August 25, 2012

反オバマ映画『2016年オバマのアメリカ』が意外な反響を呼ぶ

今回は、ブログカテゴリーの映画と独裁者オバマの陰謀の両方に該当するトピックである。保守派作家のデニーシュ・デスーザ制作の反オバマ記録映画『2016年、オバマのアメリカ』が、限られた映画館で封切になったにも関わらず、金曜日の売り上げは全国一位になるという意外な人気を呼んでいる。

映画はドキュメンタリー風で、オバマやデスーザが若い頃の出来事を多少ドキュドラマ風にとらえ、母親違いの弟を含むオバマの昔の知り合いなどのインタビューとデスーザのナレーションで構成されている。オバマという政治家を批判する映画ということで、マイケル・ムーアの突撃取材映画を思わせるが、ムーアと違ってデスーザは政治学者なので、ムーアの意地の悪い嘘だらけの反保守映画と違って、論理建ててオバマを批判していて興味深い。

デスーザのオバマ論は、オバマ思想は国粋主義のファシズムでもなければヨーロッパ風の社会主義でもない。オバマの思想は反植民地主義であるというもの。そしてその根本はオバマが生き別れになったケニアの革命活動家の実父の思想にあるというのである。

映画はそのデスーザの説を裏付けるために、オバマの生い立ちを追い、オバマの実父の出身地ケニアやオバマが実母とその再婚の相手と暮らしたインドネシアに出かけて行く。

デスーザはインド出身でオバマとは同じ年。オバマ同様第三国家で育ったことから、幼少時代をインドネシアで過ごしたオバマの体験がよく理解出来ると言う。だが、インドという発展途上国の古いしきたりが嫌いでアメリカに移住したデスーザと違って、オバマは元植民地の革命精神に同調し、植民地主義を取って来たヨーロッパ諸国を忌み嫌っているという。

反植民地主義といえば、アメリカこそ、その最たるもののはずだ。アメリカは元々イギリスの植民地として作られ、イギリスから革命によって自由を勝ち取った国で、アメリカ自らは一度も植民地主義を持った事がない。だが、経済面でも軍事面でも、そして特に文化の面で、世界的に影響を及ぼす国ということでアメリカを帝国と批判する人は多い。特に少数民族の元植民地の人々はアメリカを白人の国と思い込み、イギリスやフランスと一緒くたにして憎んだりする。デスーザ自身、アメリカの大学へ行く事になった時、家族から「アメリカは白人ばっかだぞ」と脅されたと言う。

オバマは実の父に一度しか会ったことがない。にも関わらずオバマは革命家だった父の理想像を持ち続け、ずっと父に憧れていた。オバマの自叙伝の題名は「ドーリム・フロム・マイファザー」で『我が父からの夢』というもの。白人でアメリカ人の実母はバリバリの左翼革命主義者だった、そして自分と乳飲み子を捨てた夫を憎むどころか、その革命精神のすばらしさを常にバラクに教えていた。イスラム教徒のインドネシア人と再婚した母はバラクを連れてインドネシアに住むが、再婚相手が妻子を養うためにオランダ企業と契約し商売を始めたことで夫婦間に亀裂が生まれ、バラクはハワイの実家に戻され白人でバリバリ左翼の祖父母に育てられる。革命主義の実母は再婚相手が資本主義になったことが許せなかったのだ。

デスーザはオバマの青年時代に多いに影響を及ぼした革命家や、反アメリカ黒人牧師のジェラマイヤー・ライトなどについても述べ,いかにバラク・オバマが第三国家の虐げる帝国としてアメリカの自由主義を憎んでいるかを証明する。

私はこれまでにもオバマほどアメリカ嫌いのアメリカ大統領は初めてだと思っていたが、デスーザの映画を観ていて、なるほどそういうわけだったのか、と納得がいった。

デスーザは2008年のアメリカはバラク・オバマがどういう男か知らずに希望と変革という言葉に夢を託してオバマを選んでしまった。だが、今やアメリカはオバマの政策によってどれだけアメリカが傷ついたかを学んだはずだという。

オバマが再選されたら2016年にはどんなひどいことになっているか、アメリカ市民は今度の選挙で正しい選択をするだろうか?

デスーザの映画はその問いかけで幕を閉じる。

August 25, 2012, 現時間 10:38 PM

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