July 29, 2017

どうしてトランスジェンダーは軍隊に属さないのか

先日トランプ大統領がトランスジェンダーによる米軍隊勤務禁止方針を発表したことによって世間は色々と騒いでいる(NHKー日本語)

アメリカのトランプ大統領は、心と体の性が一致しない「トランスジェンダー」の人たちについて、アメリカ軍で働くことは認めない方針を明らかにし、民主党や人権団体などから批判が相次いでいます。

これはトランプ大統領が26日、みずからのツイッターに書き込んで明らかにしたもので、「アメリカ政府はトランスジェンダーの人たちがいかなる形でも軍で働くことは認めない」としています。

その理由についてトランプ大統領は「われわれの軍は圧倒的な勝利を収めることに集中しなければならず、トランスジェンダーがもたらす多額の医療コストや混乱が負担になるべきではない」と主張しています。

オバマ前政権は去年、トランスジェンダーの人たちのアメリカ軍への入隊を禁じる規則を撤廃すると発表していて、アメリカのメディアによりますと、アメリカ軍で兵士などとして働いているトランスジェンダーの人は2000人以上いると見られるということです。

トランプがこの方針をツイッターで発表したことには問題があるが、方針そのものは妥当だ。トランスジェンダリズムというのは精神病であるから、そういう精神病患者は軍人には適さないからである。

それについて、トランスジェンダーがどれほど精神的に不安定であるかという話をダン・マクラフリンがUSTSという2015年のトランスジェンダー調査を用いて指摘している。18歳から25歳を対象に行われたこの調査によると、


  • 53%が現在深刻な精神的問題を抱えている(一般人は10%)、
  • 40%が自殺未遂の体験がある(一般人4.6%)、
  • 48%が過去一年以内に自殺を考えたことがある(一般人4%)、
  • 82% がこれまでの人生で自殺を考えたことがある、
  • 29%が過去一か月以内にに大麻などの違法麻薬摂取をした(一般人10%)、
  • HIVやエイズ感染度が一般人より多い。

トランスジェンダーをどのように軍隊に配属させるかという便宜上の問題以前に、トランスジェンダーの精神問題は非常に深刻だ。自身および同胞の命に係わる決断を究極な状況で常に要求される軍人がしょっちゅう自殺を考えているようではお話にならない。こういう問題を抱えた人間は極力避けるのが軍隊の責任だ。

さて、仮に全く精神異常のないトランスジェンダーを入隊させたとしても、トランスの配属には多々の問題が生じる。どちらの更衣室やシャワー室を使うかということもだが、医療費や治療をどうするのかも問題だ。冒頭で添付したNHKの記事では医療コストは誤差の範囲などと書かれている。

米医師会「医療コストは国防予算の誤差の範囲」

トランプ大統領の方針を受け、アメリカ医師会は26日、会長名で声明を発表しました。声明では、「トランスジェンダーの人たちを軍から除外する医学的な根拠はない。トランスジェンダーの人たちがもたらす医療コストは国防予算の誤差の範囲で、愛国心のあるアメリカ人が国に奉仕する機会を拒否する口実に使われるべきではない」と指摘して、多額の医療コストがかかることを理由として挙げたトランプ大統領を批判しています。

国防費が大幅に削られて必要な節約している軍隊に対して、誤差の範囲とかよく言うよと言いたい。軍隊の人間がどれだけ犠牲を払っているかお前らに何が解る。軍事病院で人手が足りずにどれだけの退役軍人が必要な治療を受けられないか、それを考えたらトランスジェンダーの性転換手術まで国防費で払えとか平気な顔して言えないはずだ。第一軍隊が治療費を負担するとなったら、それだけの目的で軍隊に入ろうとするけしからん奴も出てくるはず。

ま、それはともかくだ、軍隊ではトランスジェンダーでなくても持病のある人間は入隊させない。例えば喘息持ちとか極度のアレルギー体質とか常に常備薬を必要とする糖尿病患者とか、最初から特別な治療を必要とする人間をわざわざ入隊させないのは当然の配慮だ。これは単なる経費の問題ではない。戦場で常備薬が切れて任務を果たせなくなったら、本人だけでなく周りにも大迷惑だ。人の命に係わるのだから。

トランスは常に異性ホルモンの投与が必要だし、もしトランス経過中なら整形手術など色々な治療が必要になる。健康に必要がない整形手術のために長期にわたって隊から抜ければ隊のモラルにも関わる。

つまり、最初から多くの問題を抱えているトランスジェンダーを無理に入隊させることに何の意義があるのかということが問題なのだ。軍隊には入りたい人間が誰でもはいれるわけではない。先ほども述べた持病のある人間の他にも、年齢が行きすぎていたり身長が足りなかったり肥満だったり過去に麻薬を使った体験があったり、と色々な理由で不合格になる人がいる。単にトランスもその部類に入るのだとして何が悪いだろう?これは同性愛者の場合とは全く違う。

ところで話はすこしずれるが、カカシが常にMTF(男性から女性への)トランスジェンダーによる女性スポーツ参加を反対している理由として、いくら男性が女性ホルモンを打って去勢手術をしてみても、男は男、女との競争は不公平であり、女性にとって危険だということをあげてきた。しかし最近読んだ記事で、男女の体の違いは私が思っていた以上に大きいということに気が付いた。この記事によると、、

テスタストロンという男性ホルモンは強く頑丈な骨格を作り出す。特に男性の骨盤の発達には大事なホルモンだ。加えて重たいものを持つ力と効率のいい動力も与える。テスタストロンは心臓の大きさやその機能にも貢献するため、平均男性は平均女性より40%も有酸素運動能力が高く持久力も長い。女性は男性よりも心臓が小さいので、同じ量の血液を心臓に送り込むためには高い心拍数を必要とする。

とするならば、例えトランスジェンダーが大人になってから女性ホルモンを摂取しはじめたとしても、もともとある男性ホルモン分泌が減るわけではないし、大人になるまでにすでに作られた骨格や心臓の大きさを変えることは出来ないので、女性よりもずっと有利な肉体を保持していることに変わりはない。こういう人間が生物学的な女性と対等に競争するなど女性にとってどれだけ不公平であるかが解るはずだ。

さて、実はこの記事はデイビッド・フレンチが何故女性が戦闘員として適さないかという議論で書いたものなのだが、私はこれには賛成できない。なぜかというと、これはあくまでも平均的男性と平均的女性を比べたものなので、男性にも女性にも例外はいくらでもいるからである。

例えばアメリカン忍者ウォーリアーの参加者は圧倒的に男性が多いが、それでも最近は各地域で数人の女性たちが男性顔負けの活躍をしている。女性特別枠を作らなくても、30人の予選通過者のなかに2~3人の女性が入っていることは珍しくない。予選挑戦者の9割が男性だとしたら、彼女たちは70%以上の男性を打ち負かしたことになるのだ。こういう人になら戦闘員をやってもらってもいいはずだ。

以前から言っているが、女性でも軍隊の基準(女性用の低い基準ではなく)にかなっている人ならどんな任務にも就けるべきだ。無論その数は男性のそれよりは少ないだろう。だが少ないから無視していいということにはならない。女性だろうと男性だろうと仕事のできる人にやってもらえばそれでいいのだ。軍隊にとって大事なのは戦時に一番役に立つ適任者を職務に付けることだからである。

July 29, 2017, 現時間 2:27 PM

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コメント

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下記投稿者名: yomogineko

 以前、偶々遠洋漁業の漁師さんと話したときに聞いたのですが、出航して一月ほど経つと、傍目にも性欲で爆発しそうになっているのが明らかで、男が見ても怖くなるような状態になる人が必ず出てくるのだそうです。

 それで「こんなの見ていたらとても女なんか乗せられない」と言っていました。

 あれを聞いてから、軍隊が女性の入隊を嫌がる理由が凄く明確に理解できました。

 平時ならともかく、恋人や配偶者とは引き離されて厳しいストレスに晒される戦場で、性欲のコントロールまでできるのか?

 こういう状態で隊内に異性や性別の曖昧な人がいれば、絶対に性犯罪を誘発してしまう。
 戦場を経験したベテラン軍人達が、そう言う危惧を持つのは当然でしょう。

 実際、米軍では女性兵士のかなりが強姦に遭っているし、また女性兵士がいない時代には従軍看護婦が強姦被害に遭う事が多かったのです。

 幾ら人権教育をしても所詮人間も動物ですから、性欲のような生理的な欲望のコントロールには限界があるのです。

 だからこの種の話を理念だけで論じる風潮は、大変問題ではないでしょうか?

 それにしても反差別ファシズム左翼って面白いですね。

 トランスジェンダーの人達はトイレ一つで大騒ぎしているじゃないですか?
 これでどうやって究極の集団生活である軍隊でやっていくのでしょうか?

 こんな非現実的超僅少な例外の為に差別反対を喚く暇があったら、身長が足りないとか体重が多すぎると言う理由で軍隊に入れない人への差別を止めるように運動した方がマシなのでは?

 或いはトランスジェンダーを支援したいなら、精神的なサポート体制の確立でも要求するべきでしょう?
 だって自殺者が非常に多いのですから、その方が余程大切です。

上記投稿者名: yomogineko Author Profile Page 日付 July 30, 2017 4:35 AM

下記投稿者名: 苺畑カカシ

よもぎねこさん、

米軍ではすでに男女共同の職場が多くあります。海軍なら護衛艦とかキャリヤーとか、すでに男女が一緒になって仕事をしてます。女性艦長もいるし。それ自体は決して悪いことだとは思いません。

私は海軍のことしか知りませんが、護衛艦など一旦出動したら何か月も帰ってこれない。何日も何週間も船が港につかないことがあるのです。そういう中で何百人という若い男女が缶詰になれば、まあ何が起きるかは自ずと察しがつくというものです。

艦内での男女交際は認めらていますが、これも位によって制限があり、上下関係のある場合はだめです。将校と下士官の付き合いは固く禁じられています。

それでも軍隊におけるセックスに関するスキャンダルは後を絶ちません。普通の男女でもこうなのだからトランスなんてとんでもないですよ。

トランスジェンダーの人達はトイレ一つで大騒ぎしているじゃないですか?  これでどうやって究極の集団生活である軍隊でやっていくのでしょうか?

究極の集団生活を送ったことがあるものとして言わせてもらうならば、トランスなんて絶対ダメです!特別トイレなんて贅沢なことは言ってられない。

私の体験では20人以上の人間が大部屋で一緒に寝ます。プライバシーなんてそれぞれの小さいベッドに付けられた薄いカーテンひとつ。トイレもシャワーも早い者勝ちの取り合いです。各大部屋にひとつかふたつしかないからです。

通路は人ひとりやっと通り抜けられる程度の幅なので、朝などみんなが忙しく身支度をしている中、お互い体を縦にしてほぼこすりあっての通過です。人の髪の毛が顔に当たったり、誰かの防臭スプレーが顔にかかったりなんて普通です。

女の子部屋の香水とスプレーのガスは息が止まります。ま、男部屋の悪臭よりはましですが。

上記投稿者名: 苺畑カカシ Author Profile Page 日付 July 30, 2017 9:23 AM

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