結局最終的に現場で見つかったとされる死体は子供を含めて合計で28体だったわけだ。つまりこの男は救援をしているふりをしたやらせ写真の演出をしていただけでなく、そのまま救援隊員のふりをして報道陣にも口からでまかせをいっていたというわけだ。

ウィキペディアの記事にはこの男が子供の遺体を小道具に使って救援を演出している姿がきちんと描写されている。それについてこの男のいいわけは「殺されているのは子供だということをみせたかった」ということだ。確かにこの男の意図はそうだったのだろう。だが、だからといってやらせをやってもいいということにはならない。ウィキペディアでは書かれてないがビデオをみればこの男がいったん救急車にのせられた子供の死体を引きずり出して、またポーズをとってる映像をみることができる。

この記事はカナのビル攻撃がやらせではなかったと証明するどころか、この男の怪しげな行動によって疑いがどんどん深まるだけである。


2 responses to 緑ヘルメット男の正体

aikochoy18 years ago

初めまして。
今日、初めてブログにお邪魔しました!
まだ全て読んでないのですが、興奮して呼んでました。
私はアメリカでCounter-Terrorismの仕事をしております。
グリーンヘルメットの男性やカナの事、(レバノン人女性が破壊されたと称する違う村々で手を広げて嘆いてるのご存知ですか?グリーンヘルメットの男性の様にどこにでも出没する女性です)
これからも沢山読ませて頂きます。また来ますね。
それでは失礼します。

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Sachi18 years ago

aikochoyさん、
ようこそいらっしゃいました。対テロ政策の仕事ですか? すごいですね。どんなお仕事なのかなんて野暮なことはお聞きしません。テロリストにヒントを与えることはありませんからね。
右側にあるカテゴリーのなかに、「狂ったメディア」というのがありますが、そこにレバノンの泣き女や、パリーウッドやヒズボラによるやらせ、ねつ造、演出などに関する記事を特集しています。どうぞ御覧下さい。
今後ともよろしく。お仕事がんばって下さいね。
カカシ

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