July 13, 2009

ヨーロッパの反アメリカ主義、オバマ時代も変わらず

ブルッセルジャーナルで、Soeren Kernが、ヨーロッパにおけるオバマ時代の反アメリカ主義について書いている。

ヨーロッパの反アメリカ主義はブッシュ時代にピークを迎えたが、オバマ王は皇太子時代からヨーロッパ及び諸外国におけるアメリカの評判を挽回しようと必死にヨーロッパ諸国に媚を売ってきたこともあり、オバマ就任後しばらくは、ヨーロッパ諸国もブッシュ時代のようなあからさまなアメリカ批判は避けてきた。

しかし、オバマ政権になって6ヶ月。そろそろハネムーンも終わったとみえて、ヨーロッパではまたぞろ反アメリカ的報道が目立つようになってきたという。

英国の左向き日刊新聞ザ・インディペンデント紙は、オバマの理想主義は外交政策にほとんど影響がないと批判している。直訳すると変な日本語になってしまうので意訳すると、オバマの外交政策は理想ばかりのオリーブの枝式取り組みであり、イスラエルにしろイランや北朝鮮にしろ、共謀して不都合な現実を提示し、オバマ政策の無能さを暴露しているとしている。「ほんの少しでもオバマエフェクト(オバマの影響力)がみられればいいのだが。」と皮肉たっぷりだ。

なんでイランや北朝鮮と並んでアメリカの同盟国のイスラエルが含まれるのかという疑問も残るが、左翼新聞ならそれも仕方ないだろう。

ドイツでは、ニュースメディアはオバマがグォンタナモの捕虜収容所を閉鎖できないでいることにかなり頭にきているらしい。ザ・ファイナンシャルタイムスドイツランド紙は「世界の希望に水を差すジョージ・W・オバマ」と題して、グォンタナモの収容者を軍法会議にかける政策を継続する方針もだが、収容所の存在を弁護するような人間はシャリア法を批判する資格などないとしている。ドイツではイスラム教移民による厳しいシャリア法の施行により罪のない婦女子が惨殺される事件が多々おきたり、イスラム暴徒による暴動などで治安が乱れているというのに、他国の批判などしてる場合か、と思うが、ま、主流メディアなんてのはそんなもんだろう。

ミュンヘンを基盤とする左よりのSüddeutsche Zeitung紙は、社説で「オバマの大変な間違い」と題して、「オバマの支持者たちは確かに違うことを想像していた。だが現実が彼らに追いついた。ブッシュライトというか、オバマは自分とアメリカの両方の評判を落としている。」と書いている。

ドイツの新聞はオバマがイラクのアブグレーブ捕虜収容所の拷問写真の公開を拒んでいることにも批判的だ。(アブグレーブでは拷問など起きていないので、そんな写真は存在しないはずだが、ま、それはおいておこう。)ベルリンを基盤とするやはり左向きのDie Tageszeitung紙は「写真公開を阻止する決断によって、透明性を約束していたオバマの政策は実際は不透明だ。大統領が指導者として立場を放棄しているのは悲劇だ。」と書いている。また別の記事でも同紙は、

「オバマは、一歩前進しようとするたびに、後ろ向きに躓く。これは、ほとんど彼を救世主のような治療者として期待していたヨーロッパ人たちを失望させるに十分だ。オバマはブッシュ時代に建てられた醜い記念碑をすべて破壊し、アル・ゴアと一緒にエデンの庭をその上に建て、クライスラー製の燃費の良い車を走らせてくれるものと期待されていた。」

カーン記者は他にも色々と記事を紹介しているが、どうやら共通するテーマは、オバマは口先ではブッシュ政策を撤回し、もっとヨーロッパ風の政治をするようなことを言っていたが、実際にふたを開けてみたらブッシュのやっていることと変わりはないではないかという批判だ。

特にハンブルグを基盤とするDer Spiegel紙、ブッシュ時代に一番ブッシュ政策に批判的だった新聞だが、オバマに対しても容赦ない批判記事をいくつも書いている。

記事の後半に紹介されているアメリカ批判はあまりにも馬鹿げたことが多すぎるので、それについてはまた別の機会に書きたいと思うが、カカシ個人としては、上記のような批判はもっともな批判だと思う。本来ならば、アメリカの主流メディアがこのような批判をオバマ大統領に向けるべきなのだ。それがオバマべったりの大本営報道は自分たちが裏切られていることにすら気が付かない。

イラクやアフガニスタンの政策は、当初オバマが選挙運動中に約束したのとは裏腹に、ブッシュ時代の方針がそのまま受け継がれている。イラクから半年以内にアメリカ軍を全面的に撤退させるといってた話などオバマはすっかり忘れているようだ。アメリカの反戦派はこのオバマの態度をどうおもっているのだろうか?

テロリストを軍法会議にかける、グォンタナモを継続する、CIAや軍による取調べ写真は公開しない、など、すべて撤回すると約束していたにも関わらず、オバマは議会が自分と同じ党が握っているにも関わらずいまだに変革することができないでいる。

本当にオバマの公約を信じてオバマを支持していたのなら、ヨーロッパのメディアに指摘されるまでもなく、アメリカのオバマ支持者たちがオバマを批判すべきなのではないか?アメリカの主流メディアが左翼の立場からオバマを批判すべきだ。

だが、それをしないのは、アメリカの左翼連中には信念などまったくないという証拠だ。彼らにとっては戦争も国土安全もまったく意味はない。彼らは実際に反戦でもないし平和主義者でもないし、本当の意味での人権擁護にさえ興味はない。オバマ初めアメリカの左翼連中や主流メディアが求めるものは、圧倒的権力だけだ。オバマ王もその取り巻き連中も、民主党議会も、民主党独裁のファシズム設立の目的のみに動いているだけなのだから。

それにしても、せっかく世界各国に国費を浪費して謝罪旅行に回ったのに、6ヶ月程度でハネムーンが終わってしまうというのも悲劇だな。もっともカカシは諸外国は最初からオバマになど何の期待もしていなかったと思う。オバマがへいこらとヨーロッパにこびへつらっているのを蔑みながら喜んで見ていただけで、その芸にも飽きたからまたまたアメリカバッシングに話題を変えただけのはなしだと思うね。

July 13, 2009, 現時間 3:02 AM

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