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February 25, 2007

アメリカ軍は撤退すべき、、ヨーロッパからだけど、、、

防衛

今日保守派が行き過ぎて完全な孤立主義になってるパット・ブキャナンのコラムを読んでふむふむなるほどという気がした。私はブキャナンは最近右翼が講じてファシズムに走る傾向があるのであまり好きではないのだが、それでもたまにはいいことをいう。イラクからイギリス軍が撤退するというニュースもだが、アフガニスタンへの長期出兵も乗り気でないNATOに対して、ブキャナンはいざという時に便りにならないNATOなんか見捨て、アメリカはヨーロッパから撤退せよと言う。

NATOは世界の勢力が集まっているなどというが、実際にはヨーロッパが危機にさらされた時にアメリカから助けてもらうための保険に過ぎない。ボスニアやコソボが示すようにNATOには一人稼ぎ人に25人の扶養家族がいるようなもんだ。

冷戦の後、国際家のインディアナ代表リチャード・ルーガー議員などは「NATOは遠征しないなら店じまいすべきだ」と言ったほどだ。ルーガー議員の発言はソビエトの脅威が消えた今、NATOはいい加減、世界平和維持の重荷を担ぐべきだという意味だった。

しかし1990年代のボルカン危機でヨーロッパは自分たちの遊び場すら警備できないことをあらわにした。アメリカが出ていってやさしく彼等を押し避けて事の始末にあたった。今日ヨーロッパがアメリカに向けて送っているメッセージはイラクから撤退し、イタリア、ドイツ、フランスなどはアフガニスタンでも戦いたくないというものだ。

「我々は家から出る気はありません。もしアメリカが帝国遊びをしたいならどうぞご勝手に。でも私たちは半世紀も前に撤退した場所へ我々の息子たちを送り出して戦わせるつもりなどありません。ご自分でおやんなさい。」

NATOは何のためにあるのだろうか?NATOなど常にアメリカの外交を批判しながらヨーロッパが危機に陥った時にアメリカをたよりにする脛かじりに過ぎないではないか。

NATOは経費がかかり過ぎる。我々はノルウェーからボルカン、スペインからバルティック、黒海からアイリッシュ海にかけて何十とある基地に何千という兵士を維持している。

それで我々は何を得たというのだ?なぜ我々の税金が自分達を防衛しようとしない金持ちの国々のために使われなければならないのだ?ヨーロッパの警備はわが国の警備よりも大事なのか?

世界大戦の時は一次も二次もヨーロッパはドイツから守ってくれと我々に助けを求めた。そして我々は彼等を救った。冷戦の初期の頃、ヨーロッパは東西ドイツの間にはいって防衛にあたったアメリカ軍を歓迎した。

だが現在、その脅威と共に感謝の意も消えた。今、福祉機構が国の富を食い尽くし、国民は老齢化し、町々が凶暴な移民に満たされている時、彼等はアメリカにこれまで通り彼等を守ってくれというのである、我々のそのやり方を常に批判しながら。

こんなもの同盟とは言えない。こんなものパートナーシップでもない。毛布を切り裂く時が来た。彼等が自分達の国を守る気がないのなら放っておけ。歴代の国々がしてきたように強い国が弱い国を制覇すればいいのである。

第二次世界大戦から60年もたち、冷戦から15年もたった今、ヨーロッパの防衛はヨーロッパの責任だ。

さすが生粋の孤立主義だけのことはある。

しかしアメリカがヨーロッパから完全に撤退する必要はない。ドイツの基地は閉めてポーランドあたりに移してはどうなのだろう。元ソビエト圏の新しいヨーロッパはかなり親米だし、ロシアの脅威はまだまだ存在するので彼等はアメリカを歓迎してくれると思うが。

またヨーロッパだけでなく、韓国や日本からもアメリカは撤退し、アジアの防衛はアジアに任せるというふうになるべきだろう。最近日本はその気になってきてるみたいだし、韓国などはアメリカに出ていけ、出ていけ、と騒いでいるのだからちょうどいい機会だ。

この際だから金のかかる海外基地はなるべく閉めて1990年代にがたがたになったアメリカ軍の再建にお金を使うべきだ。

February 25, 2007, 現時間 04:53 PM | コメント (0) | トラックバック

January 02, 2007

北の国粋主義にあこがれる韓国

東洋危機 , 防衛

どうして民主主義と資本主義を取り入れた韓国が宿敵であるはずの北朝鮮を何かと支持し援助するのか。その理由は韓国人の北朝鮮の国粋主義と朝鮮民族至上主義へのあこがれと同調にあると語る学者がいる。韓国の大学で北朝鮮研究をしているブライアン・マイヤー教授がその人だ。(Hat tip North Korea Zone)

ウォールストリートジャーナルに載ったマイヤー教授のエッセイーから紹介しよう。

(韓国の)この支持は南北再統一を早めようという理由からではない。それは韓国はなるべく延期したいと思っているくらいだ。また餓えている子供たちへの思いやりからでもない、今や救援物資がどこへ行くのか誰でも知っている。 いや、北朝鮮を援助したいと思う気持ちはイデオロギーの共通点からくるものが大きいのだ。韓国人は北のパーソナリティカルトに苦笑いをしながらも、朝鮮人が純粋な血族でその善良な気質からどん欲な外国勢力の犠牲になってきたという平壌の見解に同意しているのである。韓国人北朝鮮と同じように朝鮮民族は世界の無垢な子供たちであり、悪いのはすべて外国人だという考え方をする傾向がある。北朝鮮はこの考えをもっと力強く表現するが、北朝鮮と韓国の間には西と東ドイツとを分けていたような明かなイデオロギーの違いは存在しない。 ボンはOstpolitikをする時に鼻をつまみながらやっていたが、ソウルはサンシャイン方針を平壌への敬意からおこなっているのである。

マイヤー教授は韓国が国の経済の発展のために国粋主義を犠牲にしてきたが、それに関して後ろめたさを感じている。だから北朝鮮の純粋な国粋主義に少なからず劣等感をもっているのだという。

無論、韓国も金正日の乱暴な言動を好ましいと思っているわけではない。だがそれでさえも外国からの圧力が北朝鮮を追いつめかえって煽っているのだと考えている。数カ月前の北朝鮮の核実験を批判する韓国人は多かったが、アメリカなどが経済制裁の話をはじめた途端、批判は北への同情へとかわってしまっった。だがこの同情は常に韓国から北朝鮮への一方通行であり、韓国の好意が北から返されることは絶対にない、とマイヤー教授は語る。

さもあらん。北朝鮮が自分らが至上最高の民族だと考えている以上、韓国が北に迎合し仕えるのは当たり前だと考えるだろう。北朝鮮は韓国人が異人種結婚を認めていることをかなり軽蔑している。特権階級である北朝鮮が奴隷階級の韓国に同情など示す必要があるはずがない。どうしてそんな簡単なことが韓国人にはわからないのだろう。

さらにマイヤー教授は、北朝鮮のイデオロギーを理解せずに、北朝鮮をスターリニストの共産主義と思い込んで、ロシアや中国を含めた6か国会議でことの進展が望めると考えるのは勘違いもはなはだしいという。

北朝鮮は中国やロシアのいい分に耳を傾けるようなイデオロギーを持った共産主義国家などではない。北朝鮮は生粋の国粋主義者であり、同席の出席者を全く信用していない。であるから「統一した前線」などといってみてもそれはただの言葉でしかない。この会議は単に韓国の北朝鮮への同胞感を高めただけである。今後も韓国からは金正日への資金援助は十分におこなわれるであろうし、その資金は武器生産に使われるであろう。 アメリカがいくら北京にもっと北朝鮮に圧力をかけるようにと要請してみても、同盟国である韓国に対してなにもできないアメリカが中国に何を期待してみても無駄だろう。

韓国は北朝鮮とは同じ国とはいえない。たとえ血族でも北朝鮮は韓国を攻めた敵であり、停戦中とはいえ朝鮮戦争は完全に集結したとはいえないのである。それに比べて韓国が現在目の敵にしている日本は確かに過去に朝鮮半島を侵略したが、それは北朝鮮が韓国を攻めたのよりも前のことだ。しかもその戦争は日本の敗戦という形で終わっているし、今の日本の政府は軍事独裁主義から民主主義へと生まれ変わったまったく別の政府である。だが北朝鮮の政府は韓国を攻めた時と全く同じ政権だ。それを同民族というだけで支持する韓国のやりかたはあまりにも原始的である。

北朝鮮は韓国からも何百人という人間を拉致している。北朝鮮は韓国人を同族だなどとは考えていない。ノムヒョン大統領が本気で北朝鮮からミサイルが飛んでこないと思っているのだとしたら気違い沙汰としか思えない。ノムヒョン大統領の支持率はたったの10%というから、一般の韓国人は大統領ほど愚かではないのだろうが、それでも血にまどわされて本当の味方である日本やアメリカを敵にまわす行為はすぐさま改めて欲しい。

January 02, 2007, 現時間 03:09 PM | コメント (0) | トラックバック

December 27, 2006

中山首相補佐が拉致問題記事で米紙に抗議投稿

東洋危機 , 狂ったメディア , 防衛

先日カカシが日本右翼は拉致問題を政治利用しているか?で紹介したニューヨークタイムスに載った拉致問題の記事だが、中山首相補佐がニューヨークタイムスと提携しているインターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙に抗議の手紙を投稿したようだ。(Hat tip 阿比留瑠比さん)

 

第一に、北朝鮮による日本人拉致問題が(政府によって)政治的な思惑のために利用されているという事実はない。この問題は、自国民の救出の問題である。

 日本人拉致被害者の多くは北朝鮮に30年近くも監禁され、全ての自由を奪われている。拉致被害者が自由と尊厳を取り戻すためにあらゆる支援を受けるのは当然である。拉致被害者の救出は日本政府の使命である。

 第二、拉致問題はまさに現在進行中の問題である。たった5名の拉致被害者が2002年に帰国しているだけであり、北朝鮮は、それ以外の拉致被害者が死亡あるいは入国していないとする自らの主張を裏付ける説得力ある証拠を示していない。

 最近、国連総会で北朝鮮の人権状況決議が採択されたことも、拉致問題を解決する必要性が国際的に認識されつつあることの表れである。   

内閣総理大臣補佐官(拉致問題担当)中山恭子

阿比留瑠比さんによれば、拉致問題対策本部は拉致被害者家族の要望と、中山氏の考えで北朝鮮からのプロパガンダにもきちんと答えていくことにしたとある。ニューヨークタイムスが北朝鮮のプロパガンダを掲載したとはいわないが、それに近い報道であったことは確かだ。

私のアメリカ人の友達の間でも日本が戦後どれだけ中国、韓国、北朝鮮に対して戦時中の旧日本政府の所行について謝罪を繰り返し経済援助をしてきたか全く知らない人が多い。ましてや拉致問題などほとんどの人が知らない。であるからニューヨークタイムスが拉致問題はすでに決着がついているなどと書けば、読者はみな「へえそうなのか」と簡単に信じてしまう。

しかしどうせなら編集者への手紙などという読者の投書欄などではなく、反論としてコメント欄に載せてもらうくらいはしてほしかった。日本政府ならそのくらいの幅をきかせてもよかったような気がする。

December 27, 2006, 現時間 06:24 AM | コメント (0) | トラックバック

December 11, 2006

民主党イラクへ二万人増兵へ方針転換か?

アメリカ内政 , イラク関係 , 対テロ戦争 , 防衛

昨日ラムスフェルドの後任として大統領に任命されていたゲーツ氏が議会の承認を受け、正式に次期国防長官となることが決定した。 

ワシントン──米上院本会議は6日、ブッシュ米大統領から次期国防長官に指名されたゲーツ元中央情報局(CIA)長官を、95対2の圧倒的賛成多数で正式承認した。

反対票を投じた2人はともに共和党議員だった。民主党議員らは、米国がイラク戦争に勝利しているとは言えないと語ったゲーツ氏が、今後のイラク政策についてブッシュ米大統領に率直に助言することを期待し、同氏の指名を好感したもよう。ただ、米国民は国防総省のトップの交代以上に、イラク政策の包括的な転換を求めているとの指摘もある。

ゲーツ氏の指名は、前日の上院軍事委員会で全会一致で承認されていた。同氏は18日に宣誓就任する。

ゲーツ氏任命の際の公聴会でゲーツ氏が「米国がイラク戦争に勝利しているとは言えない」と発言したことがアメリカメディアでは大きく取り上げられているが、だからといって必ずしもゲーツ氏はいますぐアメリカ軍はイラクから撤退すべきであるとは言っていない。以下はAPの記事より

ゲーツ氏はアメリカ軍の撤退をいつ始めるかという質問に対してはっきりした返事をせず、「現地での事情による」とだけ答えた。また氏は確認でき次第イラクへ行って米指揮官たちと相談するつもりだと語った。

後に軍撤退の時期を特定して発表するかという聞かれたことに関して、そのような日程はアメリカの弱さを象徴するものであり「(敵に)どのくらい待てば我々が去るかを伝えるようなものだ」と語った。

これなら今までブッシュ大統領がいい続けてきたこととなんら変わりはない。民主党議員たちはゲーツ氏がイラクでアメリカが勝っているとはいえないといったことだけに喜んで、では実際にイラクでアメリカはどうすべきなのかという話には注目しなかったのだろうか? いや、いくら民主党といえどそこまで間抜けではない。

以前に私は民主党勝利=イラク撤退ではない!と書いた。むしろイラクで決定的な勝利をおさめるためには増兵すらあり得ると書いた。この予測をばかばかしいと一笑に伏した輩もいるが、実は新しく民主党ペロシ下院議長から下院諜報委員会の委員長に任命されたテキサス州下院議員(民主党)のシルベスター・レヤズ氏がイラクへ二万人の増兵を考えていることを公表した。レヤズ議員はイラクのスンニとシーアの民兵は崩されなければならないと語った。

イラク増兵を訴えているのは政治家だけではない。現地の将軍たちもその必要性を訴えている

前回の民主党の勝利と、ラムスフェルド長官の辞職によって、アメリカのイラク政策はイラクより軍隊撤退だと考えていた人たちは、かなり的外れな期待をしていたのかもしれない。

December 11, 2006, 現時間 06:13 AM | コメント (3) | トラックバック

October 21, 2006

日本の核武装とアメリカの思惑

東洋危機 , 防衛

北朝鮮の核実験の文脈で日本の核武装が話題になっている。 私もこのことについては北朝鮮核兵器実験と日本の核開発ええ~? 日本の核がアジアを救うって?でちょっと触れてきた。

実は私は日本が核武装をすべきなのかどうか、という問題に関してはまだはっきりとした結論を出していない。双方の意見を聞くたびに、「なるほど~、そうか~」と考えがあっちへいったりこっちへいったりするので、まだまだなんともいえないのである。そこで今回は賛成意見も反対意見も両方紹介して読者の皆さんと一緒にこの問題を考えてみたい。多分この問題は今後も何度も訪れることになるだろう。

先ずアメリカのブッシュ政権は日本の核武装には大反対である。このあいだアメリカのコンデリーザ・ライス国務長官がわざわざ日本へ訪れて、日本は安保条約でアメリカの傘下にあるから核兵器開発の必要はないと暗に日本核武装への釘をさした話は昨日もしたとおり。 どうしてブッシュはこうも日本の核武装を嫌がるのかねえ、とミスター苺と話していたら、「それは君、ブッシュはなんだかんだいっても外交面ではかなり凡人なんだね。昔堅気の気性だから核武装はよくないという先入観から抜けきれないんだろう。」という答え。

これまでにも日本が核兵器を持つべきかという話題が上ったことは何度もある。だが、それは常にアメリカが中国に北朝鮮の核開発をやめさせる圧力のひとつとして使ってきた脅しであった。つまり、もし中国が北朝鮮への財布の紐を締めないなら、日本が核武装して大変なことになるぞ、といういわゆるハッタリ核カードであった。 アメリカも日本も本気で日本を核武装しようなどとは毛頭考えていなかったのである。

しかし北朝鮮が実際に核実験を行ったことで、(いくら失敗とはいえ)この事情は大きく変わってしまった。アメリカでも昨日紹介したチャールズ・クラウトハンマー氏だけでなく、極わずかではあるが、他にも日本の核武装は実際に中国に圧力をかける実態のあるものとして考えるべきときが来ていると語る人たちがいる。

古森 義久氏は10月13日のコラムのなかでそんな意見を紹介している。(カツラギさん紹介)

ブッシュ政権で大統領補佐官を務めたデービッド・フラム氏がニューヨーク・タイムズ10月10日付に発表した寄稿論文での主張である。フラム氏はこの論文で北朝鮮とその背後にいる中国を厳しく非難していた。北朝鮮が米国をはじめ国際社会をだまして、核実験に踏み切り、しかも中国はその冒険を阻止できる立場にあるのに止めなかった、と糾弾している。だから米国は北朝鮮と中国にそんな危険な挑発行動への代償を払わせるために一連の断固とした措置をとるべきだ、と主張している。

フラム氏はそのなかで日本について次のように述べていた。

「米国は日本に対しNPTを脱退し、独自の核抑止力を築くことを奨励せよ。第二次世界大戦はもうずっと昔に終わったのだ。現在の民主主義の日本が、台頭する中国に対してなお罪の負担を抱えているとするバカげた、見せかけはもうやめるときだ。核武装した日本は中国と北朝鮮が最も恐れる存在である」。

「日本の核武装は中国と北朝鮮への懲罰となるだけでなく、イランに核武装を思いとどまらせるという米国の目標にも合致する。日本の核武装の奨励は、他の無法国家がその地域の核の均衡を崩そうとする場合、米国とその友好諸国がその試みを積極果敢に正そうとすることをイランに知らしめることになる。米国はイスラエルの核攻撃能力を高めることもできるのだ」
...

日本に関する同氏の主張で注目されるのは、米国にとって日本は核兵器開発を促せるほど信頼できる同盟国だとみなしている点であろう。米国からみて日本が敵に回りかねない不確定、不透明の国家であれば、そんな国の核武装を奨励するはずがない。

無論日本が核武装などとんでもないという意見の方がアメリカでも日本でもまだ大半を占めているようだから、今後これがどういうふうに発展していくのかは定かではない。このトピにもよくコメントを下さるアセアンさんはアメリカが日本の核武装「ブラフ(はったり)」を応援しようなど「ナンセンス以外のなにものでもない」とし、日本とアメリカの双方の国益にも全くプラスにならないと言い切っておられる。

五百歩以上譲って(・・・)日本が核武装したとして(その前段階をすっ飛ばしてますが)その核の目標は何処に向けられているのか?ですね

中国?韓国?ロシア?それとも米国?・・・日本の核武装には米国にとって大きなパラドックスを含んでいるんです。

つまり日本が核武装を行えば、当然現在の日米安保による「核の傘」は外されることになる・・・乱暴な言い方をすると米国はハワイ以西に米軍を駐留させる意味が消失する。

日米同盟が日本の核武装後も堅持される保障がそもそもなくなるんですよ。(米英同盟・・・ってのはその意味合いが違いますからね)。 現在の米国の国是でもある「核拡散を防止する」どころの話じゃなくなるのです。

当然、核武装の開発維持には膨大な費用を必要としますから、日本はGDP1%枠なんてことは言ってられなくなる。
(米国の国防予算4,236 億ドル:約42兆円:に対抗する?それとも現行約5兆円の防衛予算をDGP10%枠に拡大して約50兆円にでもする?)

だとするなら、当然、国民負担を軽減しよう、という話になって、日本は武器輸出三原則と非核三原則も廃止して、武器輸出国になる決意をしなくてはならない(日本のお家芸でもある、軽薄短小技術を最大限生かして低価格高性能な核兵器を輸出でもしないことにはね、MHIを筆頭に本音では武器輸出したい企業は五万とある:多分、儲けもあるだろうけど、自社製の戦闘機でもMBTでもが活躍する姿を見たい!ってな技術者の能天気な願望だけかも知れないですけどね)

つまり”世界の超大国であり続け、世界最先端の軍事技術大国であり続ける”という米国の基本が日本の核武装を容認することで崩壊する可能性が高くなるんです・・・許せますか?そんなこと米国が?

実はラムスフェルド国防長官はアメリカ軍の構成をかなり変革しようと努力してきた。これまでのような歩兵重視の物量作戦ではなく、小さな独立した部隊が臨機応変に対応できる軍隊つくりを目指してきた。そしてその一部として、地元同盟軍の大幅な起用がある。ラムスフェルド長官は世界で危機が起きるたびにアメリカ軍が大量に繰り出す昔風の戦争を嫌い、なるべく地元の軍隊を駆使しアメリカ軍は指導及び後方援助に回るというやり方を好んでいるのだ。イラクで圧倒的多数のアメリカ軍を動員してイラクを完全制圧してしまわず、わざわざ面倒くさいイラク軍養成などという回りくどいことをやっているのも、将来中東の安全は中東の国々に任せたいという思惑があるからである。

これは大げさには取りざたされてはいないものの、フィリピンや中南米などでも行われていることなのだ。そして東洋では韓国がいい例だろう。何故、最近アメリカは勧告に軍の総指令権を移譲しようとしているのかといえば、韓国の防衛はいい加減韓国にやってもらおうという考えからである。 

ではその延長として、極東の防衛はそろそろ日本に肩代わりしてもらってもいいのではないか、と考える人がでてもこれは一言でナンセンスとは言い切れないと思う。

アセアンさんがいみじくもおっしゃっているが、「日本が核武装を行えば、当然現在の日米安保による「核の傘」は外されることになる・・・乱暴な言い方をすると米国はハワイ以西に米軍を駐留させる意味が消失する。」というのは果たしてアメリカにとって悪いことなのだろうか?

アメリカが超大国で軍事最強国であるという事実が日本が核兵器を持ったくらいでそう変化するとは思えない。だが、たとえ日本が今よりもずっと経済的にも軍事的にも強国となることが実際に悪いことなのかどうかは、日本がどれだけ世界平和への熱意を真剣に保持しているかにかかっている。日本が昭和初期のような軍事独裁政権をいまだに奨励するような国だというなら話は別だし、共産主義に傾きつつあるというならこれも問題だ。

だが、クラウトハンマー氏やフラム氏が言うように、日本は過去60年にわたってもっとも安定した民主主義を保ち、太平洋戦争の壊滅状態から世界にほこる経済大国へと発展した。(その間諸外国を占領しようなどとは微塵も考えず。) アメリカが日本の核武装を容認するかどうか、それはアメリカがどれほど日本を信頼しているかにかかってくるだろう。

ただ、ひとつ心配なのは核武装が与える中国以外のアジア諸国への影響である。

アセアンさんは日本が核武装した場合の東南アジアへの悪影響は多大だとおっしゃる。中国を威嚇するどころかかえって彼らの危機意識を激化させる。またベトナムやタイなどのアジア諸国は太平洋戦争時代の日本への不信感と脅威がよみがえり、東南アジアに進出している日系企業を対象にテロ行為にでないとも限らない。そうなった場合、日本は海外の日本人や企業を守るために自衛隊を海外派遣するなどという軍事力などない。核兵器では正体のわからないテロリストを威嚇などできないのだと。

日本が核武装をするとなると、核兵器開発だけではことは収まらない。それに付随する政治的軍事的な影響も考えて、日本は日本の軍事を根底から覆して考え直さなければならなくなる。 もし日本が本気で核開発に挑むなら、日本もアメリカもその影響を充分に覚悟の上で始めなければならない。

October 21, 2006, 現時間 11:13 AM | コメント (6) | トラックバック

October 20, 2006

ええ~? 日本の核がアジアを救うって?

東洋危機 , 防衛

龍之介さんがまたまた面白い訳で、ミスター苺がサワークラウトと呼んでいるチャールズ・クラウトハンマー氏のコラムを紹介してくれているので、こちらでもお借りしてしまおう。

この間米国のコンデリーザ・ライス長官が北の核実験後の訪日で、日本は核兵器を持つなどという大それたことは考えないようにと釘を刺して帰ったのに対して、クラウトハンマー氏は何故日本ほど頼りになるアメリカの同盟国で経済大国である日本が、おふらんすやインドは愚か、すぐテロ国家になりそうなパキスタン、「そしてそれから『親愛なる首領様』が生まれて初めてゴルフをお楽しみ遊ばしたのに5回もホールインワンをお決めになられ、6つもオペラをお作りにもなられた、なんぞと伝えられる、宇宙一キチガイ国家、北朝鮮」までが核を持ついま、日本が核兵器を持って何が悪いのかと問いかける。

日本は模範的な国際的市民、ってだけじゃねーんだよ。ダイナミックな経済。安定した民主主義。目立たず騒がずの外交政策。しかもアメリカにとって最も重要で最も信頼出来る、同盟国だろうが。その上ってのはイギリスしかないんだよ。わかってるか?最近のアメリカ外交政策の、もちょっと地味な成功の一つ。それは米日同盟の強化だ。日本政府はミサイル防衛システムの開発と配備に参加した。神経痛みたいな台湾問題において、アメリカと手を握り合って、万が一にも紛争が起こっても団結するぞ、と誓ったんだぞ。

日本の核保有検討は、中国が北朝鮮非核化に集中、という効果を即座にもたらすだろう。 中国は計算している。 自分とアメリカ軍によって補強されたダイナミックで資本主義の南朝鮮の間にはさまった、北朝鮮は便利バッファーね、と。 中国は、我々にとっちゃ悩みの種の手下国家に、結構満足してる。 アジアの余白で野望を広げないように、我々を抑え込んでいるからだ。 結局の所だね、金王国の核兵器なんてのは、東じゃなくて西向きに狙いを定めているんだよ。

けど、日本が「おらおら、核保有するぞ」と脅せば、この計算は狂ってくるだろう。それどころか、中国に金正日を絞り上げさせる事すら出来ちゃうかも知れないよ。だって奴等は日本に核兵器を持って欲しくないんだから。この日本カードってのは、金正日の核兵器開発を逆戻りさせる、なんて超ウルトラCすら可能に成っちゃうかも知れない、唯一無二のカードであり続ける。

日本のさ、北朝鮮の脅しへの対応ってのもさ、結構強力だし、厳しい制裁だって結構断固としてやるって言ってるし。これは勿論、自己利益の為ね。利他的なもんじゃないよ。でもそこが味噌なんじゃん。 日本の当然の国益ってのは、アメリカの太平洋環の国益と一緒な訳。 軍事的安定性を維持して、政治的安定性を維持して、遠慮なくブクブクでかくなる中国を平和的に封じ込めて、平壌のヤクザ国家に対抗して、んでもってアジア中に自由民主主義モデルを拡大する、と。

この世間にはタダ乗りしようとする同盟国が山ほどいるじゃないか(一番とんでもないのは、あの宥和常習犯の南朝鮮だろ)。その中でだよ、この安定した信頼も出来る民主主義的な同盟国は、我々が重荷を担ぐのを手伝おうとしてるんじゃないか。

なんだって我々はそう必死こいて、手伝う方法に「反対反対」って言ってるんだよ?

私はずっと日本は核アレルギーがあるから核所持国にはなれないのではないかと考えていた。しかし最近になって安部総理が日本の憲法を改正する必要があるとか、麻生外相が核の話もすべきだと言い出したことは、日本もそろそろやる気が出てきたのかなという気はする。

この間の日曜日、飛行機で隣に座った男性は海軍で空母艦の仕事をしている人だった。横須賀では今停泊しているキティホークと入れ替わりに新しい空母艦が行くことにいなったのだが、この後継船は原子力軍艦である。「あれ、日本は原子力船の乗り入れは禁止しているのでは?」と聞いたら、その人は肩をすくめていた。 どうやら米軍と神奈川県との話し合いで、安全訓練を定期的に行うということで新しい船の乗り入れを日本は認めたらしい。 ま、いくら反対してもアメリカではもう原子力軍船以外の空母艦を製造していないから仕方ないのだが。

こんなことを書くとまた神奈川県民を不必要に怖がらせることになってしまうが、この艦には核兵器を積む機能が配備されている。無論港に停留中の船には武器を積まないことになっているから日本に停泊中に核兵器がこの船に積まれているということはないだろうが、私は日本政府のこの譲歩の姿勢は今後日本が核所有国になるためのベイビーステップなのではないかという気がしないでもない。

はっきりいって、アメリカはあまり日本にきついことはいえないはずだ。クラウスハンマー氏もいっているように、日本はアメリカにかなり恩を売ってるし、日本が極東を守ってくれることはアメリカにとっても都合のいいことのはずだ。 その守りに核が必要だというなら、アメリカが日本にとやかくいう筋合いではない、、と私はおもうけどね。

October 20, 2006, 現時間 06:22 PM | コメント (0) | トラックバック

October 13, 2006

すばやい日本の北朝鮮経済制裁

東洋危機 , 防衛

どこの国も差し置いて、日本がいち早く北朝鮮に経済制裁を強行したという記事を読んで、これまでずいぶん優柔不断だった日本もついに決断したかと安心した。経済制裁がどれだけ北朝鮮に効き目があるのかはまだ分からないが、少なくとも日本が音頭を取って北朝鮮制裁に踏み切ったことは歓迎すべきだろう。

国連も安保理で制裁決議がでたようだ。

北制裁決議最終案で合意、安保理で採択へ

ニューヨーク=白川義和】米国は13日午前(日本時間同日夜)の国連安全保障理事会非公式協議で、北朝鮮の核実験実施発表に対する制裁決議案を提出、安保理は14日午前(日本時間同日夜)に決議案を採決に付すことで合意した。

各理事国は基本的に決議案支持を表明し、北朝鮮に対する初の制裁決議が採択されることになった...

ボルトン米国連大使は、記者団に対し、決議案に船舶検査が盛り込まれたことについて、米国が主導する大量破壊兵器拡散阻止構想(PSI)が「(安保理決議で)成文化された」との認識を表明。北朝鮮への圧力強化で大きな進展になると強調した。これに対し、中国の王光亜国連大使は、中国としては米国が主張する「国際版PSI」との概念は支持できず、参加できないとの考えを明言した。
(2006年10月14日1時59分 読売新聞)

ブッシュ大統領もカカシのアドバイスは完全無視して北朝鮮に武力行使はあり得ないと言い切ってしまったし、国連は日本を見習って経済制裁で北朝鮮に対処しようという意図らしい。ま、いまのところは仕方ないだろう。

ところで、アメリカ大使館にコネのある木走日記のまさみずさんが、面白いインタビューを掲載しているのでちょっと紹介。

木走さんのコネのアメリカ大使館のスティーブさんは、北朝鮮の今回の実験は失敗かもしれないが、偽装ではないだろうと語る。そして近日中に北朝鮮は核実験を繰り返すだろうと語っている。

木「つまり、ここまでリスクの高い賭けに出ている北朝鮮からすれば、核実験を偽装する必然性は何もないということだね。」

ス「そういうことだ。あともう一つの理由は、アメリカ大使館側では、北朝鮮がかなりの高い確率で近日中に2回目、もしかしたらそれ以上の回数の実験まで行うであろうと危惧していること。続けて行うのだとしたら偽装する意味はないでしょ」

木「え? 高い確率で近日中に核実験を繰り返すと予測しているの? その予測の根拠は?」

ス「根拠というよりも常識だよ。パキスタンやインドの核実験の例を持ち出すまでもなく、1回の核実験だけで技術的に成功を収めることはあり得ないからだ。通常は複数回繰り返すことにより精度の高いデータも蓄積できるし、技術的課題も改良したりしながらはじめてクリアできる。あと、衛星写真からのやつらの動きや中国政府筋の北朝鮮情報などを総合して分析して、核実験を再度彼らが行うことはほぼ間違いないだろうとふんでいるんだ」

ふむ、北朝鮮がまた実験をやった場合は国連はどう対処するつもりなのだろう。ここ数日中に決めなければならないことだ。

ところで、スティーブさんは中国の反応について今後中国は北朝鮮への方針を大幅にかえる用意があるかもしれないと語る。

ス「我々の入手している情報によれば、正式な決定ではないが、現在、中国政府内で極秘裏に大きな外交政策の転換が図られている可能性があるとのことだ。詳細は不明だがそれは北朝鮮の将来に関わる重大な内容を含んでいるはずで、もしその政策転換が決定すれば、もしかしたら中国政府として金正日体制との決別を意味する明示的な行動が近いウチに示される可能性ですら、ゼロではないようだ」

木「中国政府として金正日体制との決別を意味する明示的な行動とは具体的には何を指すの?」

ス「もちろん軍事的行動では絶対ないと思うし、その真意とは裏腹に、外交的配慮がなされたゆるやかな表現に加工されるだろう。が、私たちの現在得ている情報はそこまで。今後の中国と北朝鮮の関係は極めて流動的だが、アメリカ政府としては、現在中国政府との北朝鮮に関する情報交換はかつてない良好な関係で推移している。大使館としても冷静に情報収集しながらその関係の推移を見守っているところだ」

さてコメンターのsouさんがいくつか面白い記事を紹介してくれているが、そのなかでもワシントンポストに載ったチャールズ・クラウスハンマー氏の論文は面白い。(What Will Stop North Korea、By Charles Krauthammer The Washington Post、訳:喜多龍之介さん)

『我が国の政策は、西半球のあらゆる国に対してキューバから発射されたあらゆる核ミサイルを、アメリカ合衆国に対するソビエト連邦による攻撃だとみなし、ソ連に対する全面報復を要請するものである。ー ジョン・F・ケネディ大統領、1962年10月22日』

おお、これこそ抑止力。

キューバからどんな核が発射されようが、アメリカはキューバなんぞ目もくれず、さっさと報復に突っ込んで、大規模な核攻撃でロシアをアポカリプスに突き落とす。ケネディはそう誓っていた。

これを見習ってブッシュ大統領は北朝鮮へも同じような警告をすべきだとクラウスハンマー氏は言う。

これほど無鉄砲に核の義務に違反する核保有国家は他に一切存在しない、という事実を考慮し、アメリカ合衆国、もしくはその同盟国における核爆発物のあらゆる起爆は、北朝鮮によるアメリカ合衆国への攻撃としてみなし、北朝鮮に対する全面報復を要請する事を、我が国家の方針とする。

これこそ金正日が拡散しちゃうのを留める方法じゃん?
自分のサバイバルは、自分が兵器を売ったテロ・グループの行動の人質だ、って奴に理解させるんだよ...

とはいえ、この政策も問題はあるんだな。これはね、一個しか、核保有ならず者国家がない世界でだけ、機能するんだよね。一旦クラブが2個に膨張しちゃえば、この政策はおしまい。だって、核テロ攻撃専用自動お返事先がなくなっちゃうんだから。

これなんだよ、イランが核保有国にならないようにする事が凄く重要な理由ってんは。北朝鮮が後戻りなんざしない。でもイランは未だそこに辿り着いちゃいないんだ。ならず者国家が1個ならなんとかなる。責任はこいつにある、って言えるんだから。でもならず者国家が2個だと、抑止不可は保証付き。
従って、核テロも不可避って事。

経済制裁にしろ、こうした警告にしろ、うまくいかなかった場合にはどうするかという覚悟は必要。本当に北朝鮮んが近日中に実験を繰り返すのだとしたら、アメリカを初め、中国、韓国、日本、ロシアはかなり真剣に対応策を練っておく必要がある。

October 13, 2006, 現時間 08:03 PM | コメント (1) | トラックバック

October 10, 2006

北朝鮮を攻める方法、題して斬首作戦

東洋危機 , 防衛

実は私は北朝鮮の核兵器実験の話が持ち上がる前まで、イランをどう攻めるかというなが〜いシリーズものを書いていたところだった。来週から長期出張に出るのでネットアクセスのできない間、書きためたイランシリーズで埋めていこうという魂胆だったのだが(笑)、北朝鮮問題がおきてしまったのでイランを攻めるに当たり、考えた作戦のひとつ斬首作戦をここで北朝鮮にあてはめて考えてみたい。

ところで、私が二回にわたり、北朝鮮をいますぐ攻めるべきだという内容の記事を書いたため、長年ネットでお世話になってるアセアンさんからかなり手厳しいコメントをいただいた。アセアンさんは北朝鮮は今すぐ戦争を仕掛けなければならないほどの脅威ではないとお考えのようだが、私はその考えには全く同意できない。

しかしむやみやたらに市民の犠牲が大量にでるような攻撃は私も望んでいない。そのことを先ず最初にご説明しよう。

私はアメリカは北朝鮮に核を落とすべきか?と書いたが、私は決して今すぐ北朝鮮に核兵器を落として北朝鮮を人民諸共地球上から抹殺してしまえと言ってるわけではない。だがもし北朝鮮が核兵器を使った攻撃を日本やアメリカに仕掛けた場合にはこちらが核兵器を使う覚悟をしておかなければならないと言っているのだ。

ではいますぐ北朝鮮を攻撃するとしたら、どのような作戦が可能であろうか。

まずアメリカがイラクやアフガニスタンでしたような侵略占領作戦はバツである。実際アメリカにそのような軍隊を北朝鮮にまわす余裕はない。だから攻撃するとしたら空爆が主体となるだろう。だがやたらめったらに空爆をしても意味はない。やるなら標的をしぼった限定空爆となる。

普通は核兵器施設への限定的な攻撃を思い付くが、これは口でいうほど簡単なんことではない。北朝鮮の場合、かなりの秘密社会であるからいったいどこにこれらの施設があるのかアメリカや日本には確たる情報がないのではないだろうか? 少なくともイランの場合はあちこちに散漫して隠されている。我々は北にいくつの核兵器があるのかさえつかめていない。(実際にあればの話だが)下手に攻撃していくつかでも核兵器が残ってしまえば、報復としてそれを日本や韓国の米軍基地に撃ち込まないとも限らない。だから核兵器施設だけを限定して攻撃するというやりかたは十分とはいえない。

ではどうするのか。北朝鮮のような共産主義の国はトップダウンの社会であるから、上から命令が出なければ下は全く動きがとれない。軍隊でも個別の隊で指揮官が個々の判断をくだすようなことは許されていない。ということは頭さえたたいてしまえば胴体は身動きとれなくなるのである。これを利用して、社会の指導層、大統領から政府の官僚、軍の上層部の人間を集中的に攻撃することがまず第一だ。知られている軍基地、政府関係の建物、将軍様や閣僚の自宅などがまず最初の標的。同時に北朝鮮の発電所、テレビ・ラジオ局、といった国の中枢となる施設を全て破壊する。

こうすれば北朝鮮政権は崩壊する。北の脅威は消滅する。

さて、ここで話をもどして北朝鮮の脅威についてお話しよう。まずはアセアンさんのコメントより一部抜粋。

世の中、戦争をしたい人達がホント多いんだなぁ~

人間の進歩の可能性・・・という欧米文化を支える根本を捨て去ってでさえも
それ以上に、多くの国民を貧困や飢餓に晒して迄軍備に走る妙な国・・っと言うことは
核兵器は持っているかもしれないがマトモナ戦争等出来ないことを承知の上で尚且つ
精度も技術も不確かな可能性があることも承知の上で、世界最貧国の一つであることも承知の上で
寄って集って一国を潰してしまおう!っということですか?

アセアンさんはヒュマニタリアンなので、やたらに戦争で人民が苦しむことを憂いておられるのだろう。これは皮肉抜きで立派な感情だと思う。だがアセアンさんほどの人が、北の脅威を十分に理解していないということはちょっと驚く。

北朝鮮の妄想発言はなにも今にはじまったことではない。北朝鮮はクリントン時代から15年以上核兵器開発を豪語し、国際社会の説得も空しく、日本、中国、韓国、そしてアメリカをもうまく丸め込んで経済援助をさせ、その間に着々と核開発を進めてきた。その結果が今回の核兵器実験である。

北朝鮮が気違い沙汰の妄想だけをとなえて自分達の国だけで大人しくしていてくれるという保証があるなら、諸外国が神経を尖らす必要はない。だが、北朝鮮は韓国を占領し朝鮮を一つにするという野心を全く捨てておらず、いまでもDMZを越境して韓国へちょくちょく偵察員をおくっている。また日本海へも潜水艦をおくり日本の領海を何度も侵し、日本人市民を拉致するなどの暴虐をおかしてきている。

アセアンさんはアメリカが北朝鮮の脅威の直接な標的にならないとおっしゃるが、東洋にはアメリカ軍が何万人と駐留している。東洋の米軍基地を北朝鮮が攻撃すれば、アメリカ兵は直接被害をうけるだけでなく、基地のある韓国や日本も被害を被ることになる。北朝鮮には全面的な戦争をするだけの機能はないかもしれないが、近隣諸国にミサイルを打ち込むくらいの技術は所持している。

また、北朝鮮が国境をこえて韓国に侵攻してくるのは時間の問題である。彼等がそれをするとしたら、先ずDMZに駐留するアメリカ軍への空からの攻撃から始まるだろう。

北朝鮮が全面戦争をするだけの力がないからといって、彼等の脅威を過小評価するのは非常に危険である。それに、今は彼等が脅威でないからといって放っておいたら将来どうなるのか? 彼等がこれ以上の脅威にならないように国際社会が何か歯止めをすることができるというならいい。だがこれまでの歴史を振り返っても国際社会は北朝鮮の武器開発軍事強化をとめることに全く成功していない。

第一このまま北朝鮮を放っておくということは、北朝鮮内部で飢えている市民の苦労を半永久的に保つということになるのではないか? それこそヒュマニタリアンなアセアンさんなら彼等の悲劇を一時的な戦闘に耐えることで解放してあげようという気にならないだろうか?

ここでイギリスの元首相、ウィンストンチャーチルの言葉を引用して絞めとしたい。私のつたない訳で、申し訳ないのだが、一応意味は伝わるかと思う。

Still, if you will not fight for the right when you can easily win without bloodshed; if you will not fight when your victory will be sure and not too costly; you may come to the moment when you have to fight with all the odds against you and only a precarious chance of survival. There may even be a worse case. You may have to fight when there is no hope of victory, because it is better to perish than live as slaves.

敵を血を流さずに容易に倒せる時に戦わなければ、勝利を得ることが確実で損失が大きくない時に戦わなければ、いずれ、勝てる可能性がほとんどなく生きてかえれるわずかな希望しかない戦いをしなければならない時がくるだろう。もっとひどい場合には勝つ望みが全くない戦いをしなければならないときが来るかもしれない。なぜなら奴隷となって生きるくらいなら、果てるほうがましだだからである。

Sir Winston Churchill, the Gathering Storm, 1948

関連記事:グローバル・アメリカ政論、北朝鮮核実験と米国極東外交:イランも視野に!

October 10, 2006, 現時間 12:28 PM | コメント (10) | トラックバック

October 09, 2006

アメリカは北朝鮮に核を落とすべきか?

中東問題 , 防衛

北朝鮮の核実験成功発表が本当だったとしたら、近隣諸国の日本、韓国、中国はかなり深刻な立場におかれることになる。日本がどうすべきかということについては多分今日明日中にも多くの日本のブロガーさんたちの意見を聞くことができるとおもうので、在米のカカシとしてはアメリカの立場からこの事件を考えてみたい。

もし、北朝鮮の発表が本当だったとしたら、我々は現在北朝鮮について下記の事実を確認したことになる。

1. 北朝鮮は核兵器技術を所持している。

2. 北朝鮮は長距離ミサイルを持っている。

3. 金正日の非公式な報道員であるキム·ミョング·チョイ(Kim Myong Chol)は北朝鮮が核兵器開発をするのはアメリカの都市を火柱で覆うのが目的だと語ったばかり。

では我々アメリカはどうすればいいのか? アメリカ軍が北朝鮮の核カードを使ったゆすりを受け入れて東洋から撤退するなどあり得ない。かといってなにもせずただじっと座っているわけにもいかない。東洋には何千何万というアメリカ兵が駐在しているのだ。弾道ミサイル防衛システム(BMD)がいくら効果的だといっても守りにばかり頼っている作戦は懸命とはいえない。

北朝鮮から核兵器による威嚇を直接受けている以上、我々の現実的な作戦は今すぐ北朝鮮に攻撃を仕掛けることである。イランと違って北朝鮮国民は決して親米とはいえない。北朝鮮を攻撃することで北朝鮮国民の気分を多少害したとしても我々が気にとめる必要は全くない。

今の段階では攻撃をせずBMDに頼って北朝鮮の出方を待っていたとしても、北朝鮮が実際に核兵器でアメリカ軍を攻撃してくれば、核兵器使用のタブーはそこで終わる。

自国が核兵器によって攻撃された場合、核兵器によって反撃できるということをアメリカは国際社会に見せなければならない。それをしなければ、アメリカは核兵器は持っているが使うだけの根性がないと他の敵から見下される可能性があり、非常に危険である。たとえ核兵器使用がどれほど「残念、無念、遺憾」な行為であろうとも、アメリカはアメリカ国防に最適の対策をとらねばならない。

だが、もし、この実験が核兵器実験でなかったとしたら、、、

アメリカは不思議な立場に立たされることになる。国際社会が北朝鮮を信じたとして、アメリカだけがあれは核兵器ではなかったと主張したならば、世界はアメリカをなんと判断するだろう?

たとえ、国際社会が今回の実験は偽物だったと納得したとして、世界中から糾弾され、諸外国から攻撃の危機にさらされるとわかっていながら、偽の核兵器実験をするような気違い国を世界は放っておくわけにはいかない。やはりこのような気違い国には攻撃をしかけるしかない。

北朝鮮が偽の核兵器実験をするほどの気違いで、しかも核兵器を所持する技術を持ち合わせていないのだとしたら、今こそ北朝鮮を攻める絶好のチャンスではないか。確かチャーチルだったと思うが、もし敵が弱いうにち攻撃する意志がなければ、敵が強くなってから攻めることなどできない。 

北朝鮮が核兵器をもっていようといまいと、アメリカは北朝鮮を今すぐ攻めるべし! ぐずぐずしている暇はない。

アップデート:

北朝鮮の核実験、国際社会への挑発的行為=ホワイトハウス

 [ワシントン 9日 ロイター] 米ホワイトハウスは9日、北朝鮮の核実験は挑発的行為であり、国連安全保障理事会が早急な行動をとることが予想される、との見解を示した。
 スノー報道官は「米国と韓国の情報機関は9日、北朝鮮の核実験場所とみられる地点で地震性の動きを観測した」との声明を発表。「北朝鮮は地下核実験の実施を発表した。北朝鮮の核実験は、国際社会の意志と、北東アジアの緊張を増大させる行為の自制の呼びかけを無視した挑発的行為である」とし、「国連安保理は、この行為に対して速やかな行動をとるだろう」と述べた。
 北朝鮮はこの日、地下核実験が成功したと発表した。
 さらに同報道官は「米国は状況を注視しており、周辺地域の同盟国の防衛に対するコミットメントを再確認する」と述べた。(ロイター) - 10月9日15時43分更新

October 09, 2006, 現時間 01:31 AM | コメント (3) | トラックバック

ついにやった? 北朝鮮核実験成功を発表!

中東問題 , 防衛


私はこの間、北朝鮮よりイランのほうが心配だとかいたばかりだったのだが、北朝鮮は本当にイランの先をこしたのだろうか? 私は口で何をいっても、まさか本当にやれるとは思っていなかった。いまでも実際にやったのあどうか私はかなり半信半疑である。もうすでに読者のみなさまは色々なところで読んでおられると思うが一応朝鮮日報の記事より:

北「核実験成功」発表

2006/10/09 12:17
北朝鮮は9日、朝鮮中央通信社の報道を通じ、核実験が成功したと発表した。

中央通信は「わが国の科学研究部門では2006年10月9日に地下核実験を安全に成功させた。科学的計画と綿密な計算により行われた今回の核実験は、放射能流出などの危険は全くなかったことが確認された」と報じた。

これにともない、韓国政府は盧武鉉大統領主宰の緊急安保長官会議を開き、対策を協議しているという。この日の会議には、潘基文(バン・ギムン)外交、イ・ジョンソク統一、尹光雄(ユン・グァンウン)国防長官、ソン・ミンスン大統領府安保政策室長などが出席したと伝えられた。

国家情報院はこれと関連、「咸鏡北道奥地で3.58規模の地震波が探知された」とした。政府の高位当局者は「北朝鮮が9日午前、核実験をしたという情報があり、現在探知している」と述べた。

韓国大統領府「咸鏡北道ファデで地震波感知」

北朝鮮が核実験をしたという情報と関連し、(韓国)大統領府は「韓国地質資源研究院が9日午前10時35分、北朝鮮の咸鏡北道ファデで震度3.57から3.7の地震波を感知した」と確認した。

ユン・テヨン報道官は「この内容はすぐに盧武鉱大統領に報告され、現在緊急関係長官会議が開かれている」と説明した。

ユン報道官はさらに「今回の内容が核実験であると確認された場合、会議は国家安全保障会議に変わることになり、現在関連局と緊急に情報交換している」と付け加えた。

しかし震度で核爆発が本当に起きたのかどうかを分析するのはそう簡単にはいかないようだ。毎日新聞のほうがもう少し詳しい情報を報道している。

<北朝鮮>核実験を実施 中央通信報道 地震波も探知 [ 10月09日 12時52分 ]

北朝鮮外務省は今月3日、「科学研究部門が今後、安全性が徹底的に保証された核実験を実施することになる」と宣言していた。80年代から浮上した北朝鮮の核開発疑惑は核実験によって現実のものとなった。核保有国としては、米英仏中露、インド、パキスタンに続いて8カ国目になる。国際社会は北朝鮮への制裁に踏み切るとみられ、北朝鮮の核問題は緊迫した局面を迎えた...

北朝鮮が実験で使用した核爆弾は、平安北道寧辺(ピョンアンプクドニョンビョン)の実験用黒鉛減速炉(5メガワット)で生成したプルトニウムを原料にしたものと見られる。

北朝鮮は86年1月に黒鉛炉の運転を開始、核兵器開発に着手した。89年春以後に燃料棒を再処理し、核兵器1〜2発分に当たる6〜12キロのプルトニウムを抽出したとみられている。94年10月の米朝枠組み合意を受け、北朝鮮は同炉の運転を停止したが、03年1月に核拡散防止条約(NPT)脱退を宣言したのを機に再稼働させ、同年10月、05年5月の2回、8000本の燃料棒を抜き出して再処理、プルトニウム抽出作業を実施している。

米民間研究機関の分析によると、北朝鮮は核兵器4〜13個分に当たる「20〜53キロ」のプルトニウムを保有していると見られ、今回の実験では、これらのプルトニウムが使用された可能性が高い。

北朝鮮は核兵器の開発、改良に不可欠な核実験に踏み切ることで「核保有国」になり、米国など超大国と交渉する際の「核カード」を持ったことになる。

ミスター苺は、こうなった以上アメリカによる北朝鮮への核兵器攻撃も考慮に入れる必要があるといっている。まさか本当にそんな時期がきたのだろうか?


関連記事:北朝鮮核兵器実験と日本の核開発

October 09, 2006, 現時間 12:10 AM | コメント (0) | トラックバック

October 05, 2006

北朝鮮核兵器実験と日本の核開発

東洋危機 , 防衛

北朝鮮がいよいよ核兵器実験を宣言した。

韓国の通信社、聯合ニュースによると、北朝鮮外務省は三日、朝鮮中央通信など北朝鮮の全メディアを通じ「科学研究部門で今後、安全性が徹底的に保証された核実験をすることになる」との声明を発表した。実験の具体的な日時、場所などには言及していない。北朝鮮が二○○五年二月の核保有宣言後、核実験の実施を公式に表明したのは初めて。これを受け、国連安全保障理事会は同日、北朝鮮の声明について非公式協議を行った。同国に自制を求める議長声明や報道機関向けの声明などを検討しているとみられ、四日午前(日本時間同日深夜)に協議を再開する。

実験に踏み切れば、昨年十一月以降中断している六カ国協議の崩壊は必至。国際社会は反発を強めており、韓国政府は四日に安全保障政策調整会議を緊急招集し、対応を協議する。ただ、今回の声明は米国から譲歩を引き出すためのカードとの見方もあり、実際に実験を強行するかどうかは明らかでない。

声明は「米国の反共和国(北朝鮮)孤立圧殺政策が極限を超え、最悪の状況をもたらし、これ以上、事態が進むことを傍観できない」とした上で、「自衛的戦争抑止力を強化する新たな措置をとる」として核実験実施を宣言した。

北朝鮮は米国の金融制裁を理由に核開発問題をめぐる六カ国協議への参加を拒み、孤立を深めている。今回の声明は国際社会の関心を引くとともに、十一月の米国の中間選挙をにらみ、ブッシュ政権の対北朝鮮政策の失敗をアピールすることも狙いとみられるが、真意は不明だ。

確かにいくら核兵器を持っていると豪語してみても、実際に実験を一度も行っていない以上、国際社会はかなり猜疑心を持ってしまう。この間のテポドン打ち上げも失敗したし、この実験も本当に成功する確率が低いのに実行に移すのはかなり危険な動きだといえる。それだけに実験を行うと宣言したことについて隣接国の日本は黙っているわけにはいかないだろう。

しかし北朝鮮のこうした動きはアメリカや日本を牽制するというより、韓国へ向けた行為だと脱・熱湯欲奮戦記さんは「核実験宣言の意図は?」で語る。

北朝鮮の核実験声明とあまりにもタイミングが良過ぎる事務総長当確の報。北朝鮮が韓国の外交権益拡大を誰よりも望んでいないのは明白なので、核実験も韓国へのけん制が狙いなのだろう。また、前述の日本が中韓への歩み寄りを見せ始めた事やロシアの北方領土返還が前進したことが北朝鮮が外交的孤立を更に深める事に繋がるので、経済制裁も含めそれに関連して核実験を持ち出したとも考えられる。それに加え、近い内に紛争当事者国になる危険性の高い国である事を知りつつも支持をした常任理事国も暗に北朝鮮を煽っている。

のぼせ上がった尊大な韓国人に北朝鮮による正義の鉄槌(笑)が下ることはまず間違いない。実験日時は恐らく日中or日韓首脳会談か事務総長選挙の前後。選挙前に起きた場合はもちろん事務総長の椅子はオジャンである。

北海道新聞の記事によると、挑戦の核実験は中国も面白くないようだ。以下北海道新聞の記事より、

北朝鮮「核実験」宣言 中国は全力阻止 

【北京3日佐々木学】中国政府は、北朝鮮が三日に宣言した核実験の実施を全力で阻止する意向だ。北朝鮮が核実験に踏み切れば、中国が議長を務める六カ国協議の枠組みが崩壊し、自らの経済発展に悪影響を与える北東アジア情勢の不安定化を招くとの考えからだ。

 北朝鮮が七月にミサイルを発射して以来、中国は北朝鮮が核実験を実施することを危惧(きぐ)し、高官の派遣などを通じて説得してきた。北朝鮮を六カ国協議に復帰させ、北朝鮮が最も交渉相手として重視する米国との集中的な協議に持ち込み、核問題を平和的に解決したいと考えている。

 日米など国際社会は、北朝鮮に食糧やエネルギーを支援する中国に対し、核実験阻止に向けた北朝鮮の説得をこれまで以上に期待するのは間違いない。中国は北朝鮮に友好関係の見直しも視野に入れた警告を発しながら働き掛けていく構えだ。

北朝鮮が本気で外交を考えるなら、この核兵器実験は愚かな考えであるが、彼等がアジア諸国にその勢力を誇示したいのであればこれなりの効果はあるかもしれない。だが、下手に実験をするとかえって日本のような国が核兵器開発に走る恐れがある。

保守派ブロガーの間ではこのような意見も見られる。

『日本も核武装やむなし!』Empire of the Sun太陽の帝国

日本の自称・平和主義者はあくまでも外交交渉で!あくまでも9条の平和主義で!などと言ってきたが、平和外交も憲法9条もついに北朝鮮の核開発を止めさせることができなかった!ではないか?

 

しかし日本が核兵器を持つとなると、アメリカがいい気がしないのではないかという意見もある。

安倍新政権、核兵器開発に着手?? グローバル・アメリカン政論

日本が核保有に踏み切ろうものならアメリカにとって歓迎されざる事態である。そうなると日米同盟にひびが入り、スエズからパールハーバーに至るアメリカの戦略に支障をきたす。オーソドックスな理解からすれば、日本が核兵器開発に踏み切る可能性は低い。それではマーキュリー・ニュースはなぜそのような記事を載せたのか?

その記事によると中曽根康弘元首相が日本は核保有を検討する必要があると述べたという。日本は近隣諸国、特に北朝鮮の核ミサイルと中国の軍事的圧力という脅威に直面している。また日本は戦後の平和主義を脱して「普通の国」になろうとしている。

新任の安倍晋三首相は日本の伝統的価値観の復活と平和憲法の改正を唱えている。これによって中国、韓国との関係で緊張が深まる可能性がある。さらに安倍新首相は北朝鮮の核ミサイル発射に対する先制攻撃を主張している。

これは以前にこのブログにもよく投稿してくれるアセアンさんがおっしゃていたのだが、どうも世界には核兵器をもってこそ一人前の国と考える風潮がある。いまや核以外の兵器でも広島/長崎におちた原爆よりも意欲のある爆弾が存在している以上、なにも核兵器を持つだけが能ではなかろう。日本が北朝鮮の核兵器に脅威を感じて軍備強化したいのであれば、もっと弾道ミサイル防衛システム(BMD)の開発に励むべきだろう。

しかし、韓国、北朝鮮、中国への牽制という意味では核開発も悪い考えではない。私は特にアメリカがどうのこうのいうとは思わない。日本が核兵器をもったからといってまさかアメリカに宣戦布告などするわけないし、かえってアメリカの核兵器を積んだ空母艦を受け入れやすくなってアメリカには都合がいいかもしれない。

ともかく、北朝鮮の脅威が刺激になって日本が軍事に力を入れるというなら、それは歓迎すべきことだろう。

October 05, 2006, 現時間 11:01 PM | コメント (5) | トラックバック

August 15, 2006

ロシア警備艇日本漁船に発砲、ひとり死亡

防衛

朝日新聞より、

16日午前7時40分ごろ、北海道根室市の根室湾中部漁協から根室海上保安部に入った連絡によると、同漁協所属のカニかご漁船「第31吉進(きっしん)丸」(4.9トン、4人乗り組み)が、北方四島海域の貝殻島付近でロシア・サハリン州国境警備庁に拿捕(だほ)された。その際、ロシア側から銃撃を受け、漁船の乗組員4人のうち1人が死亡した。第1管区海上保安本部(北海道小樽市)によると、死亡したとみられるのは甲板員の根室市千島町1丁目、盛田光広さん(35)...

1管本部がサハリン沿岸国境警備局に電話で確認したところ、(1)日本漁船を拿捕した(2)乗組員1人が死亡、他の3人は無事(3)漁船は取り調べのため北方四島・国後島の古釜布(ふるかまっぷ)に連行している、との回答があった。

根室海保所属の巡視船「さろま」と巡視艇「かわぎり」が現場海域に急行して情報収集にあたっている。

水産庁によると、貝殻島周辺はロシア側の主張する領海の境界線に近い。日ロの漁業協定では、ロシアの主張する領海内で日本漁船によるタコやスケトウダラなどの漁が認められているが、カニ漁は全面的に禁止されている。第31吉進丸は、ロシア側主張の領海の外で操業する許可を北海道知事から受けているという。

根室測候所によると、事件当時の現場海域は濃い霧が立ちこめ、視界は300メートルほどでかなり見通しが悪かったという。

戦争中でもないのに、濃い霧に迷って境界線を誤っただけかもしれない非武装の民間漁船に突然発砲するとは、なんて野蛮な国なんだロシアってのは。

そこいくと、わざと日本の領海に侵入してきた韓国偵察船にただ勧告するだけで終わった日本も甘い。せめて警報砲くらいはうってほしかったなあ。

日本政府はすぐさまロシアと交渉してだ捕された漁師のすみやかな帰還に努めて欲しいものだ。お亡くなりになった漁師の方のご冥福を祈りたい。

August 15, 2006, 現時間 10:38 PM | コメント (0) | トラックバック

July 15, 2006

ミサイル迎撃システムは効果あるのか?

防衛

日本のブログを読んでいて面白いなあと思うのは、右翼で日本は武力強化をすべきだと語る人たちも、左翼で軍事強化に反対するひとたちも、同じように意見が一致するのが、アメリカが開発したミサイル迎撃システム(MD)は効果がないという点である。

私は今年初め数カ月ハワイに出張していたのだが、そのとき米海軍がハワイ近海でミサイル迎撃システム(MD)の実験を成功させたという話をきいた。ちょうど私が真珠湾を訪れた時、日米合同訓練が成功し乗組員が真珠湾にかえってきたところで、日米の記者団が船から降りてくる乗組員にインタビューをしているところに行き渡ったことがある。

アメリカではMD実験大成功ということで、軍関係の新聞などでは結構騒がれていたので、私はMDはかなり信用のおけるシステムだと考えている。具体的にMDを使うのは能率的なのかどうか、某ニュースグループで私がお世話になっている桂木さんの説明をここで引用させていただこう。

撃墜率のほうはソフトハードとも湾岸戦争の時の比ではなく、インテリジェント能力の劣る北朝鮮のスカッドに関してはかなり効果的なようですね。これも国力の問題になってきますが、盾と矛の開発競争にどこまで対応できるかと言うことが核心になってきます。この点で、北朝鮮にロシア中国並みの開発能力を求めるのは現実的ではないでしょう。

よって、現状のMDは北朝鮮の弾道ミサイルに関しては効果的だと思われます。もちろんいつの時代でも戦術的奇襲と言うのは可能で、能力はあっても危機対応がされていなければ古い兵器でも効果を挙げてしまうわけですが。

さて、対ミサイル迎撃手段はソフト的なものとハード的なものがあり、インテリジェントなミサイル(トマホーク等の巡航ミサイル)はソフト的な(チャフ、ジャミン等々・・・)迎撃が有効ですが、頭の悪い北朝鮮の弾道ミサイルのようなものは直接的にハードな手段(迎撃ミサイル等)で打ち落とすしかありません。

これに関しては現状北朝鮮レベルの弾道ミサイルに対する備えはかなりのものがあるようですが、迎撃兵器が有効であることと国としてのミサイル防衛が有効かどうかはまた次元の異なる話になります。それは国としてのインテリジェントの問題であり、ロジステックの問題であるからです。

つまり、
・ミサイル発射の兆候を事前につかんで危機管理レベルを即応体制に上げられるか。
・米国との情報共有体制の効率が発射探知から迎撃ミサイルの発射までの時間が着弾までの短い時間で出来るか。

また、
・現実問題として、発射されるミサイルに対応するだけの迎撃ミサイルを予算的な面で配備可能なのか。
・配備が決定されたとして、その生産は高度なシステム製品であるため調達は長期にわたる。
と言う問題があって組織的で政治的な話になってしまいまうわけです。

物理的能力においてはこと北朝鮮のミサイルに対する防衛はかなりの程度可能であるにもかかわらず、費用対効果と言う政治を巻き込んだドラスティックで生臭い話によって実際の防衛力は穴だらけという事態になってしまいます。もちろんやらないよりはやったほうが良い訳なんですが。

MDのミッドコースでの迎撃は基本的に成層圏外の宇宙空間なので極至近距離でない限り火薬等の衝撃波や高温ガスの効果は望めません。で、考え方としては物理的にぶつけて破壊すると言う考えが主流です。

散弾銃のようにある加害範囲に包み込むわけですが、弾道ミサイルのノーズコーンは再突入の関係もあって頑丈で、生半可なタイミングでの爆散は効果がないケースが多いのです。前方からその微妙なタイミングで爆発させる困難さと破片による加害効果の不十分さから、「弾頭を持ったミサイルでなくともよい」と言う考えのようですね。
弾道ミサイルも迎撃ミサイルもミッドコース迎撃の場合はかなりの残速を持っていますので、ぶつけたほうが確実で、もちろん当てるのは非常に難しいわけですが、それでも爆散効果の微妙なタイミングをとるよりはましみたいです。イージス艦のSM‐3の弾頭は赤外線追尾機能を持った運動弾頭のようですね。

パトリオットのPAC2までは近接信管方式でしたが、PAC3は直接衝突する方式に改められています。

北朝鮮からミサイルがアメリカに飛んでくるまでには、比喩的にも現実的にも時間がかかるが、日本は近すぎるから時間がない。今の状態では先制攻撃は無理だし、ブーストフェーズで撃ち落とすことが憲法上許されるのかどうかも分からない。とにかくこのシステム開発には真剣に取り組む必要がありそうだ。

July 15, 2006, 現時間 06:15 AM | コメント (0) | トラックバック

July 14, 2006

北朝鮮ミサイル実験の意外な恩恵

防衛

私はもともと日本の防衛は弱体すぎると考えてきたほうなので、日本が軍事力を強めるべしとか、北朝鮮に経済制裁を加えるべしという意見にはそのやり方云々は別として、ほとんど賛同できる。極右評論の瀬戸さんのご意見などはただ単に軍事強化を唱えるだけでなく、なぜミサイル迎撃システムを日米共同で開発する必要があるのか分かりやすく説明してくださっている。

現在、核兵器は確かに安価な最終兵器とされてきたが、この核兵器を保有するだけではテロリスト国家には対抗できない。勿論、核兵器も必要だが、核弾頭の迎撃システムの開発もまた不可欠なのである

現在、この迎撃システムの完成を目指して共同開発しているのは、米国、日本、台湾などである。日本の科学技術がなければ米国一国だけでも開発は不可能とされている。

核を持って威嚇をするような国に対して、これを撥ね退けるには、同じような核の保有だけでは抑止にはならない。核兵器と迎撃システムを完成させてこそ、真の国防体制が構築されるのである。

だが、北朝鮮のような脅威を目の前にして、日本が国防強化をすべきではないと語る人々の意見にも意外と、なるほど〜と思う部分があるのは面白い。

まずは日本がアブナイ!から、、

安部官房長官、額賀防衛大臣、麻生外務大臣をはじめとする政府の一部の者が、声高に北朝鮮に対してでだけでなく、中国や韓国への批判を行なったり、制裁を強めたり、日本の軍事力を強化したりしようとしている...

ここは「千載一遇のチャンス!」とばかりに、今まで言いたかったりやりたかったりしたのに、野党や国民や他国の反応を気にして控えていたことを、ここぞとばかりに表に出しているように思える。今なら国民やメディアもあまり文句は言わないだろう。逆にメディアの一部は、ミサイルや核の脅威をあおってくれている...

私には、一部の者が今回のミサイル実験を「待ってました」とばかりにとらえて、ある意味では、喜々として対応しているようにさえ見える時があるほどだ...

また防衛庁は、8日には来年3月に予定していた地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の配備を年内に開始するほか、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)も含めた全体計画の本格稼働を、予定の2011年度から早めることを発表した。

日本は、米軍再編成に合わせて、できれば2010年ぐらいまでに憲法改正を行ない米軍と自衛軍が協力して日本やその周辺地域を共同して防衛を行なう計画を立てている。私は軍事や安保については詳しくないのであるが、その方面に詳しい人によれば、もうその後の青写真もすっかり作られており、今後は共同で軍事演習を行ないながら、その時が来るのを待っているだけなのだという。

だから、今度の北朝鮮のミサイル実験で、武器調達の計画を早めることができるかも知れないのは、ある意味で、願ったりもかなったりの面があるのだ。

私はこのブログの著者mew-run7さんのこの分析は全く的を射たものだと思う。もっともmew-run7さんは、与党のこのような動きは北朝鮮のミサイルなんかよりも日本にとっては脅威なのではないか、というご意見で、そこが私とは全く意見が異なる点である。

私は北朝鮮の脅威を言い訳にすることで日本が憲法を改憲し軍事強化ができるのであれば、これは歓迎すべき出来事だと考える。

2年ほど前だったろうか、私は日本人の集まる某掲示板にて日本の国防強化を唱えたことがある。その時そのトピックに集まっていた人々のほとんどが、北朝鮮や中国の脅威を唱える私や他の保守派の人々を被害妄想だとののしった。もしあのような考えが日本では普通だったのだとしたら、いくら政府がミサイル迎撃システムだの北朝鮮経済制裁だのを唱えても国民の支持をえられたかどうか疑わしい。

だからもし今回の北朝鮮のミサイル発射実験が日本に正しい危機感を与えて国防強化の踏み台になるというなら、これはよいことだと思う。本当をいえば、何十人という日本国民を拉致して涼しい顔をしている北朝鮮にいままで経済制裁もできなかったということ自体おかしいといえばおかしいのだが、、、

北朝鮮のミサイル実験そのものは北朝鮮にとってはあまり良い結果を生んだとは思えない。だが、このミサイル実験によって日本や欧州が自分らの国防の不十分さに気が付き、軍事強化につとめる役にたったということで、おもわぬ恩恵があったといえる。

July 14, 2006, 現時間 05:30 PM | コメント (0) | トラックバック

July 09, 2006

イスラエルから学ぶ北朝鮮問題

中東問題 , 東洋危機 , 防衛

日本の右翼系の政治ブログを読んでいて気が付くことは、この間の北朝鮮のミサイル実験や竹島を巡る韓国とのいざこざなどに対して日本は北朝鮮に先制攻撃をすべきであるとか、韓国に武力でも立ち向かうべきだとかいうひとたちが、なぜかパレスチナに対するイスラエルの応戦となると、行き過ぎだと批判する傾向があるということだ。

左翼の自称平和主義の人々がイスラエルの強行手段を批難するならまだなっとくもいくのだが、普段自国の防衛に敏感な右翼の人々がなぜイスラエルの応戦に批判的なのか私には理解に苦しむ。

イスラエルとパレスチナの紛争は一見日本には無関係のようであるが、防衛問題ということで考えるなら、日本もこの紛争から学ぶことは多々あると思う。

ここで私はあえてイスラエルがあの土地にイスラエル国を建国するにあたった経過が正当であったとか不当であったとかいう話を避ける。何故ならばもともとあの土地は誰のものであったなどという議論をはじめれば、世界中のどこを探しても決着のつく国など存在しないからである。ヨーロッパなど何世紀にもわたって国境がいくらも書き換えられ、元ソ連傘下にあった東ヨーロッパなどはいまだにそれが続いている。

私は最初に領土を手に入れた過程が侵略であったにしろ、買収であったにしろ、単に空き地で陣取りした結果だったにしろ、最終的に住民を統治し、外敵から国を守ることができる政府こそ主権国家といえるのだと考える。

イスラエルは1948年の建国当日からその主権を試されてきた。そしてその後の外敵による度重なる攻撃にたいしてことごとく勝利をおさめ、イスラエル国を死守してきた。外敵から国をまもることこそが主権国家たるものの第一条件である以上、世界中においてイスラエルほど何度もその主権国家の権利を証明した国はない。

だからイスラエル建国の経過がどうあれ、イスラエルには国を持つ権利があるのであり、その国をどんなやり方をしてでも守り通す権利と責任があるのである。

それにひきかえパレスチナは歴史上一度もパレスチナ国という主権国家をもったこともなければ、主権国家設立のために努力したこともない。それどころか主権国家を持つ機会を何度も与えられながらそれをすべて拒絶してきた。1967年の6日戦争でイスラエルがパレスチナ領を占領したので、それ以後彼等にできることは抵抗はテロだけだったのだという人もいる。だが、圧倒的武力を有するイスラエルに対して長年に渡るテロ行為はパレスチナを独立の道に導くどころか、貧困と崩壊へと導いているだけだ。

一年前にイスラエルがガザから撤去した時、パレスチナには主権政府を設立し独立国家への道を歩み始める絶好のチャンスがおとずれた。にもかかわらずパレスチナ市民はイスラエル憎しが先走りして、ハマスなどというテロリストを政権に選び、停戦を宣言しながら、ひたすらイスラエルの民間人をめがけてカッサムミサイルを打込み、ついにはイスラエル領内に潜入してイスラエル兵2名を殺害し一名を拉致するにいたった。

昔テレビの動物番組をみていて、馬場で走っている馬の後ろを追いかけている犬をみたことがある。最初はこの犬、馬を追いかけてうるさく吠えていただけだったのだが、そのうち犬は興奮して馬の足首に噛み付いたりしてじゃれていた。馬は足並みを早めることでうるさい犬から逃れようとしたが、あまりに犬がしつこいので、ついに後ろ足で犬を蹴っ飛ばした。犬はキャーンと悲鳴をあげて数メートルふっとんでしまった。

ここで犬はただじゃれていただけなのに、蹴るなんて馬はやり過ぎだといってみても意味がない。自分よりもずっと図体のでかい動物にちょっかいを出してなにも起きない思っているほうが悪いのである。

さてここでイスラエルの行為が行き過ぎであるとお考えの皆様にイスラエルを日本、パレスチナを北朝鮮と置き換えて考えてみていただきたい。北朝鮮が日本の学校、レストラン、遊園地などといった民間施設を標的に毎日数発のノドンを打ってきたとしよう。ミサイルが当たって被害があることもあれば、空き地に落ちて無害なこともある。それが一年以上も続いたとする。そして何週間に一度の割で北朝鮮の工作員による自動車爆弾や自爆テロ未遂が東京だの大阪だのの都市でおき、時々警備員や民間人が巻き添えになって一回に数十人の死傷者がでたとしよう。また、浜辺をあるいている女学生が拉致されるなどの事件が続出したとしよう。(あ、これはもう起きてたんだっけ?)

それに対して日本が北朝鮮に抗議をすれば、北朝鮮は日本は過去に朝鮮民族にたいしてひどいことをしたのだから、この程度のことは当たり前だ。拉致被害者を返して欲しかったらもっと経済援助しろと開き直り、なまじ応戦などしたらもっとノドンを打ち込み、日本人を拉致するぞとおどかしたとしよう。

この段階で日本が北朝鮮のミサイル発射装置を爆破し、軍事基地にミサイル攻撃し、軍首脳部が固まっていると思われる場所に戦車で侵攻して日本の圧倒的軍事力で北朝鮮のインフラを半壊したとして、日本のやり方は行き過ぎだなどと批判するひとはいるだろうか? 北朝鮮の攻撃による日本人の被害など日本の人口のほんの一部なのだから、北朝鮮への応戦はほどほどに自制すべきだなどと諸外国から口を出されて納得する日本人がどれほどいるだろうか? いったいどこの世界に戦闘行為を仕掛けてきた敵が軟弱であったら、こちらもそれにあわせた軟弱な応戦しかしてはいけないなどという取り決めがあるのだ? 

イスラエルが自国への戦闘行為を多少なりとも許せば、イスラエルを憎んでいるパレスチナだえでなく、近隣諸国にもイスラエルは弱いという印象をあたえてしまう。イスラエルが主権国家をまもるためには、どのような些細な攻撃も許してはならないのだ。たとえ拉致されたのが一等兵ひとりだとしても、イスラエルは徹底的に反撃しなければならないのである。そうしないことは敵を奮い立たせ敵の攻撃を激化させ、いずれ国の存続を脅かすこなるからだ。それが主権国家の防衛というものである。

日本が北朝鮮のミサイル攻撃や韓国の竹島のっとりを、指をくわえてみていてはいけないのと同じである。

July 09, 2006, 現時間 03:33 PM | コメント (1) | トラックバック

July 06, 2006

で、イージスは何をしてたの?

東洋危機 , 防衛

さて、期待のテポドンがうたれたというのに、日本やアメリカは何故手をこまねいて見ていたのか、折角日本近郊へ呼び戻した日本のイージス艦は何をしていたのか、いくらスカッドやノドンとはいえ、日本に届く可能性は多いにあったのだし、弾頭に武器が積まれていないという保証もないのに、どうして迎撃しなかったんだあ、、、という素朴な質問が生まれる。

しかしよく書かれたSF小説のように、実はこれらの質問に関する答えはきちんと存在すると思われる。日本のイージス艦も含まれるミサイル迎撃システム(BMD)について詳しく説明している記事をみつけたのでそこからちょっと読んでみよう。(Jettaさん紹介)

韓米の情報当局がテポドン2号発射の兆候を把握したのは先週末ごろ。発射台周辺の液体燃料タンクやトラックなど発射の障害となる物がきれいに片付けられた様子をKH-12偵察衛星がとらえていたとのことだ。

 発射に先立ち、発射場沖合の民間の船舶に被害が出ないよう設定する「航海禁止区域」も東海(日本海)上に511日の予定で設定されていた。両国の情報当局は二日前の3日、通信傍受により北朝鮮が実際にミサイルを発射しようとしているとの決定的情報を確保したといわれる。

 5 日午前3時32分、北朝鮮が第1発目のミサイルを発射したとき、これを最初に把握したのはアメリカの早期警報衛星DSP(Defense Support Program)だった。DSPは高度3万6000キロの静止軌道上から北朝鮮を24時間監視、高性能赤外線感知器でミサイル発射の際に出る熱を感知して、発射の有無が直ちに分かる。

これは私の想像なのだが、この時の推進の力とスピードで、多分弾道に武器が積まれているかどうかの確認ができるのではないかと思われる。発射した時点でその角度やスピードからミサイルの経路は用意に計算できるであろうから、ミサイルが日本海に落ちるということもすぐに判断できたのであろう。



ミサイル防衛システム

ミサイル発射直後には、東海上を巡回中だった米国のRS-135Sコブラボール戦略偵察機がミサイルの軌跡を追跡した。東海上に配置されていた米日のイージス艦や、米国のミサイル追跡艦オブザベーション・アイランド号もテポドン2号などを追跡した。韓米情報当局がテポドン2号の発射後40秒での失敗を確認したのは、主にこれら艦艇のレーダーの力に負うところが大きい。

もともとミサイル迎撃システムのなかでイージス艦の役割は直接の迎撃ではなく、ミサイルの監視である。この記事を読む限り、日本のイージス艦は立派にその役割を果たしたといえる。

こうして考えると、日韓米による北朝鮮ミサイル発射監視は教科書どおりにうまくいったと言える。これらの国々が何もしていないどころか、北の同行はすべてお見通しのうえで、迎撃の必要なしとの判断が下されたようである。

ところで、北のテポドン2がなぜ日本海へ落ちたのかだが、本当にこれが北の失敗だったのかどうか不思議に思っていたら、毎日新聞の記事では本当に失敗だったらしいとある。

 北朝鮮は5日午前4時59分に北東部の舞水端里(ムスダンリ)のミサイル施設から、テポドン2号を発射した。同日発射した7発のミサイルの3発目で、約400キロ飛び日本海に落下したとみられているが、発射後、日米両政府が偵察衛星などで状況を確認したところ、テポドン2号の一部と見られる物体がミサイル施設の数キロ以内で確認された。

 小規模爆発など新型ブースターに何らかの燃焼異常があり、ミサイル自体が損壊したと分析している。米政府は、新型ブースターが正常に燃焼を続けたのは約40秒間とみている。

 このテポドン2号をめぐっては、専門家の間には「米国などを刺激しないために故意に短距離で撃った」との見方もあったが、ミサイルの損壊が確認されたことで、日米両政府は発射に失敗したとの見方を固めた。

うまくいけば、日本列島の上空を乗り越えて、ハワイあたりへいく予定だったようだが、最初のブーストフェイズで失敗したため、日本にも届かなかったというみじめな結果を生んだわけだ。北朝鮮にはまだもう一発テポドンん2号が残っているという話だが、もし構造上の問題なのだとしたら、2発目も失敗する可能性はあるので、北もそう簡単には打てないだろう。だが、燃料注入から一か月という制限期間がある以上打つ気なら急がなければならない。

聞いた話では金正日はすぐに2発目をうちたいということだ。一発なら失敗しても今回だけともいえるのだが、2発目も失敗したらこりゃ駄目だわ〜ということで世界中に北朝鮮の恥をさらすことになるのだが、そのへんのところを金正日はわかっているのだらうか?

July 06, 2006, 現時間 10:40 PM | コメント (1) | トラックバック

July 03, 2006

領土は守れなければ意味がない

東洋危機 , 防衛

韓国はやっぱり調査船を出してしまった。(ある浪人の手記より)4月に日本の調査船が出るという話が持ち上がった時、韓国は武力で阻止すると息巻いていた。その時私はそれなら日本は護衛線をつけてでも調査を決行すべきだと考えていた。しかし日本が韓国の挑発にのって武力行為になど軽々しく手をださず、話し合いにもっていったことは日本が大人らしい態度をみせたことになるのだといろいろな人からお説教をうけた。

だが、大人の外交を行い6月に韓国と話しあいをした結果、現状は4月の段階から何の進歩もとげていないばかりか、韓国はまだ決着の付いていないEEZ水域で日本に前もって断りもいれず、自分らの好き勝手な時に調査を行い、日本が邪魔をすれば武力で対応すると息巻いている。

いったい日本の大人の外交は日本になにをもたらしたというのだ? 私には全く納得がいかない。

歴史的にも国際上の取り決めからみても、竹島が日本の領土であることに間違いはないと私は確信する。だが、はっきりいって、もし日本が現実的に竹島およびその近海を日本の領土として守ることができないのであれば、歴史がどうの、国際法がどうのなどといってみても全く意味がない。

事実上竹島を統括しているのは韓国であり、水域を武力で守っているのは韓国なのである。もし日本の態度がただ単に国際社会に訴えるとか、韓国に苦情をいう程度のことで終わるなら、日本に竹島を領土と呼ぶ資格などないといえる。

かなり前のことではあるが、みなさんに思い出していただきたいのは1982年に起きたイギリスとアルゼンチンが戦ったフォークランド島を巡る戦争である。

1982年、民衆の不満をそらすためにガルチェリ政権が問題をクローズアップさせたことで、アルゼンチンではフォークランド諸島問題が過熱ぎみになり、民衆の間では政府がやらないなら義勇軍を組織してフォークランド諸島を奪還しようという動きにまで発展した。政府は形だけの沈静化へのコメントを出すものの、3月には海軍の補給艦がフォークランド諸島の南東約1300kmにある同じくイギリス領となっていたサウスジョージア島に2 度にわたって寄航し、イギリスに無断で民間人を上陸させるなどして武力行使への動きを見せ始めた。イギリスはこれを強制退去させるなどしていたが、ガルチェリが正規軍を動かし始めたとの報せを受けて、4月1日にはアメリカに事態収拾への仲介を要請。しかし翌2日にはアルゼンチンの陸軍4000名がフォークランド諸島に上陸したことで武力紛争化は決定的となった。

これに対し、サッチャーは直ちにアルゼンチンとの国交断絶を通告し、艦隊の派遣を命じた。4月5日には早くも第一陣が出撃した。到着までの間、アメリカの仲介による事態の打開が模索されていたが、サッチャーの「我々は武力解決の道を選択する」との決断で25日にはフォークランド諸島に続いて占領されていたサウスジョージア島に逆上陸、同島におけるアルゼンチン陸軍の軍備が手薄だったこともあり即日奪還した。

その後は幾度と大型艦船を撃沈されるなど、終始苦しい戦いを強いられていたイギリスではあったが、地力に勝る空軍、陸軍力と情報力をもってアルゼンチンの戦力を徐々に削っていき、6月7日にはフォークランド諸島に地上部隊を上陸させた。民間人の死者を伴う激しい地上戦を経て、同諸島最大の都市である東フォークランド島のポートスタンレーを制圧し、14日にはアルゼンチン軍が正式に降伏。戦闘は終結した。

この時、イギリス国内ではフォークランド島などアルゼンチンにくれてやればいい、どうせイギリスにはほとんど何の役にも立たないのだからという意見も多くきかれた。だが、鉄の夫人マーガレット·サッチャー首相は断固として武力行使に踏み切った。

問題は竹島にしろフォークランド島にしろ、それが価値あるものかどうかということではない。日本も英国同様領土は死守する覚悟でなければならない。竹島をやすやすと韓国にわたしてしまうなら、今日は竹島、明日は沖縄、その次は九州ということになりかねない。

韓国はどうせ日本は口先だけで何も出来ない弱体だと踏んでいるのであろう。これまでの日本の態度をみていれば、わたしとてそのようにとれる。日本は韓国が調査船を出すのであれば、こちらも出すと強気にでて、もし韓国が武力でそれを阻止するというのであれば、こちらにもそれに武力で対応する用意があることを示すべきである。また日本は日本の領海で漁業をおこなう漁船に自衛隊や沿岸警備隊による護衛をつけ、日本の漁船が韓国の警備隊から脅迫されたり拿捕されないよう守るべきである。

いつまでもEEZについて穏便に話あおうなどといっていても、韓国はのらりくらりと話合いをのばし、実質的には竹島やその近海を独占してしまうだけだ。口での脅しや要求は武力で支えられてこそ意味があるのだ。日本が本気で竹島を守る気があるのなら、武力行使も辞さない覚悟で守るべきである。その覚悟がないなら黙って竹島など韓国にくれてやればいいのだ。

日本のこうした弱腰を北朝鮮や中国が注意して見ていないと持ったら大間違いだ。


関連記事:
EEZ問題はどうなってんの?

July 03, 2006, 現時間 10:00 PM | コメント (4) | トラックバック

June 24, 2006

非国民ニューヨークタイムス国防機密を漏えい報道

狂ったメディア , 防衛

今朝職場でニューヨークタイムスのこの記事を読んで、こんなことを暴露してしまってはテロリストを助けることになるではないか、こんな情報どこから手にいれたのだろう、国家機密ではないのだろうか、と思っていたら案の定、またまたニューヨークタイムスによる国家機密漏洩だった。

ブッシュ政権の内部の人間が5年以上も外国任務をしていない(だから秘密工作員としての資格はない)CIA職員の身元を漏えいしたなどという、国家防衛とは無関係などうでもいい話でブッシュ大統領をさんざん叩いていたメディアが、ブッシュ政権に痛手を与えることができると考えると、国家安全の機密すら平気で漏えいしてしまうというこのひどさ。

【ニューヨーク=大塚隆一】23日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、米政府が5年前の米同時テロ直後から、テロ組織アル・カーイダの捜査の一環として、国際的な金融取引に関する大量の情報を秘密裏に入手し続けていることがわかった、と報じた。

情報の提供元は世界の主要銀行などが共同で設立した組織SWIFT(本部ブリュッセル)。この組織は約7800の金融機関がやり取りする1日当たり1100万件以上の情報をデータベース化している。東南アジアのテロ組織「ジェマア・イスラミア」(JI)の幹部であるリドゥアン・イサムディン(通称ハンバリ)容疑者の3年前の逮捕にもつながったという。

ニューヨークタイムスのおかげで3年前にも『テロ組織...容疑者の...逮捕にもつながった』という貴重なアメリカの諜報手段が台無しにされてしまった。ニューヨークタイムスはアメリカがテロ攻撃からよけい危険にさらされることになってさぞうれしかろう。戦争をしている敵側に情報提供をしてさぞ誇らしいことであろう。

日本の皆さんには、どうしてアメリカの新聞がわざわざアメリカ国民を裏切るようなことをするのか不思議に思われることだろう。だが、2000年の選挙で彼等の押していた民主党候補の元副大統領ゴア氏がブッシュに紙一重で負けてからというもの、リベラルによるブッシュ憎悪の執念は正気の沙汰ではない。ニューヨークタイムス、ロサンゼルスタイムス、ワシントンポスト、などなど主流アメリカ新聞はすべてリベラルで民主党支持。反ブッシュ政権の姿勢を隠そうともしない。表向きだけでもメディアは公平な報道をすべきであるという姿勢すらみせない。日がな夜がな民主党の政治宣伝に励んでいるのである。

ニューヨークタイムスが国家機密を漏らしたのはこれが最初ではない。この間もNSAという国家安全省が行っていたテロリスト盗聴作戦を漏えいした。

複数の政府職員によると、9・11から数ヵ月後、ブッシュ大統領は秘密裏に、合衆国内における米国人等に対する盗聴権限をNSA(国家安全保障局)に与えた。これは国内の諜報活動で通常必要とされる裁判所の令状なしに、テロリストの活動に関する証拠を捜索することを目的とするものである。

(注:ニューヨークタイムスは「米国人等に対する盗聴」としているが、外国のテロリストから米国内にいる人間にかかってきた電話の盗聴であるという説明をわざと報道せず、あたかもアメリカ政府がアメリカ国民の電話を盗聴しているかのように報道した。)

おかげで国家は今後テロリストが外国から国内にかけてくる電話を簡単に盗聴できなくなってしまったのである。この間カナダで捕まったテロリストも、アメリカ国内の盗聴で捕まったテロリストからの情報がその手がかりとなっていたかもしれない。だが今後そのような逮捕も簡単にはできなくなった。

これらリベラル新聞の編集者は、国家の安全よりもブッシュ政権崩壊が先決なのである。ブッシュ政権に不都合になることであれば、それがアメリカの国そのものを危機に陥れることになっても平気でやるという、アメリカ人としてはあるまじき行為を平気でやってのけるのである。

アメリカには言論の自由があるため、そう簡単にメディアを罰することはできない。どのような情報でもメディアそのものを背信行為で起訴するということはできないらしい。だが、国家機密を新聞社へ漏えいした国家公務員がいるはずだ。彼等の行為は完全に違法である。裁判所は秘密を漏えいした記者から漏えいもとを白状させるべきで、それを拒絶した場合には記者を禁固刑に処するべきである。国家機密を漏えいすることがどれだけ深刻な問題なのか、これら裏切り者の新聞記者たちに知らしめるべきだ。そして機密を漏えいした公務員は長期の懲役刑をあたえるべきである。

(注:CIA職員の身元漏えい疑惑は民主党とメディアが大騒ぎした割には、結局何の実質もなく、特別検察官の2年にもわたる取り調べの結果、副大統領の補佐官が嘘の供述をしたことで起訴されたほかは、ブッシュ政権内での関与は全くなかったことが証明された。民主党が必死に願っていた選挙管理長のカール·ローブ氏も起訴などされず、この事件は終わった。)

June 24, 2006, 現時間 12:19 AM | コメント (0) | トラックバック

June 23, 2006

米軍グァム周辺にて合同演習終了

防衛

偶然とはいえ、昨日の海軍と自衛隊の合同実験といい、19日から23日にかけて行われた米軍の海軍陸軍の合同演習といい、このタイミングは絶妙だ。しかもこの合同演習はアメリカは中国からの視察団を招いての大演習。

演習は海軍、空軍、海兵隊などによる統合演習で、「バリアント・シールド(勇敢な盾)」と名付けられている。横須賀基地に配備されている「キティホーク」などの3空母群が参加。参加総人員は約2万2000人に上り、「この10年余りの間で最大規模の演習の一つ」(米軍)という。

中国のオブザーバー参加は米太平洋軍のファロン司令官が5月に招請、中国が応じた。中国の新華社通信によると、中国の代表団は陸海空軍の6人と外交官、記者の10人で構成。軍の3人は少将だった。

一行は16〜20日にグアムを訪れた。演習前の17日には空母に泊まりがけで乗船、開始後には海軍基地で戦闘機の発着の模様などを見学した。演習の核心部分の見学は認められなかったが、代表団メンバーは帰国後、「両軍が交流を拡大し、信頼を醸成することは軍同士の関係だけでなく、米中関係全体にも利益となる」などと語った。

一方、中国の軍拡路線の不透明性を問題視している米側にとって、今回中国の参加を認めたことで、中国の演習見学を求める基礎が出来たことになる。昨年は中国とロシアの初の合同軍事演習の見学を求めたが、受け入れられなかった...

アメリカ軍当局は今回の演習は北朝鮮の問題とは全く無関係であると語っている。ま、あたりまえだわな。こんな大規模演習の段取りが昨日今日で出来るわけはない。 だが、昨日の日米合同実験といい、この空海軍合同演習といい、北朝鮮にかなりの圧力をかけたことは確かだろう。

中国から北朝鮮へ、「お前らやめとけ、ありゃだめだわ。」なんて忠告がいってるかもしれない。実際やったら日本対ブラジル戦みたいなことになるのでは、、って例が悪いか、、。

アメリカ海軍ニュースにクールな写真あり。ぜひ御覧あれ。

June 23, 2006, 現時間 10:27 PM | コメント (0) | トラックバック

ミサイル迎撃システム日米合同実験大成功!

東洋危機 , 防衛

まずはCNNのニュースから、、

ホノルル(AP) 米国防総省は22日、米海軍がハワイ沖で中距離弾道ミサイルの迎撃実験を実施し、模擬弾頭を撃ち落とすことに成功したと発表した。実験には、海上自衛隊のイージス護衛艦「きりしま」が初めて参加した。

実験では、イージス巡洋艦シャイローが標的となるミサイルを探知し、海上配備型迎撃ミサイル、SM3を発射。きりしまは標的の追尾訓練を行った...

米軍が海上発射型のミサイルによる迎撃実験を実施したのは8回目で、このうち7回が成功している。弾頭がロケットから切り離された後の段階で撃ち落とした実験は、これが2回目。

ちょうど北朝鮮がテポドンを撃つとか撃たないとかいってる矢先だけに、ずいぶんタイミングが良すぎる気はするが、実はそうでもない。こういう実験は今日明日計画をたててやるというわけにはいかない。この記事にも米軍側からの発表ではこの合同実験は何か月も前に計画されていたという。

しかし偶然といえども、北朝鮮にはかなりの圧力をかけることになったのではないだろうか。



SM3発射シーン

SM3ミサイル発射シーン

June 23, 2006, 現時間 12:56 AM | コメント (1) | トラックバック