May 27, 2010

湾岸原油流出に無策なオバマ政権に高まる批判

五週間前におきたメキシコ湾での原油流出は今もまったく歯止めの効かない状態となっているが、それに対して当初の処置が遅れたのみならず、いまになっても何の対策も出せないオバマ政権に対して、共和党のみならず民主党内からも不満と批判の声が高まっている。

先ずは最新のニュースから、

英BP、原油流出封じ込め大作戦開始 メキシコ湾

2010.5.27 09:37

 【ワシントン=渡辺浩生】米南部メキシコ湾の原油流出事故で、国際石油資本(メジャー)、英BP社は26日、海底油田掘削施設からの原油流出を食い止める作業を開始した。4月20日の爆発事故以来、最大規模の封じ込め作戦となる。

 この作業は「トップ・キル」と呼ばれ、水深約1・6キロの海底にあり、爆発事故による破壊で原油流出が続く油井に、海上の船からパイプを通じて大量の泥水を注入し、最終的にはセメントを流し込んで栓をしようというもの。

 このような深い海で試みられたケースはなく、BPは成否が判明するには、一両日を要するとしている。

 作業員11人が死亡した掘削基地の爆発事故以来、一日推定5千バレル(約80万リットル)の原油が流出し、ルイジアナ州では160キロ以上の海岸線が影響を受け、沿岸のリゾート地や野生生物が生息する湿地帯、豊かな漁場が被害にさらされている。

 オバマ政権に対しても、対応が後手に回っているとして、地元や議会から批判が高まっている。今回の封じ込め作戦の成否は、BPだけでなく、秋に中間選挙を控えた政権にとっても極めて重大な意味を持つ。

この事件は、前代ブッシュ大統領が*ハリケーンカトリーナの対応が遅れたして散々たる批判を浴びた*ように、オバマにとっては来年11月の選挙にも響くような一大スキャンダルになりかねない。

オバマ王には比較的友好的な新聞ザ・ヒルですらも、その危険性を報道しているくらいだ。

特に民主党の政治アナリストで、クリントン政権の政治アドバイザーなどもやっていた、原油流出で多大なる被害を受けているルイジアナ出身のジェームス・カービルは、朝のテレビ番組でオバマの無対策に対し、「この政治的な愚かさは信じられない。」と発言。オバマ王の対応は「怠慢」で、前政権の落ち度のせいにしている暇があったら、自ら現場に足を運んで積極的に対処すべきだと、その無能さを批判した

民主党のやることはどんなことでも弁護してきたカービルにまでここまで言わせてしまうとは、オバマ王の無能さは底知れない。

面白いのは、リンク先のビデオで、オバマに同情的な司会者のジョージ・ステパノポリスが、「これ以上大統領に何が出来るというのですか?」と質問したとき、カービルが口をひきつらせて、大統領に出来ることを機関銃のようにまくしたてたことだ。カービルの早口はとても書き取れないのだが、さすが民主党がエキスパート政治アドバイザーとして使っている男だけに、その政治的作戦にはシャッポを脱ぐ。これを普通の視聴者が聞いていたら、「はあ、大統領にはこんなに出来ることがあるのに、オバマ王はなにもしていない」という印象を受けただろう。

無論ジョージ・W・ブッシュの時のように、実際にハリケーンに対応していたにも関わらずメディアが虚偽の報道をして、あたかもブッシュが無対策であったかのような印象を与えたのと違って、オバマ王の場合は実際になにもしていないのだから批判は正当だ。

民主党議会やカービルは、もしオバマがしっかりした対策をしているにも関わらず共和党から不当な批判を受ければ、すぐさまその弁護に回るのが普通だ。それが、オバマ王の弁護をするどころか、オバマ王の批判に回っているということは、オバマ王が民主党内部からもその支持を失っているということがわかる。

現在オバマ王の支持率は42%程度に下がっており、このままいくと次の選挙の頃には30%台になっているのではないかとミスター苺は予測している。

May 27, 2010, 現時間 11:35 AM

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