昨日も話たように、どうもこのごろのメディアは事情がはっきりしないうちに、自分らの偏向やニュース価値といったものだけを考えて、事実は二の次で報道する傾向がある。昨日だしたガザの浜辺での出来事にしろ、まだ何かが爆発したというだけで、何が爆発したのかも分からない状態で、イギリス、アメリカ、そして日本などの主流メディアはイスラエルの砲弾によってパレスチナ市民が犠牲になったというテロリスト軍団のハマスのいい分をそのまま報道してしまった。
ハディーサで起きたと報道された海兵隊員による一般市民の『虐殺』報道も、ことの詳細がだんだんと明らかになるにつれて、米タイム誌の最初の報道(3/19/06)がでっちあげである可能性がかなり強くなってきた。
最初に誤解のないようにはっきりいっておくが、私はアメリカ軍が戦争中に悪行を絶対に犯さないなどときれいごとをいうつもりはない。イラクに出動したアメリカ兵の数は50万はいるはずで、そのなかに数人不心得者がいたとして全くおかしくない。毎日毎日路肩爆弾で命を脅かされている兵士が、同胞を目の前で殺されて怒り狂ったとしてもそんなに不思議な話ではない。だからもし、本当にアメリカ兵が非戦闘員を虐殺したのであれば極刑に処されるべきであると考える。
だが、まだ事情がはっきりしないうちから、世界のメディアが確認できない目撃者や、自分なりの思惑のあるジャーナリストのいい分を鵜呑みにして、すでにアメリカ兵たちの有罪を決めつけた報道をしていることに私は憤りを感じるのである。
最近になってやっと現場にいたことのある人々の間から、報道された内容は疑わしいという意見が聞かれるようになってきた。
第一海兵連隊第三大隊のリマ中隊のジェームス·キンバー大尉によると、リマ中隊は事件の当事者であるキロ中隊の後任だが、ハディーサ事件については今年の2月に3月19日付けのタイム誌の記事を読むまで知らなかったという。一般市民の虐殺などという話はそれまで毎週行ってきた地元ハディーサ市民との会合でも全く話題にのぼらなかったという。『そんな大事件なら市議会を通じて我々の耳に入ってこないはずはないんですよ。』と大尉は語る。キンバー大尉は別の理由で現在指揮の職を解かれてカリフォルニアのキャンプペンダルトンにて勤務している。
またこの付近で海兵隊に従軍していた記者のなかからも、海兵隊の虐殺行為は信じられないという声があがっている。ハディーサ事件の数カ月前に海兵隊に従軍していたCNNのアーワ·デイモン記者は2005年に何度も海兵隊に従軍してフセイバーからハディーサまで同行したがビルの屋上で飛んでくる銃弾のため身動きできない時でも、海兵隊員はどこから弾が飛んでくるかわかるまで反撃を控えていたという。

I saw their horror when they thought that they finally had identified their target, fired a tank round that went through a wall and into a house filled with civilians. They then rushed to help the wounded — remarkably no one was killed.

(訳:標的が確認でき戦車から発砲した大砲が壁を突抜けた家のなかに一般市民がいたと知った時の海兵隊員たちの恐怖に満ちた顔を見ました。彼等は急いで駆けつけ、けが人の介護をしました。おどろくことに死者はひとりもでませんでした。)

I was with them in Husayba as they went house to house in an area where insurgents would booby-trap doors, or lie in wait behind closed doors with an AK-47, basically on suicide missions, just waiting for the Marines to come through and open fire. There were civilians in the city as well, and the Marines were always keenly aware of that fact. How they didn’t fire at shadows, not knowing what was waiting in each house, I don’t know. But they didn’t.

(訳:私は彼等がフセイバーでドアに仕掛け爆弾が設置されていたり、ドアの影にAK-47をもった抵抗軍が自殺覚悟で海兵隊員が入ってくるのを待ち伏せしているような場所で、海兵隊が家から家へと捜査をするのにも同行しました。市内には一般市民もおり、海兵隊員たちはそのことをしっかり把握していました。各家で何が待っているかも分からない状態だったのに、なぜ動いた影に向かって隊員たちは発砲しなかったのか私には分かりません。でも発砲しなかったのです。)
デイモンさんはハディーサにも行ったが、ハディーサは路肩爆弾がいたるところに埋められており、彼女がいた時もあちこちで爆発していたという。そして抵抗軍は米軍兵をみると一般市民の間に紛れ込んで潜み、米軍がいなくなるとまた顔をだすということを繰り返していたそうだ。自分が従軍していた時にあれだけ自制心をみせていた海兵隊が、突然数週間後に殺人鬼に変ぼうするとはどうしても思えないのだろう。彼女ははっきりとはそう断言してはいないが、まさか、という気持ちが紙面にありありと現れている。
もちろんこれらの人々は事件当時その場に居合わせたわけではないから、まさかあの人たちが、という気持ちだけでは彼等を弁護することはできない。それでは当事者であるキロ中隊にいた海兵隊員はなんといっているのだろうか。当然のことながら彼等は虐殺の事実を否定している。

ワシントン(CNN) 

米海兵隊員らが昨年11月に西部ハディサでイラク民間人を殺害したとされる疑惑について、当時責任者だったウテリック二等軍曹が民間人殺害はなかったと述べ、海兵隊側に不正行為は一切なかったと主張していることが、11日分かった。

同軍曹を担当しているプケット弁護士がCNNに語ったところによると、同軍曹は事件があったとされる昨年11月19日、海兵隊員らが交戦規則や標準作戦要領に従って民家を対象に武装勢力の捜索を行っていたと述べた。弁護士は、これまで報じられていない事実もあるとしている。

この記事には詳しいことは書かれていないのだが、ブケット弁護士がラジオのインタビューで語っていた話によると、当日路肩改良爆弾(IED)によって海兵隊員ひとりと15人の市民が殺された。海兵隊員数名を含むけが人はすぐに避難したが、その後付近の民家から発砲されたため、残った隊員たちが手りゅう弾と小銃を発砲して最初の一軒に押し入ったが、そこにはテロリストはいなかった。隣のうちへテロリストが逃げ込んだ模様だったため、隣の家にも同じようにして入りこんだが結局テロリストは取り逃がした。この時9人の民間人が巻き込まれて死亡した。
いろいろな報道が入り交じっていて混乱するのだが、私がきいた限り、隠ぺいされたという説の根拠になっているのは、海兵隊の当初の報告書では犠牲者はすべて路肩爆弾の犠牲になったとされているのに、タイム誌の記事で銃殺された遺体があったと報道された後、銃殺された犠牲者もいたという報告が発見され、つじつまをあわせるために二つ目の報告書があわててだされたのではないかという疑いだ。
しかし、ウテリック二等軍曹はその場で銃撃戦で民間人が犠牲になったという報告を無線で上官したと証言している。これは報告書が路肩爆弾の爆破の直後に避難した一部の海兵隊員と銃撃戦に居合わせた別の退院とが両方で別々の報告書をだしているからで、別に隠ぺいの証拠でも矛盾でもなんでもないというわけだ。
今の段階で誰のいっていることが正しいのかは分からない。私はタイム誌のでっちあげという説に傾いてはいるが、すべての事実関係がわからないのにそんなことを断言んするのはいくら私が一介のしがないブロガーでも無責任というものだろう。
ましてや世論に影響をだす主流メディアならそのくらいの常識をもって報道してほしいのだが、それはとてものぞめないようだ。 彼等には真実など興味がない。彼等の目的はひたすらアメリカバッシングなのだから。


3 responses to 疑わしきは罰するメディア その2

In the Strawberry Field13 years ago

ハディーサで殺人事件はなかった! 米兵容疑者二人目も起訴却下決定!

2005年にイラクはハディーサで路肩爆弾での攻撃の後、復習のため近所の民家に住む無関係な民間人を24人虐殺し、上官たちもその事実の報告を怠ったとして、8人の海兵隊員が起訴されている事件で、先日三人の民間人を殺害した容疑で起訴されていたジャスティン・シャーラット兵長(Lance Corporal Justin Sharratt)が物的証拠が検事側の主張とは完全に矛盾するとして、証拠不十分で起訴取り下げとなった。これでこの事件で起訴が却下されたのは先のこれで、この事件で起訴却下になったのはサニック・デラ…

ReplyEdit
In the Strawberry Field12 years ago

最初の無罪! ハディーサ虐殺事件隠蔽はなかった!

2005年のイラクはハディーサで、米海兵隊員が24人のイラク市民を虐殺したとされた事件で、その証拠を隠蔽した罪に問われていた海兵隊中尉が、今回この事件では初めての軍法会議ですべての件で無罪となった。 無罪になったのはアンドリュー・グレイソン中尉、27歳。グレイソン中尉は事件について虚偽の報告書を提出した罪、また捜査を妨害した罪などに問われていたが、そのすべての罪が無罪であるという判決が火曜日に出た。 この事件に関連して8人の米兵が殺人罪や隠蔽罪に問われていたが、すでに5人の罪が棄却されている。残って…

ReplyEdit
In the Strawberry Field12 years ago

ハディーサ裁判、7人目の罪も棄却

2005年11月、イラクのハディーサで24人の一般市民を海兵隊が虐殺したとして8人が殺人や証拠隠蔽の罪に問われている所謂(いわゆる)ハディーサ裁判だが、この間の無罪判決に続いて今回罪に問われていた隊員としては一番位の高いジェフェリー・チェサーニ大佐の罪状も棄却された。これで罪に問われていた8人中7人の罪が棄却されるか無罪になるかしたことになる。 残るは過失致死に問われているフランク・ウーテリック隊長の裁判を残すのみとなった。 私はこのことについてはもう何度も書いてきたし、これ以上言うことはないのだが…

ReplyEdit

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *