November 20, 2006

Man Overboard!

どうも皆様、八日ぶりに丘についてすっかり丘酔いしているカカシです。 今朝(アメリカ東海岸時間19日午前10時)カカシの船は予定より一日早く港に帰ってまいりました。 留守中にコメントをいただいたMike さん、souさん、アセアンさん、いつもありがとうございます。

前回は二度とも五日間の航海だったのだが、今回は八日間だったせいなのか、丘へ降りてからめまいがしてしょうがない。 一日早い帰港でまたまたホテルの予約がなく、同僚の推薦で前のひどい安ホテルとは違って結構いいホテルに落ち着いた。 

感謝祭をこの木曜日にひかえ、ホテルの装飾はすでにクリスマスの色を見せ始めている。 そとの空気は肌寒く、持ってきたセーターと上着だけでは足りなくなってきた。

ところで、船に乗る際一番最初の日に言われることは緊急事態に乗客はどうすべきかという注意事項。 そのなかでも大切なのが"Man Overboard"(MOB)と。 これは人が船から落ちたという警報。 私は何度も船に乗っているが、大抵の場合MOBの訓練は乗船した当日の午後に行われる。 乗ったばかりの乗客にしょっぱなから訓練をさせる目的なのだろう。 それで私は先々週の航海の初日にMOB警報がなったときも、「あ~訓練だな」と思って指定された場所へ行った。誰が船から落ちたか解らないので、乗組員と乗客の点呼を取るためである。

しかし、点呼を取った後に「船から落ちて5分、10分」という放送があり、これが訓練ではなく本当だったら、この時期の冷たい海に10分もつかっていたのでは助からないのではなどと考えていたら、「船から落ちたのは乗組員の‘~さんでした。 無事救出されました」という放送があった。「え~本当に誰か落ちてたの~? 訓練じゃなかったの~?」と私はびっくり仰天。 幸い甲板で作業をしていたこの人は耐寒防着をきていたらしく無事だった。

という事件があったのが先々週のことなのだが、今回の航海が始まった先週の月曜日のこと。 私は朝6時から仕事をしていて夕方7時ごろやっと落ち着いた。 翌朝また6時からの仕事ではあったが、まだ寝るには早すぎると思いちょっと読書をすることにした。 9時ちょっと前になってそろそろ寝ようかなと思っていると、突然火災避難訓練の警報。 もっともこれは乗組員だけの訓練で民間人の乗客は参加しなくてもいいのだが、乗組員の邪魔になってはいけないのでどこであろうと、警報がなった時点に居た場所に訓練の間、ずっと待機していなければならないという規則がある。 つまり、警報が鳴った時点でトイレに居た人間はそこから出られないのである。(笑)

この船の船長は訓練に非常に熱心なのはいいが、おかげで私は読書をしていたコンピュータールームに2時間も缶詰になってしまった。 それで9時に就寝のはずが床についたのは11時過ぎ。 それでも寝心地の悪いベッドで何度か寝返りを打ちながらやっと寝付いたとおもいきや、「マンオーバーボード! マンオーバーボード!」という警報が再び鳴り響いた。 腕時計を見てみるとなんと夜明けの4時。 「こんな時間に訓練やんないでくれる~!」とぼやきながらあっちこっちのベッドから飛び降りている女の子達を乗り越えて、指定の場所に集まると、後部の見張り番が2時間前にリポートしてから行方がしれないというではないか。 前回に続きこれも訓練ではなく本当の事件だったのである。 私は訓練以外のMOBの起きた船には乗ったことがないが、それが2回も起きるとは前代未聞だ。

しかしこのときは心配には及ばず、見張りの乗組員は仕事をサボって隠れて寝ていたことが発見された。 まったく人騒がせな。 おかげでこっちは寝不になったではないか! 厳しい処分をして欲しいもんだ。

船がまだ沖に出ている間に、我々の仕事はメンバーの交代があった。 かなり天候が悪く風が強く波も荒かったのだが、その悪天候の合間をかいぐってちいさなモーターボートが船から降ろされた。 ここで下船をする人たちはなんだか頼りない縄梯子を伝ってボートまでおりなければならない。 この高さは20メートルくらいはある。 私はハワイで夜明け前の真っ暗な海でこれをやったことがあるが、今回他人がボートに降りていくのをみているほうがよっぽども怖かった。

翌日今度は港からやってきたボートから船に乗ってきた交代の作業員がやってきた。 その日の海は前日よりもずっと荒れており、小さな船は前向きに跳ね上がっては直角に落ちるという揺れを繰り返して中にのっていた人々はすべてびしょぬれ。しかもその後に風でゆれる縄梯子を上ってこなければならない。 若い船の乗組員と違ってこの作業員のほとんどは中年太りのおっさん連中がほとんど。 最後に自分の体を船まで持ち上げられないひとも何人かいた。 何せはしごはまっすぐではなく、最後の方はオーバーハングの坂になっているのだからほとんど腕だけではしごにぶら下がる形になる。 ひとつのステップを登るごとに懸垂をしているようなものだ。 私はこのグループにいなくて本当によかったとつくづく思った。

あ~これは女のする仕事じゃないなあ、、しみじみ、、、

11月最後の木曜日は感謝祭。 カカシはパンプキンパイを作る予定。 しかしその前になんとかカリフォルニアに帰らなくては、、

November 20, 2006, 現時間 6:36 PM

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