April 3, 2016

女子シャワー室に男が!俺は女だ、悪いか!

今年の2月、ワシントン州のシアトル市営プールの女子更衣室に男性が居るという苦情が出て、プールの職員が男性に立ち退くよう命令した際に、自分にはそこに居る権利があると男性が居直るという事件がおきた。問題なのはこれが単なる痴漢さわぎではなく、男性は何故か女子更衣室に入る権利があると言い張ったことだ。

シアトル市はトランスジェンダーが自分らが同一視する性別の公共施設使用を許可している市で、今年の2月にその規則を覆そうとする州法が負けたばかり。

プールの職員は警察を呼ばなかった。それというのも、こうした公衆施設において、トランスジェンダーによる更衣室使用をどう扱うかという指導が全くされていなかったことから、職員らは自分には女子更衣室に居る権利があると主張する男性をどう扱っていいのかわからなかったからだという。

職員の話によると、男性は別に自分はトランスジェンダーだと名乗ったわけでもなく、職員たちは更衣室の中にいた女性たちからの苦情を聞くまで男性が女子更衣室に居ることを知らなかったという。

トランスジェンダーを巡る公共施設使用の法律が全国各地で取りざたされている。法律の名前は各地で違うので、混乱を防ぐため同ブログではトランスによる異性トイレ使用をみとめよとする法律を男女共用法、生まれた性の施設のみ使用せよとする法を男女区別法と呼ばせてもらう。

区別派は共用をゆるせばトランスを装った痴漢が出るという主張をしているのに対し、共用派は共用法が通された学校区や市において何の問題も起きていないとしている。特に共用派は共用法を通せば公衆トイレでの痴漢行為が増えるという区別派の説はすでに完全に破壊された神話であると主張する。

同ブログでは以前にも左翼リベラルが好んで使うdebunking myths(ディバンキングミス=破壊された神話)という言葉使いについて書いたが、普通相手の説をディバンクしたと言った場合、それは相手の説が間違っていると証明したという意味で、神話というのは全く事実無根のおとぎ話であるという意味である。しかし左翼リベラルがこの言い回しをするときは、全くそういう意味では使われていない。彼らが「あなたのいいぶんはすでに破壊された神話である」と言った場合、それは「嘘だ嘘だ嘘だア~」という意味。つまり、まるで根拠もなく相手はうそつきだと言い張る行為である。

私はネットで「破壊されたトイレ法の神話」で色々検索してみたが、どれを読んでもだいたい、共用法を通したどこの市や地区でも区別派がいうような犯罪は起きていない、と書かれているだけで、どうやってそういう犯罪が起きていないと証明したのかという調査結果が示されていないのだ。

また、あるLGBT系のサイトによれば、共用法が通った後にトランスジェンダーが性犯罪を犯した例はない、とあった。誰もトランス女を女子トイレに入れたらトランス女が女性を襲うなどとは言っていない。トランスに扮した変態男が女性を襲う可能性について述べているのである。こういうのを藁人形論理というのだ。

共用法が通っても特に問題は起きなかったということを証明するためには、共用法の通る前の公衆トイレや脱衣場などにおける犯罪率と通った後の犯罪率とを比べ、女装した男やトランスに扮した男による犯罪はまるで増えていないという調査結果を出してこそ、相手の説は間違っているということが証明されたということになる。だが、神話は破壊されたとするどの記事を読んでみてもそうしたしっかりした調査結果を提示しているところはない。法律が通った市の警察や職員へのインタビューではそのような結果は出ていないとする記事でも、どういう質問をしたのかという詳しい調査書が提示されていないので簡単に信用することは出来ない。

さて、シアトルの事件に話をもどすと、時期的にシアトルの共用法を覆す州法の是非が問われている時期だったこともあり、シアトルのこの男性は、もしかしたら区別派で、わざと女子更衣室に入ることによって共用派の問題点を象徴しようとしたのではないかという意見もある。だが、男性の意図は別として、現実にこういう男性が現れた場合、市の職員はどう対応すべきなのか全く指導されていなかったというのは事実である。

以前にも紹介したが、一足先に男女共用シャワー室を設立したカナダのトロントの大学では去年10月、男女共用シャワー室で女子学生の裸姿をスマホで撮影した男子生徒が逮捕された事件があった。こういう事件に関しても、共用派は、覗きや痴漢行為はすでに犯罪なので共用法が通ったからと言って犯罪が増えるという理屈はおかしいという。だが、問題なのは、犯罪は起きてしまってからでは遅いので、最善の方法は犯罪防止である。女子施設に明らかに男性に見える人間の入室を許可した場合、女子トイレや更衣室に男性がいると苦情を受けても、施設の経営者や職員たちにはその男性を退去させる正当性がなくなるのだ。この間ノースカロライナで共用法を覆す区別法が通ったが、その時、スポーツジムを経営する男性が、共用法がまかり通れば、ビジネスオーナーとして女子更衣室を使おうとする明らかな男性を追い出す権威を失うと訴えた。

女装したりトランスを装った男による覗きや痴漢行為は決してめずらしくない。(こちらのフェミニストのサイトでそういう例をたくさん集めている。)
先日ロサンゼルスで、女装した痴漢男が女子トイレでトイレを使用している女性の姿を何時間にも渡って撮影していてつかまったという事件がおきた。

日本でも、去年の11月に白浜の温泉で女装した男が女湯の脱衣場にはいってスマホ撮影をして逮捕されたという事件がおきている。

カナダでは、トランス女を装った痴漢男が女性用シェルターに入り込み、センター住人の女性を数人強姦するという事件もおきている。

共用法が当てはまるのはトイレや脱衣場だけではない。刑務所の場合も問題がある。刑務所は明らかに男子と女子が区別されているが、腕力や暴力がものをいう刑務所で、元男性のトランス女が女子刑務所に収容された場合、このトランス女の男性特有の暴力性や腕力によって普通の女子収容者が危険にさらされるのは目に見えている。

またここではっきりしないのは、いったいトランスジェンダーとは何なのかという定義だ。トランスといっても色々ある。身体的には完全に男(女)なのに精神的には女(男)だと思い込んでいるだけからはじまって、ホルモン摂取や整形もしているが性器はそのままの中途の人や、性転換手術もしっかり行なって戸籍まで異性に変えてしまったひとなど色々である。

どうみても異性に見えるまで変わってしまった人は別として、どっちつかずの人やどう見ても異性には見えない人たちが「私はトランスだ!」と言い張った場合、ビジネスや公共施設の職員たちはどう対応したらいいのだろうか?

こういう過激な法律を通すときは、事前に法律を施行する際の実践的な手続きについてもっと考慮すべきではないのか?単に反対派の意見は神話だと言って切り捨てるのではなく、こうした心配について、もっときちんとした答えを用意すべきである。そうでないと先のシアトルでの事件のように、職員たちはどうしていいかわからず戸惑うという結果になるのだ。

共用法を通した人々はこのような混乱について全く考慮していないのか、いや、ミスター苺いわく、その混乱こそが彼らの本当の目的なのかもしれない。

April 3, 2016, 現時間 10:17 AM

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