April 28, 2012

前TSA局長爆弾発言、「TSAは壊れている!」

ブッシュ時代の前アメリカ運輸安全局長(TSA)が現在のTSAは壊れているというコラムを書いたという話を紹介しようと思っている間に、TSA職員による度重なる不祥事の連続でその話が出来ないでいた。

やっと週末なので今日こそは書こうと思っていたら、今度はロサンゼルス国際空港でTSA職員が賄賂をもらって麻薬密輸の片棒を担いでいた事が発覚。先日も空港警備のためだといって車椅子に乗った7歳の障害児のパットダウン祖母のパットダウンに泣き出した4歳児に対するTSA職員の傲慢な態度などが国民の顰蹙を買っているなか、乗客を危険にさらすような今回の事件でさらにTSAに対する国民からの怒りは爆発寸前だ。

TSA職員が乗客の手荷物や預け荷物から物を盗んだり賄賂を受け取って麻薬密輸を黙認したりしている状況で、乗客の荷物をレントゲンにかけようが乗客をストリップサーチしてみようが何の意味があるというのだ?監視役であるはずのTSA職員が犯罪者なのに犯罪者に監視をやらせてどうする?狼に羊飼いをさせるようなものだ。

さて、では話を戻してブッシュ時代に局長を勤めたキップ・ハウリー(KIP HAWLEY)前アメリカ運輸安全局長が書いた、現在のTSAの空港警備は壊れていると発言。空港警備は根本からやり直しの必要があるというエッセーを紹介しよう。

ハウリー前局長は、空港警備は臨機応変に情勢に会わせて常に変化する必要があり、今のようなお役所仕事では効果がないという。また、融通の効かないシステムでは市民の理解や協力を得ることもできないと釘をさす。

問題なのは危険に対する誤った対策だ。安全な飛行を目指すという理由で設けられた警備体制は、空の旅をする乗客には悪夢にひとしい。にもかかわらず、これらの対策は飛行を安全にするどころか、かえって対テロにはもろい状態になっているという。

TSAの対策には大きく分けて二つの問題がある。ひとつは、空港警備のモデルが2001年の同時多発テロを念頭に置いていると言う点。テロリストは手を変え品を変えて攻撃してくる。いつまでも同じテロ対策では意味がない。

二つ目は、TSAの役割は乗客や空港の安全保障なのであり、単に規則を施行する機関ではないということを忘れている点。いくら規則ばかり厳しくしてみても、テロリストはその隙を狙って攻撃してくる。何か起きる度に後だしで規則を変えてみてもこの変化には追いつけない。ましてや今やお役所仕事と成り果てたTSAでは、迅速に状況変化に対応できないという。

ハウリー前局長は、TSAがこうなったのには前局長としての自分にも多いに責任があると認める。しかし、いまでもTSAはこの泥沼から抜け出す手だてがあると主張。

先ず我々が理解すべきなのは、危険と警備はトレードオフだということ。つまり何をやっても100%安全ということは有り得ないということを理解したうえで、それでも警備のやり過ぎは危険を防止する以前にプライバシーの侵害になるといったことも考慮にいれるべきである。それを念頭に置いて、ハウリー前局長の五つの提案をみてみよう。

  1. 禁止品を設けない。一度の多数の死者を出すような明らかな拳銃だの毒ガスだのといったものは別として、一般的に使われる道具の持ち込みを禁止する事を止める。禁止品の取り扱いに余りにも時間と手間を使い過ぎて肝心の警備が疎かになっている。第一禁止品を表示することでテロリストに抜け道を使う手段を教えることになる。
  2. 液体持ち込みを許可する。警備ソフトウェアの改善により液体の調査など簡単にできる。持ち込みを禁止する必要はない。
  3. TSA職員の独自の判断を奨励する。つまり、常識を用いよという意味。松葉杖ついてる7歳の障害児や車いすのおばあちゃんなど、 どうみてもテロリストに見えない人を取り調べるのは時間の無駄だ。
  4. 預け荷物を以前のように無料にする。航空運賃が値上がりすることになったとしても、いまのままだと、なんとか預け荷物の量を減らそうと手荷物鞄に色々なものを詰め込み過ぎる乗客が後を絶たない。よって調査により時間がかかってしまう。
  5. 手荷物調査はアトランダムにする。常に何が調査されるかが解り切っていれば、テロリストは必ずその裏を掻いて来る。禁止品や厳しい監査方法を廃止し、何が何時調査の対象になるか解らないようにする。

カカシはハウリー氏の提案の1番から4番までは賛成だが、2番の起用にはTSA職員にたいして特別な訓練が必要だと思う。今のままでは職権乱用で自分の気に入らない人を意味もなく調査する可能性がある。また、5番のアトランダムには賛成できない。まるで怪しげでない人物をアトランダムに選んで意味もなく調査するのではなく、怪しいと思われる人々を調査すべきだ。ハウリー氏はイスラエルの空港警備員が使うようなプロファイリングには反対しているが、素行不振な人物を徹底的に調べた方がアトランダムな調査より効果があると思われる。

片道切符を現金で買って手荷物だけのイスラム系若い男性なんてのは、家族連れの車いすに乗ってる90歳のおばあちゃんや、松葉杖の7歳児より怪しいはず。また男か女かもわからないような全身を覆うブルカを被ってる人物の方がミニスカート姿の金髪女性より怪しいはず。そういうプロファイリングをして何が悪いんだと私は聞きたいね! それでイスラム教市民団体ががなり立てようが訴訟を起こそうが、空港警備のためだと強気で弁護すればいいではないか。

90歳のおばあちゃんのおむつをひっぺがしたり、4歳児を泣かせてそっくりかえってる暇があったら、そのくらいのことはやってみろってんだ!

April 28, 2012, 現時間 8:26 PM

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

トラックバック

この記事のトラックバックURL: http://biglizards.net/mt4.21/agakhantrack.cgi/5059

コメント

前のコメント

登録ありがとうございます。 さん コメントを残して下さい。 (サインアウト)

このサイトへ初めて投稿される場合には、サイト主による承認が済むまで投稿が画面に現れないことがあります。しばらくお待ちください。


登録者を記憶する(URL必要)


© 2006-2015 by 苺畑カカシ - All Rights Reserved