February 6, 2009

マサチューセッツの同性結婚を導いた夫婦が離婚

マサチューセッツ州で同性結婚の合法化運動を先導したレズビアンカップルが今月三日(2/3/09)離婚を申請したことがあきらかになった。

離婚を申請したのはジュリー・グッドリッジとその夫人のヒラリー。(どっちがどっちとも言えないが、、)ジュリーとヒラリーは2004年にマサチューセッツで結婚の合法化を巡って訴訟を起こした7組の一組だった。もっともこの二人は2006年にすでに別居を発表しており、離婚は時間の問題だったらしい。訴訟まで起こして結婚させてもらったのに、たった二年で別居、5年もしないで離婚。馬鹿馬鹿しいったらないね。

2006年にもマサチューセッツで合法に結婚した同性カップルがロードアイランド州で離婚届けを出すという事件があった。ロードアイランドでは同性結婚は認めていないので、認めていない結婚の離婚を認めることが出来るのかどうか問題となった。

で、結局離婚は認められたのかというと、2008年7月のロサンゼルスタイムスにこんな記事がある。

2004年の5月、カサンドラ・オーミストン(Cassandra Ormiston)と長年の伴侶マーガレット・チェンバーズ(Margaret Chambers)は同性結婚が合法化されたばかりのマサチューセッツ州で結婚した。

しかし2年後、10年来の付き合いは何故か破局を迎え、二人は居住していたロードアイランド州で離婚を申請した。しかし、家庭裁判所の裁判官は前例のない同性結婚の離婚について、ロードアイランド州の最高裁に自分に離婚を許可する権限があるのか意見を求めた。ロードアイランド州最高裁は、州が同性結婚を認めていない以上離婚も認められないと判決を下した。

チェンバーズ夫妻はその後ロードアイランド最高裁に直接離婚届を申し出たが、2008年6月、最高裁からも離婚は認められないという採決が出た。なぜ二人が結婚したマサチューセッツ州で離婚届けを出さないのかというと、マサチューセッツでは一年以上居住している州住民のにみ離婚が認められるからだそうだ。

離婚を認められなかったカサンドラのいい分がおかしい。

「彼らは永遠に結婚している他に選択の余地を与えてくれないのです。」とオーミストン、「彼らの最悪の悪夢です。」

同性結婚を認めない州が同性夫婦に一生結婚していることを強制するというのは皮肉だとカサンドラは言いたいのだろう。しかし、ずっと一緒にいるのが嫌なら最初から無理して結婚などしなければよかったのではないか。

アメリカは連邦制度を敷いているから法律も各州でかなり異なる。しかし結婚だけは特別で、異性同士のカップルの場合はネバダ州のラスベガスでエルビスもの真似牧師を前に即席結婚しても、テキサス州でもアーカンサス州でもその結婚は認められる。だから同性結婚も一州で合法化してしまうと、そこでの結婚を全国で認めなければならなくなる恐れがあった。そこで慌てた各州の州民はは、カリフォルニアも含め「結婚は一夫一婦の間でのみ認める」という憲法改正案をここ数年のうちに次々に通してしまった。州の憲法を改正するためには州民の2/3の同意を必要とする大事業なのだが、リベラルのカリフォルニアですらこの法案がしっかり通ってしまったところを見ると、アメリカ人の同性結婚への抵抗は相当なものだと言えるだろう。

ロサンゼルスタイムスの記事では、同性離婚は結婚よりもずっと複雑だとし、延々とその問題点を挙げているが、はっきり言ってカカシには興味がない。あれだけ大騒ぎして州民の意志を踏みにじって法廷により州民に無理強いしたマサチューセッツでの同性結婚は、合法化されて、まだ5年もたっていないのだ。もともと結婚などすべきでなかった人々が社会の祝福も受けずに一緒になっておいて、離婚が大変だなどといってみても全く同情の余地はない。

それにしても、ロサンゼルスタイムスは同性離婚の問題点を掲げることで何を言わんとしているのだろうか?「全国の結婚制度が違いすぎて離婚が大変なので、同性結婚が離婚しやすくなるように、全国で同性結婚を合法にすべき。」とでも言いたいのかな?

複雑な離婚が嫌なら安易に結婚などすべきでない。それだけのことだ。

February 6, 2009, 現時間 12:32 PM

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