February 3, 2008

パレスチナの暴走にイスラエルバッシングしか興味のないヨーロッパメディア

私が愛読しているイギリスのコラムニストのメラニ−・フィリップ女史が、いつもはかなり反イスラエルのロンドン・タイムスが、どういうわけか今回はまともなコラムを載せたとしてロビン・シェパード(Robin Shepherd)の書いたこの記事を紹介している。

謝罪派の最たる考えはイデオロジーではなくイスラエルによる占領がテロの「根源だ」だというものだった。であるから占領が終わればテロも終わるとされていた。この主張は今や完全に打倒された。イスラエルの撤退以来、パレスチナ民兵軍はガザからイスラエル市民を標的に4000以上のロケット弾を撃ち込んでいる。このような連続攻撃を無視できる国などひとつもないだろう。では解決策はなんだ?再占領かそれともロケットが発射されている地域への絨毯空襲か?多くに国々がすでにそうした策をとったろう。だがイスラエルはそのどちらもしていない。

ガザ居住者の状況は深刻だ。しかし最終的な責任はハマスや他の民兵軍や暴力文化を維持しているパレスチナ人が背負っている。それさえなければ防御壁も武力行使も貿易規制も経済制裁も必要なくなるのだ。しかるに全く逆さまのイギリスやヨーロッパのコメントときたら道理などそっちのけである。感情的な言葉の猛撃はひいき目にみてもユダヤ政権に対して怠慢な考えかたであり、悪くいえば憎悪に満喫している恥知らずな行為といえる。

まったくその通りだ。同じことが別の国でおきていたらパレスチナ人などとっくの昔にガザやウエストバンクから追い出されていたに違いない。長い目でみたらイスラエルは世界からどれだけ責め立てられようとそれを実現させるべきだったのかもしれないが。

下記は2006年の7月、イスラエル、ガザ、レバノンの戦争真っ最中の頃に書いたものだ。

ここで私はあえてイスラエルがあの土地にイスラエル国を建国するにあたった経過が正当であったとか不当であったとかいう話を避ける。...私は最初に領土を手に入れた過程が侵略であったにしろ、買収であったにしろ、単に空き地で陣取りした結果だったにしろ、最終的に住民を統治し、外敵から国を守ることができる政府こそ主権国家といえるのだと考える。

イスラエルは1948年の建国当日からその主権を試されてきた。そしてその後の外敵による度重なる攻撃にたいしてことごとく勝利をおさめ、イスラエル国を死守してきた。外敵から国をまもることこそが主権国家たるものの第一条件である以上、世界中においてイスラエルほど何度もその主権国家の権利を証明した国はない。...

さてここでイスラエルの行為が行き過ぎであるとお考えの皆様にイスラエルを日本、パレスチナを北朝鮮と置き換えて考えてみていただきたい。北朝鮮が日本の学校、レストラン、遊園地などといった民間施設を標的に毎日数発のノドンを打ってきたとしよう。ミサイルが当たって被害があることもあれば、空き地に落ちて無害なこともある。それが一年以上も続いたとする。そして何週間に一度の割で北朝鮮の工作員による自動車爆弾や自爆テロ未遂が東京だの大阪だのの都市でおき、時々警備員や民間人が巻き添えになって一回に数十人の死傷者がでたとしよう。また、浜辺をあるいている女学生が拉致されるなどの事件が続出したとしよう。(あ、これはもう起きてたんだっけ?)

それに対して日本が北朝鮮に抗議をすれば、北朝鮮は日本は過去に朝鮮民族にたいしてひどいことをしたのだから、この程度のことは当たり前だ。拉致被害者を返して欲しかったらもっと経済援助しろと開き直り、なまじ応戦などしたらもっとノドンを打ち込み、日本人を拉致するぞとおどかしたとしよう。

この段階で日本が北朝鮮のミサイル発射装置を爆破し、軍事基地にミサイル攻撃し、軍首脳部が固まっていると思われる場所に戦車で侵攻して日本の圧倒的軍事力で北朝鮮のインフラを半壊したとして、日本のやり方は行き過ぎだなどと批判するひとはいるだろうか? 北朝鮮の攻撃による日本人の被害など日本の人口のほんの一部なのだから、北朝鮮への応戦はほどほどに自制すべきだなどと諸外国から口を出されて納得する日本人がどれほどいるだろうか? いったいどこの世界に戦闘行為を仕掛けてきた敵が軟弱であったら、こちらもそれにあわせた軟弱な応戦しかしてはいけないなどという取り決めがあるのだ? 

北朝鮮と日本の関係はパレスチナとイスラエルとは状況が違い過ぎるから比較にならないなどという逃げ口上は受け付けない。世界ひろしといえど、どんな独立国が隣接する政権からこのような連続攻撃を受けて黙っていられるだろうか?それがイスラエルでも日本でも同じことのはずだ。メキシコのティワナからサンディエゴに毎日のようにロケット弾が飛んできたらアメリカ人が黙っているはずはない。

ならばどうしてイスラエルだけはいいってことになるのだ?どうしてイスラエルだけはいつまでもパレスチナの無責任な行為の責任をとらなければならないのだ?

それから対テロ武力行使がかえってテロを生むといういい加減なことをいう人にもう一度考えてもらいたいことがある。パレスチナによる自爆テロの猛攻撃が始まったのはイスラエルがレバノンから撤退した直後だった。第二インティーファーダといわれるこのテロ攻撃を誘発したのはイスラエルの弱腰政策が原因だったと今では誰も認めている。また、イスラエルはガザから撤退したがテロ行為は止んでいない。これまでにもイスラエルが和平交渉に応じる度にテロ攻撃は減るどころか増えているのだ。どうしてこのようなことがおきるのか?

それはパレスチナ人は平和にも独立にも興味がないからである。彼等はイスラエルと平和共存するくらいならイスラエルと心中したほうがよっぽどもましだと考えている。彼等は妥協とか交渉とかいう語彙は持ち合わせない。彼等に分かるのは敵が強いか弱いかだけだ。そしてイスラエルの柔軟な態度は「弱さ」なのである。イスラエルが妥協すればするほど、もう一押しでイスラエルを倒せると錯覚するのだ。パレスチナ対策は和平交渉だと考えている西側諸国はアメリカも含めて大馬鹿ものなのである。そして度重なるパレスチナの裏切りに未だに懲りずに甘い政策をくりかえしているオルメルト政権はそれに輪をかけて馬鹿者だ。

イスラエルはパレスチナにいつまでも甘い顔をしているからつけあがられるのだ。この際徹底的にパレスチナを攻撃すればいい。どうせ世界のメディアはイスラエルに批判的なのだからイスラエルにとって都合のいい行動をとればいいのだ。

もっともいまの腰抜けオルメルト政権ではそれは無理だろう。

February 3, 2008, 現時間 12:15 AM

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