November 20, 2010

TSAの行き過ぎ審査に非難囂々、とある兵士の体験談

空港におけるTSA(米国運輸保安庁)の行き過ぎ審査についてはこの間も書いた通りだが、来週の感謝祭を前に帰省客でごった返す空港ではさらに色々とひどいことが起きている。そうした体験談がブログやメディアなどで盛んに取り上げられているため、保安庁への非難は日に日に激しくなるばかり。そんな中でアフガニスタンから帰還した兵士の非常に馬鹿馬鹿しい体験談を見つけたのでひとつご紹介しよう。

インディアナ州兵100名を含む陸軍兵330名が、軍の特別チャーター機でアフガニスタンから帰還した際の出来事である。先ず兵士らはバーレン空港から飛び立ったが、搭乗の際バーレン空港にて全身スキャナーを通過し荷物は綿密に審査された。

まずアイルランドのシャノン空港にて給油のため着陸。その後インディアナ州兵100人を降ろすためにインディアナポリスに着陸した。ここでこの馬鹿げた話は始まった。

先ず、保安庁はその場で降りる100人の兵士だけでなく、330人全員に下乗を命じた。この空港にはトイレ以外にはジュースを売る自動販売機も置いてなかった。

ここで強調しておくべきなのは、帰還兵らは玉ははいっていないとはいえ、皆武器を持っていた。全員がM4カービンライフル、数名はM9ピストルを所持していた。人に寄ってはM−240Bマシンガンを持っていた。

兵士らはすでにバーレンにおいて米国税関を通った時点で綿密に審査を受けてた。にも関わらずTSA職員は軍特別チャーター機に積んである兵士らの荷物をさらに審査しようとしたというのだから呆れてしまう。この荷物は米国の税関によって犬を使って職員らが隅から隅まで審査して印を押した物なのである。

結局二時間待たされたあげくに、荷物を再度の審査は必要なしと言う結論がでた。 ただし、兵士らの審査は決行されることとなった。

言っておくが兵士らは昨日までアフガニスタンでテロリストと闘っていてアメリカへ帰還する途中だった。すでにバーレンにおいて厳しい審査を受けている兵士らを、TSAはアメリカの空港でまたまた調べるというのである。この体験談を書いている兵士は、、

ここでもう一度書いておいたほうがいいだろう。俺たちは皆アサルトライフルをもっていて、ピストルを持ってる奴もいたってことをね。

まずこの列の前のほうにいた兵士のポケットナイフが没収された後、著者の前にいた兵士のポケットから爪切りが発見された。

TSA職員: これは飛行機に持ち込めません。

兵士: へ?国を出た時からずっと持ってたんだぜ。

TSA職員: 持ち込めない事になっています。

兵士: なんで?

TSA職員: 武器をとして使われる可能性があるからです。

兵士: (ライフルを触って)これは本当の武器だよ。そしてこれを持ち込むことは許可されてるんだぜ。

TSA職員: はい。でもそれで飛行機乗っ取りは出来ません。銃弾が入ってないんですから。

兵士: でも爪切りで乗っ取りは出来るって訳?

TSA職員: [困った顔で沈黙]

俺: おい、爪切りなんぞ渡しちまえよ。そうすれば早くこっから出て行けるんだからさ。欲しいなら俺が新しいのを買ってやるよ。

兵士: [爪切りを職員に渡し、無事審査を通過する。]

これだからお役所仕事とはつきあえないのだ。

上記の話以外にも、戦争で手足を失って義手や義足をつけている元軍人が面倒くさい審査を強要された話とか、癌でお乳を失った女性がつけていたパットを他の乗客もいる前で取り外すことを命じられたり、ストラップのついていないブラウスを着ていた女性が職員にブラウスを取り下げられ胸が露出してしまったとして訴訟を起こした例などもある。また、全身スキャナーやパットダウンを拒否して逮捕され罰金を課せられたビジネスマンや、職員の態度に腹を立てて職員に殴りかかる男性なども出た。

これから感謝祭やクリスマスで帰省する客が増えるなか、普段は飛行機など利用しない家族連れなども多く空港を通過することになる。そうなったらこれまでの騒ぎなど比べ物にならないような騒ぎがあちこちで起きることは火を見るよりも明らかである。

それに加えて、国土安全保障省のジャネット・ナポリタノ長官は、イスラム教市民団体からの抗議の前に、全身ブルカをまとっているイスラム教女性の全身スキャナーやパットダウンは控除することを真剣に考慮しているというのだから、この話は馬鹿馬鹿しさを通り越して呆れてしまう。

この行き過ぎ審査が本当に少しでもテロ防犯になるというなら話も解るが、一番テロを起こしそうな危険な人々を審査の対象から除外して、危険性などほとんどない一般人を犯罪者のように扱うナポリタノ長官、これでは本末転倒ではないか!そんなことをアメリカ人が黙って見ていると思ったら大間違いだ!

この方針は多分数週間のうちに撤回されるだろう。そしてそうなった時には、ナポリタノ長官が辞任する程度ではおさまらないほど国民の怒りは頂点に達している事だろう。

November 20, 2010, 現時間 12:33 PM

エントリーが気に入ったらクリックしてください。
にほんブログ村 政治ブログへ

トラックバック

この記事のトラックバックURL: http://biglizards.net/mt4.21/agakhantrack.cgi/4674

コメント

前のコメント

登録ありがとうございます。 さん コメントを残して下さい。 (サインアウト)

このサイトへ初めて投稿される場合には、サイト主による承認が済むまで投稿が画面に現れないことがあります。しばらくお待ちください。


登録者を記憶する(URL必要)


© 2006-2015 by 苺畑カカシ - All Rights Reserved