September 12, 2010

アメリカでコーランが燃やされた日

アップデートあり、下記参照。

9月11日の同時多発テロの追悼日にコーランを焼いたる、と息巻いていたフロリダの零細協会のテリー・ジョーンズ牧師はオバマ政権からの多大なる圧力に負けてコーラン焼却を断念した。しかし、一人が止めたからといってそれで事が済んだというわけではない。それどころか、それまではそんなことは考えてもいなかった人々が、政府からの行き過ぎな言論弾圧や世界のイスラム教徒らが聖書や星条旗を焼いたり町に繰り出して暴動を起こしたりといった過激反応を示したことに腹を立て、ジョーンズに度胸がないなら俺たちが焼いてやる、と言い出す人々が出て来たからだ。

土曜日、911テロ跡のグランウドゼロ近くで一人の男がコーランのページを引きちぎり火をつけた。この男の名はあきらかにされていないが、男は、「奴らが聖書や星条旗を焼けるなら、おれだってコーランを焼いてやる」と息巻いていたと言う。まわりに居た人々は、この男の憎しみに満ちた行為には批判的だったそうだが、この男の気持ちも解らないではない。

またホワイトハウスの前では6人のキリスト教徒がコーランからページを引き破った

このデモンストレーションをしたなかの一人、ランドル・テリー氏は、「我々はイスラムが平和な宗教だという茶番を終わらせるためにしているのだ。」と語った。また別の一人、アンドリュー・ビーチャム氏はコーランのなかでも特にキリスト教徒やユダヤ教徒に対して憎悪に満ちた部分を朗読した後、ゴミを出さないように破ったページをビニール袋に入れ、焼かなかったのは首都で物を燃やすのは違法だからだと説明した。

またグラウンドゼロ付近では聖廟建設反対派と賛成派が何千と集まり互いに敵対するデモ行進を行った。どちらも声高にデモを行ったが、それは文明社会のアメリカでのこと。どちらも平和的に抗議を行い逮捕者は出なかった。

それにひきかえ、インドネシアではお祈り中のキリスト教徒がイスラム教暴徒に刺されたり殴る蹴るの暴行を受けるという事件が起きている。

アフガニスタンではコーラン焼却に抗議する暴動が三日連続で起きており、すでに二人が殺されたそうだ。アフガニスタンでは別にアメリカ人がコーランなんぞ焼かなくても何時も仲間同士で殺し合いやってるんだから、コーラン焼却なんて暴動の口実でしかない。

上記の二つの例はメディアが取り上げたから解ったようなものだが、こうしたことがアメリカ各地で起きなかったと誰に言えるだろう? これ以上イスラム教徒を刺激しないためにと、地方メディアはあえて報道を控えた可能性は充分に考えられる。

はっきり言って、私は911以後、アメリカ人がこれだけあからさまにイスラム教の横暴に抗議したのを見たことがない。911の感情がまだ収まらない時期ですら、私はアメリカ人が公にイスラムを憎むような発言をするのは聞いた事がなかった。ブッシュ大統領も「イスラムは平和な宗教だ、憎むべきは過激派のテロリストだ」と何度も繰り返していたし、多くのアメリカ人がイスラム教徒が無差別に攻撃されないように信じられないほど気を使っていた。

アフガニスタンやイラクでの戦争でも、我々はイスラムと戦争をしているのではなく、イスラム教の教えを歪んで解釈して世界の平和を乱す過激派テロリストと闘っているのだと、何度も確認し合ったものである。

だが、911同時多発テロでも町に繰り出さなかったアメリカ市民の堪忍袋の緒が切れたのは、911被災地跡に聖廟を建てるという自称イスラム教穏健派のあからさまな挑発行為だった。

我々は少なからずイスラム教そのものに問題があるのではないかと気がついていた。だが、私も含めそれは認めたくなかった。イスラムそのものを敵に回したくはない。イスラム教徒にも穏健派はいるはずだ。イスラム教徒全体が過激派ではあるまい、我々が理解を示せばイスラム教徒の間でも話の解る人々が出て来るはずだとほとんどのアメリカ人は考えていたのだ。

だが、グラウンドゼロ聖廟の建設の件で、アメリカ人はアメリカ在住の穏健派イスラム教徒ですら信用できないことに気づかされたのだ。アメリカ人はヨーロッパで何が起きているか知っている。お隣のカナダですら何が起きているかを知っている。もしここで聖廟建設反対派が怯めば、アメリカでもヨーロッパやカナダで起きているイスラム教徒らによる横暴がまかり通りようになる。

そんな中で、オバマ大統領は911の追悼式でアメリカ市民に対して寛容になれと説教ぶった演説をした。だが、その寛容性がイスラム教徒らの奢りを高めたのではないのか? 寛容性を説くなら聖書や星条旗を焼いて騒ぎまくってるイスラム教徒に向ってすべきなのではないか?浮気をしたと疑いをかけられただけで女性を鞭打ちや投石の刑に処すようや野蛮な宗教に説くべきではないのか? 

アメリカ人のイスラム教への寛容性がいったいアメリカにどんな利益をもたらしたというのだ?欧州やカナダで彼らのイスラム教への寛容性がどれだけの悲劇を生んでいるか、我々が知らないとでも思っているのか?

このままイスラム教徒の横暴が続けば、この次はコーランを一冊や二冊焼くくらいのことでは済まされなくなるだろう。

グラウンドゼロ聖廟建設を支持したり、それを批判する人々に寛容を求めるなど、オバマ王のしていることは、アメリカ市民の怒りの火にかえって油を注ぐようなものだ。

アップデート:

テネシー州でもコーラン焼かれる

 

同時多発テロがあった9月11日に、アメリカ南部テネシー州の牧師がイスラム教の聖典「コーラン」を燃やしていたことが分かりました。

 地元メディアによると、テネシー州スプリングフィールド市のボブ・オールド牧師ら2人が11日、自宅の庭でコーラン2冊にライターのオイルをかけて燃やしました。

 コーランを燃やしたボブ・オールド牧師:「信仰について、愛について、正しい書物を持つべきだ。コーランは憎しみの書物です。愛の書物ではない」
 オールド牧師らは、コーランを燃やしたのはグラウンド・ゼロ近くのモスク建設問題と関係なく、「アメリカの憲法とアメリカ国民を守るためだ」などと説明しています。

September 12, 2010, 現時間 11:03 PM

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下記投稿者名: mhgt

又、マックです。

 私の知人に中東で産まれたアラブ人が居まして、彼が産まれた一家の宗教がキリスト教だったため、増税(支払いできなきゃ、刑務所か死刑でしょうね)= そのため、移民としてギリシャで育った人が居ますよ。その後又移民でカナダ、アメリカ来てますが。
 実は、私は、テネシーの話の方を最初に聞きました。カカシさんの↑を読んで、南部だけじゃなかったのねって胸撫で下ろしましたよ。何故って?? リベラルは、南部の人がこういう事すると、ヒリビリー=馬鹿ってレッテルつけて終わりだからです。

上記投稿者名: mhgt Author Profile Page 日付 September 14, 2010 8:57 AM

下記投稿者名: Sachi

マックさん、毎度どうもです。

これに関する日本の記事を読んでいて、それに寄せられた意見などを読んでると、日本の人たちは世界中で起きているイスラム信者たちの横暴についてほとんど知らないんだなあとつくづく感じさせられます。

私も当初はコーランを燃やすという行為は感心しないなと思ったのですが、その反応があまりにもダブスタ過ぎて、マックさんも言うように誰か燃やしたらいいのに、と反対に思うようになりました。

アメリカ国内では私たちみたいに思った人が結構いたんじゃないでしょうかね。

カカシ

上記投稿者名: Sachi Author Profile Page 日付 September 14, 2010 6:12 PM

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