この間やらせねつ造写真クイズを紹介してくれたkokunanさんがそれぞれの写真の出所や状況を説明してくれているので、ここで一部引用させてもらう。


************以下引用**********
問題1. この写真に一番適する説明はどれでしょう。
a. イスラエル警察官とパレスチナ人、テンプルマウントにて、、
b. 怒った集団の暴力から救出されるユダヤ人生徒。
c. ユダヤ人生徒を殴るイスラエル警察官。

1番の問題の写真にはイスラエル警察とおぼしき男性と血まみれになった青年が映っており、かつ写真が撮られた時期は調度第2次インティファーダと重なる(2000年)。よって、何も考えていないと(1)が正解であると思うかもしれない。おそらく、大部分の人が(1)を選ぶであろうし、確かに写真の説明としても一見最もふさわしいものである。そうだ、「横暴なイスラエル警官がパレスチナ人をぶん殴っているんだ」と。実際、ニューヨーク・タイムズは(1)の見出しを使い、「強いイスラエル、弱いパレスチナ」というマスコミよく好むキャッチフレーズで報道した。しかし、事実は違う。

大部分の人やニューヨーク・タイムズは血まみれの青年をパレスチナ人であると解釈した。しかし、彼はパレスチナ人ではなかった。なんとアメリカの学生Tuvia Grossman氏であることが判明した。きっかけは氏の親であるAaron Grossman氏が写真の血まみれの青年は私の息子だと名乗り出たことである。Aaron Grossman氏は息子はパレスチナ人の暴徒からイスラエル警察に保護された、と語り、さらに写真の写っているところは神殿の丘ではない、なぜならヘブライ語の看板があるから、と指摘した↓

IsraeliStudent

イスラエル兵に殴られるパレスチナ人と報道された写真

このGrossman氏の非難に対し、当初、ニューヨーク・タイムズは「エルサレムの旧市街で負傷したGrossman氏」と訂正した。しかし、この訂正は氏がパレスチナ人に袋叩きにあった事は書かれていなかった。また、袋叩きにあった場所は旧市街でもなくアラブ人の町Wadi al Jozであった。つまり、実に不十分だったのである。しかしながら、このふざけた対応は多くの批判を浴びたらしい。よって、ニューヨーク・タイムズはようやく事件の詳細を掲載するに至った。つまり、正解は(2)である。

そして、この写真を写したAP通信といかさま説明の出所と思われるフランスの日刊新聞『解放』(察するところブサヨ系新聞だろう)に対し、パリの地方裁判所はGrossman氏に対し、4500ユーロを支払うように命じた。
なお、あるアラブ人グループはGrossman氏の血まみれの写真をコーラのボイコットポスターに使うという蛮人振りを発揮した↓

Coke

コカコーラのボイコットに利用されたグロスマンさんの写真


問題6。どちらの写真が以下の説明に当てはまるでしょうか?
イスラエル軍は土曜日早朝、ナブルスで15歳の少年を含むパレスチナ人3人を射殺した。医療関係者によると彼らは石を投げてデモをしていたという。
(1)写真A
(2)写真B

写真Aは石のブロックを投げる少年達が写っており、写真Bは戦車から逃げ回る子供たちが写っている(大人も混じっている)。どちらだろうか? 「間違いない、正解は(2)だ。だって、TVによく見る光景じゃん」とやはり思っちゃうだろう。しかし、あまい。正解は(1)である。

この写真Aと B、上記の説明をつけると、同じ説明であっても両者はずいぶんと印象の違ったものとなる。写真Aは巨大な石のブロックを少年達が投げている。これほどでかいと運悪く頭にでも当たれば即死は確実だ。ある意味、イスラエル兵にほいほい投げていたら、銃撃されても半分文句は言えないだろう。なぜなら、これは日本でマンションから消火器を投げて、人を死亡させた糞ガキと同じだからである。写真Bはイスラエルの戦車からたくさんの子供たちが逃げ惑っている。よって、説明する必要なはないだろう。写真Aとは全く逆の印象を抱くはずだ。

しかし、この問題におけるいかさま報道はマスメディアが本来なら写真 Aが正しかったのに、写真Bを採用したというわけではない。写真Bはいつの写真かは知らないが、全く別の事件だと思われ、クイズをつくるために Honest Reportingがあえて掲載したものである。では、マスメディアが何をしたのかというと、写真Aを隠蔽したことである。

Stones

隠蔽された写真

ロイター:イスラエル軍は土曜日早朝、ナブルスで15歳の少年を含むパレスチナ人3人を射殺した。医療関係者によると彼らは石を投げてデモをしていたという。

AP通信:イスラエル軍の報道官は石を投げる多数のパレスチナ人に向かって発砲したとは発表した。
さて、上記はマスメディアの説明であるが写真Aではレンガより巨大なブロックが投げられている。これでは、射殺されても半分自業自得である。にも拘らずマスメディアは単に「石を投げた」としか報道しなかったのである。「巨大な石」を投げていたことは隠蔽された。しかも、我々の想像する石といえば、そこらに転がる小石である。だから、何も知らないと受ける印象はこうなるだろう。「たかが小石ごときでイスラエルは発砲するのか?」「イスラエル兵は残虐だ」と。しかし、現実は当たったら大怪我もしくは頭にでも当たれば即死するような石を投げていたのである。

これにおけるマスメディアの真意は不明である。しかし、こうでもしなければ「絵」にならなかったことだけは確実であろう。

ちなみに、この石であるがインティファーダのときもレンガ大の石がユダヤ人に向かって投げられた。特に第1次のときは「嘆きの壁」で祈るユダヤ人に向かって、壁の上からパレスチナ人がやはりレンガ大の石を投げつけた。しかし、この時もマスコミは「石を投げた」としか報道しなかった。つまり、いつものことなのである。また、付け加えるとすれば、石を投げるのは大体ガキどもで、大人はなぜか後方におり、更にその大人がたまにそこからイスラエル兵に向かって発砲するということもあるということも付け加えておいたほうがいいだろう。


問題7。なぜこのレバノン人の女性は泣いているのでしょうか?
(1)南ベルイートの女性のアパートが7月22日、イスラエルによって破壊されたため
(2)南ベルイートの女性のアパートが8月5日、イスラエルによって破壊されたため
(3)上記のいずれも正しい
(4)上記のいずれでもない

また有名なやらせ写真である。くどくどいう必要はあるまい。正解は(4)である。
Drinking from Homeというブログを見てみよう。

上の写真はクイズにもあったロイターが写した写真であるが、説明は「南ベルイートで破壊されたアパートを見て嘆く女性」とあり、日付は7月22日である。そして、下の写真はAP通信であるが、やはり「南ベルイートで破壊されたアパートを見て嘆く女性」と説明されており、日付は8月5日である。両方の写真を見比べてみよう。なんてことはない。同じ女性である。つまりである。違う日に同じ女性の家が二度も破壊されているのである。女性が2つ家を所有していたとは考えにくいので、どう考えても自作自演としか考えられないだろう。
そして、この女性、これら以外にもあちこちに出没しているようである。

衣装は異なるがこれ(鼻の形としわがそっくり)
また、これも同じ女性ではないかと言われている。

samewoman

神出鬼没レバノンの泣き女


そして、極めつけがこれ
3 枚の写真の一番下に例の女性らしき人物が移っている。しかし、これら3枚の写真の説明もよく見てみよう。女性の写真と同じトリックが使われている。「7月 18日」(AFP通信)と「7月24日」(ロイター通信)と「8月5日」(ロイター通信)。つまり、破壊された場所が3度も破壊されるという珍現象が生じているのである。
そして、彼女はヒズボラ版”泣き女”とも考えられるが真相は不明。
*************引用おわり********

問題1の写真は2000年の写真だから、もう6年も前のことになるが、当時はブログがまだそれほど普及していない時期だったからもし写真の青年の父親が気が付かなかったらそのままでたらめが通ったかもしれないわけだ。

これまでに何度もパレスチナやレバノンのテロリストたちによって、どれだけイスラエルの悪行といわれる話を聞かされたか分からないが、こうして考えてみるとそのどれ一つをとってみても全く信ぴょう性に欠ける。こうやって主流のメディアまでが共犯している以上、我々の得ている情報のどこまでが真実なのか、我々読者がよっぽどきをつけていないところっとだまされてしまうだろう。


1 response to やらせねつ造写真クイズ解説と感想

aikochoy18 years ago

あは~。
出ました。この女性。
相変わらずの女優振りですね。

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