July 14, 2013

アジアナ航空、事故の根源は韓国のパイロット訓練にあり

この間、サンフランシスコで起きたアシアナ航空のボーイング777着陸失敗事故について色々不思議な点が多いが、このウォールストリートの記事読んでいてちょっと解らない点がいくつかあった。

アシアナ航空214便が危険なまでに低速・低空飛行でサンフランシスコ国際空港に向けて降下していたときに操縦かんを握っていた機長のイ・カングク氏は、777型機の熟練パイロット監督の下、胴体幅の広い同型機の操縦訓練の最終段階を半分ほど終えたところだった。(略)

事故発生以来、アシアナ役員はパイロットは両者とも経験豊富で、同社の訓練制度も全ての国際的・国内的な要件を満たしていると繰り返し主張している。

イ機長が訓練中で777型機の飛行時間は48時間程度だったという話は聞いていたが、訓練中だったというからには監督していた教官が一緒だったはずで、どうしてその教官が訓練生の間違いに最後まで気がつかなかったのかという疑問が生まれる。

それについて、ネット上で出回っている興味深いメールを読んでいて、はは〜んなるほどね、と思うことがあった。

内容からいって著者は旅客機パイロット訓練に携わったことのあるプロらしいことがわかる。実際にこの人物が本当にパイロット教官だったのかどうかは確認できないが、他で読んだものなどからもこの人物の書いてることには信憑性が伺われる。

匿名のメールなのでブラウン機長と仮名をつけておこう。メールの日付は2013年7月8日。 UALの機長(スタンダードキャプテン)の座を引退した後、ブラウン機長はボーイング社系統のアルテオン社でシミュレーショーン飛行の教官となり、アシアナ航空勤務になった。

ブラウンは、アシアナ航空担当になってすぐ、パイロットたちの基礎知識のなさに愕然としたという。他の会社では普通な副機長から機長へと十年から二十年かけて昇格していくというような規則はなく元軍人の操縦士が優先的に高位に付き、また右座席から左座席(副機長から機長)への昇格もアメリカなどと比べると極端なほどの速さで進んでいた。 これはアシアナだけでなく、六ヶ月後に大韓航空に移ってからも事情は全く同じだったという。急速に拡大するアシアナ航空は必要な人材の訓練を急速にする必要があったからだろう。ブラウンは合計「なが〜い5年間」を韓国で過ごしたが、まるで地雷だらけの環境での仕事だったという。

韓国ではパイロット達の間で非公営のウェッブサイトがあり、そこにパイロット達がそれぞれの教官による訓練や試験問題などを掲載し、他の訓練生たちが予習できるようになっているのだという。ブラウンはこれは会社公認のものではないと思うというが、二〜三回の訓練時間が終わると、すぐにブラウンのデータベースが作成されていた。これは他のすべての教官についても同じだ。

日本人の感覚としては、大学受験などで受ける大学の過去の試験をもとに勉強するのは普通なので、それぞれの教官の訓練や試験の仕方を学ぶことはそれほど悪いことだとは思わない。ブラウンはある例をあげ、最初の数回はすべてのパイロットが失敗したのに、ちょっと経つと全員が成功したという。どうやら誰かが回答をサイトにアップしたらしい。それでもパイロット達が知識を学んだのであればそれはそれでいいのかもしれないが、韓国のパイロットたちは事前に答えの解っていない緊急事態に全く応対できなかったという。

ところでアシアナや大韓航空が外国から教官を招待したのは、諸外国から強制されての事だった。韓国航空会社の国際線進出が拡大されるにつれ、韓国機は機長の操縦ミスによる事故が多いことが諸外国から注目されるようになった。それでアメリカのFAA、トランスポートカナダ、ヨーロッパから、パイロットの技術を向上させなければ諸外国への乗り入れを差し止めると勧告されたのである。

それで大韓航空とアシアナはそれぞれボーイングやエアバスの元パイロットをアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、そして欧州などから教官として招き、訓練を始めた。ブラウンが韓国にいた2003年から2008年当時、アシアナには60人くらい、大韓航空には40人くらいの教官がいた。

しかし韓国側からは外国人教官による訓練に対する抵抗が非常に大きく、欧米では普通の技術の習得を強制した有能な教官が次から次へと落第生を出し過ぎるという理由で解雇になったという。ブラウンがいうに韓国のパイロットたちは極々基礎的な技術である、目で確認するアプローチが出来なかったというのだ。

ブラウンの生徒たちは、今回着陸失敗したアシアナのパイロット同様、着陸の際3マイル付近までは標高1000フィートを保ち、3マイル地点で一分間に600から800フィートの割で下降するという計算が出来なかった。ブラウンはこうした基礎的技術を習得できないパイロットを年に3〜5人失格にした。だが、ある年、特にひどいパイロットを失格にしたところ、このパイロットは社内でも高位につく重役だった。ブラウンが一時帰国して韓国に戻ろうとしたとき、大韓航空はブラウンのビサを拒否した。ブラウンが失格にしたパイロットは別の教官から合格点をもらい、今でも旅客機を操縦しているというのだから恐ろしい。

ブラウン機長はこのメールを他のパイロット宛に書いているので、専門用語が多くパイロットではないカカシには難解な箇所がいくつもあるが、ブラウンが試験をした多くのパイロットが基礎的な着陸技術を持っていなかった。要するにアシアナにしろ大韓航空にしろ、実際にパイロットの技術向上には全く興味がなく、諸外国から送られて来た教官から合格点をもらって国際空港への乗り入れ差し止めを防げればそれでいいと思っているのだ。

今回の事故についてブラウンはこういう事故がもっと起こらないことのほうが不思議だという。韓国のパイロット訓練が極端に改良されない限り、今後こういう事故は次々に起こるだろうとブラウンは言う。

しかし韓国人は頭がいいのに何故飛行機の操縦が出来ないのだろうとブラウンは首をひねる。パイロットたちは皆マニュアルを丸暗記していたが、それを実際に応用するとなるとまるで駄目だった。特にクロスウィンドの着陸計算は彼らにとってまるで解らない謎だった。

彼が教えたパイロットで一番優れていた韓国人は実はアメリカ生まれのアメリカ育ちの韓国系アメリカ人。このパイロットは何をやらせても優秀点で合格したという。ということは韓国人という人種に問題があるのではなく、韓国の暗記重視の教育に問題があるのではないかとブラウンは言う。

日本も韓国もそういう点では共通するものがあるが、東洋の教育はとにかく詰め込み式のものが多く、創造力を養う教育になっていない。また、上の人には逆らわないという文化が根強いため、組織のやり方が不合理でもそれを指摘するのは難しい。やたらに会社お方針を批判したりすれば解雇の恐れがある。

また韓国では個人パイロットがあまり存在しない。アメリカでは子供時代からパイロットを夢見て個人的にパイロットスクールへ行ったりする人が結構いるが、韓国では個人小型飛行機の飛行は違法なんだそうだ。それでも韓国政府が若者をリクルートして海外でパイロット訓練を受けさせたりすることもある。ブラウンはそういう海外訓練組は往々にして元軍隊のパイロットたちより成績が良かったという。戦闘機を操縦できるパイロットが民間小型飛行機のパイロットより腕が落ちるというのはどういうことなのだろう?

さて、最後に飛行時間の計算だが、最近はオートパイロットが発達しているため、離陸後はずっと自動操縦になる。ということはソウルからサンフランシスコまでの10時間の飛行中、実際の飛行時間は3〜4分! 今回のパイロットは合計48時間の飛行時間があったというが、国際線となれば四回くらいしか飛んでいないことになり、実際の操縦時間は離陸着陸をあわせて6分として合計たったの24分!

と、ここで最初に私が不思議に思った疑問について考えてみよう。訓練中だったパイロットは別として、訓練にあたっていた教官が何故訓練生の間違いに気がつかなかったのか。この教官の「熟練」度とはどのくらいのものだったのだろうか? もしかしてこの教官はブラウン機長が失格にしたあの低能パイロットだったりして、、

もう韓国の飛行機には乗らないぞ!

July 14, 2013, 現時間 11:19 AM

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

トラックバック

この記事のトラックバックURL: http://biglizards.net/mt4.21/agakhantrack.cgi/5283

コメント

前のコメント

登録ありがとうございます。 さん コメントを残して下さい。 (サインアウト)

このサイトへ初めて投稿される場合には、サイト主による承認が済むまで投稿が画面に現れないことがあります。しばらくお待ちください。


登録者を記憶する(URL必要)


© 2006-2015 by 苺畑カカシ - All Rights Reserved