February 16, 2008

政府は中国産製品を公表せよ!

コメンターのともちゃんが中国制の血液抗凝結薬の不良品で死亡者まで出ているという記事を紹介してくれた。これがロサンゼルスタイムスの記事だが、翻訳はこちらのサイトからお借りした。

アメリカ食品医薬品局(FDA)は中国から輸入された血液の抗凝結薬が、激しいアレルギー反応を示し幾つかの死亡例と何百もの症例報告と直結している可能性があるとし調査を開始した。

バクスターヘルスケア社のヘパリンは、いくつかの有効成分を中国で生産している。ただしFDAやメーカ側もそれが原因として発生したと判断するにはまだ早計だと話している。

FDA によるとヘパリンを投与された何人かの患者は生命に危険が及ぶほどのショック症状を示し、呼吸困難や吐き気、嘔吐、多汗、急激な血圧の低下などといった症状が見られたとのこと。FDA職員は薬との直接な関係は不明としながらも、ヘパリン投与後に四人が死亡したと話した。

中国国家食品医薬品局へ問い合わせても回答は得られなかった。近年中国は輸出で食品材料と同様、調剤成分の分野も活発化し主要な輸出業者となった。中国の貿易統計を引用したドラッグビジネスニュースによれば、ヘパリンとその成分に関する中国の輸出は2007年の前半だけで、前年同期間より13.7%増加し計5780万ドルに達したと報じている。

公表では広州だけでも49の会社がヘパリンとその成分を輸出しているとのこと。バクスター社は月曜日にヘパリンの複数回投与用瓶の製造を停止したと発表した。ヘパリンは注射薬で、ブタの腸から作られる。心臓のバイパス手術やその他の外科手術において危険な血液の凝固を防ぐために用いられる。バクスター社によると、全米で使われるヘパリンの半分は同社が製造しているとの事。

バクスター社のスポークスウーマン、エリン・ガーディナーによると製造元は30年以上ヘパリンを製造しており、バクスターに対しても20年以上供給を続けてきたと話している。また中国でのプラントはこの数年稼動を続けてきていたとの事。

バクスター社は去年米国内の製造元施設と、中国のプラントを検査し双方で良好な成績を出したと言っている。政府職員の話によれば、FDAは中国国内のプラントについては検査をしていないと話した。

もう世界のどの国も中国製品の輸入は全面的に禁止すべきだ。安かろう悪かろうもここまで来たら度が過ぎる。大昔、なにもかもがメイドインジャパンで日本製の質の悪い品物が諸外国に出回った時代があった。しかしこれらの製品の質の悪さは単に一度洗ったら色あせする洋服とか、長もちしない傘とか、すぐにオーバーヒートしてしまう乗用車とか、いってみれば買った方もそれほど期待していない製品ばかりだった。しかし消費者の身体に危害を及ぼすようなものはなかった。どんな発展途上国も経済成長の過程ではこの程度の学習はしていくものだ。台湾にしろ韓国にしろインドにしろ、皆同じ過程を踏んできたのだ。

しかし中国は違う。中国だけはその経済成長のために近道をしようとして、他人の命を全く顧みない非人道的な手段を使っている。このような行為は輸出国家として経済成長をめざす国にとって、非常に致命的な行為である。消費者を殺したり怪我させたりして商売が続けられるわけがないことに、いい加減中国は気が付くべきだが、自国の市民の命さえ大して重んじない中国にそんな常識は通用しないだろう。

中国政府が責任をとって制度を改めようなどという気が毛頭ないのはすでに明らかだ。毒性の偽グリセリンで何百人というパナマ人を10年も前に殺しておいて、全く反省せず再び製造した例をみただけでもその姿勢は明白だ。中国の毒製品の市場流出を防ぐのは中国ではなく諸外国の消費者の肩にかかっている。

日本にしろアメリカにしろ、中国製商品を買うか買わないかを政府の政策に頼っている余裕はない。消費者ひとりひとりが判断せねばならない時がきている。しかしそのためには我々が購入する製品が(特に食品や薬品)もともと何処で製造されたものなのか知る必要がある。

諸外国に中国製品が入るまでの過程ではいくつもの仲買人が入るため、いつの間にか製造元の表示が故意にか偶発的にか消えてしまうということがよくある。この間の偽グリセリンの件にしても、製造元が中国だと突き止めるまでに時間がかかった。

毒餃子事件でも明らかになったように、日本の冷凍食品の多くが中国産だという。そしてこれは学校給食やファミリーレストランなどでも多く使われているという話だ。となれば、いくら我々消費者が家庭での料理で気をつけていても、学校や社員食堂やファミリーレストランで知らないうちに中国製品を口にしているかもしれない。

今回の薬品の例にしたところで、病気をして病院で治療を受けている時、投薬された薬の一部の成分が中国産だったなど、使用した病院側でも知らなかったことだろう。

となれば、我々消費者は議会に働きかけ、国内で売られている製品のもともとの製造元を製品の包装にはっきり表記しなければならないという法律を早急に通すよう要求する必要がある。製品への表示には時間がかかるとしても、政府がすでに持っているはずの、リコールされた中国製品のデータベースの公表ならすぐにできるはずだし、冷凍食品や他の製品の製造元が中国である会社のデータベースも早急に公開すべきだ。

医療品にいたっては原因がはっきりするまで当面は中国製品全面的に使用禁止にする。中国がきちんとした調査をするとは思えないので、輸入国の専門家が直接中国へいって立ち入り検査などしても、その後も常に安全基準を保てるという保証は全くないのであるから、輸入する時点でもっと厳しい審査を行い、少しでも怪しい時は輸入しない方針をしっかりとっておくべきだ。

これ以上中国製品で死亡者や病人を出さないように、我々消費者が政府に働きかけて、この危険な輸入制度を改正させよう!

February 16, 2008, 現時間 8:16 PM

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The English version of this entry can be found here. 中国からの危険な製品や食品の話はこのブログでの何回か取り上げてきたが、次から次へと危険物が入ってきて、今後もそれがおさまる気配は全くない。ここ数カ月の間で起きた事件だけを取り上げてみてもこんなにある。 中国製冷凍餃子に含まれていた殺虫剤で子供を含む何十人も日本人が中毒を起こす。死者が出なかったのも日本の救急医療施設が行き届いていたおかげで、日本の医学が中国並みだったらどれだけの人間が死んでいたか... [Read More]

トラックバック日付け February 29, 2008 7:52 PM

コメント

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下記投稿者名: scarecrowstrawberryfield

下記はリンクして下さった陳さんの感想。


美国在住カカシさんもお怒りですね。
中国の猛毒食品についていえば、その原因は二つあります。
まず第一に、共産党の一党独裁体制が原因で市場原理が徹底していないことが最大の原因です。普通の資本主義国なら、致命的な不良品を生産した会社は誰も商品を買う奴がいなくなって倒産し、市場に淘汰されます。しかし、私有財産を認めているとはいえ、政権交代を恐れる必要がない共産党が実質的な縁故資本主義をひいている中共では、それが徹底されません。結果として、55年体制下での自民党一党独裁政権のもとで財界と政界と官界がなれあい数々の腐敗スキャンダルが連発したことを10倍酷くしたような状況が生まれるのです。
第二に、変態的一神教である共産党が文化大革命でまともな宗教をあらかた根絶してしまったため、(共産党公認のなんちゃって宗教は除く)社会から道徳心がなくなってしまいました。善には善の報いがあり、悪には悪の報いがあり、正直に生きなければならないなどという最低限の自然法すら中国人の中からなくなってしまいました。そして改革解放で西側の拝金主義だけ取り入れたため、それが儒教の一番最悪な部分と混ざり合って、一族以外の他人は全て食い物にする対象という風潮ができあがりました。
この二つの原因によって、今のままでは中共はまともな商売ができる相手ではなくなってしまっているのです。
中国との貿易関係をまともなものにしたいのなら、まずは諸悪の根源=共産党の打倒です。それしかありません。

上記投稿者名: scarecrowstrawberryfield Author Profile Page 日付 February 18, 2008 3:18 AM

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