July 9, 2006

なぜパレスチナはロケット弾をうち続けるのか?

イスラエルからひどい報復があると分かっているのに、パレスチナ庶民がハマスによるイスラエルへのロケット砲打ち込みをなぜ支持するのかという記事(英語)を読んだので、そこからちょっと引用したい。(訳:妹之山商店街さん)

パターンは数年間何度も何度も繰り返されてきました:パレスチナ人は、ガザ北部からのロケットを発射して、ガザのパレスチナ人は、戦争の論理よりむしろ全て紛争の感情に基づいた多くの理由を提供します...

「私達は軍事的な対等を達成することができないことを知っています」
サラー Bardawil、議会でハマスの報道官を勤めるパレスチナの議員。「しかし人が強い痛みを経験する時、どうにかして返答しなければなりません。これは私達がどのように私達自身を守るかということです。これは私達が世界にどのように私達がここに存在しているかということです」

たとえイスラエルの兵器に適うことができないとしても、パレスチナ人はロケットと自爆攻撃がイスラエルとの「恐怖のバランス」を生み出すとしばしば語ります。
「何故私達だけが恐怖の下に生きなければならないのですか」ムハンマッド・アブ Oukal、ガザ市のイスラム大学の学生が言いました。「これらのロケットで、イスラエル人も同じく恐怖を感じます。
私達は一緒に平和に暮らすか、あるいは一緒に恐怖に生きなければならないでしょう」

イスラエルにロケット弾をうち続けることでしか、自分らの存在価値を見いだせないと公言してはばからないような政治家も情けないがそれ以上にこの学生の言葉は象徴的だ。昔誰かが、パレスチナ人が自分らの子供たちを愛する気持ちが、イスラエルを憎む気持ちに勝るようにならなければこの紛争は終わらないだろう、と言っていたのを思い出す。パレスチナ人はイスラエルと平和共存するくらいならイスラエルと共に恐怖のなかで生きることを選ぶという。敵を不幸せにすることのほうが自分達が幸せになることよりも大切だというのである。

ガザのパレスチナ人は、2001年から2005年までに、数千発の迫撃砲弾とロケット弾を発射しました。12人のイスラエル人を殺害しました。イスラエルで八人、ガザで四人、イスラエル軍が述べました...

イスラエルのガザ撤退以降、パレスチナ人はイスラエル南部に約700発のロケット弾を発射しました。
負傷者と損害を引き起こしましたが、死者は出していません...

火曜日に、通常の一つの代わりの二つのエンジンを持つロケット弾が約7.5マイル飛行して、街の中心部、人気がない高校に着弾しました。それは、去年撤去を命じられたガザの境界上のユダヤ人入植地 Dugit から発射されたように思われると軍が発表しました。(カカシ注:学生はこの時ちょうどロケットが着弾した後者の反対側の校庭に集まっていたため難を逃れた)

世界のメディアは過去一年半ハマスはイスラエルに対して自主的に停戦を守っていたと報道していた。だがこの記事によればハマスはその『停戦中』になんと数千発のロケット弾をうってきたのだという。まったくあきれた停戦だね。これではイスラエルにどんな応戦をされても文句などいえないではないか。はっきり言って、人質をとられるまでガザ侵攻にでなかったイスラエルの自制心にこそ感心する。

先ほどうしゃこふさんのブログを読んでいて、なるほどなと思うところがあった。

第一に戦いは交戦者双方に相手を殺す権利と殺される義務を課す、第二に戦いは無限に強度を増す、という原理が明らかになる...

私は問う。北朝鮮と戦うというならば、あなたがたは彼らに攻撃され死に苦しむ事を認めるのか? 闘争の原理を甘んじて受け入れ暴力の応酬により決着をつける事に異存は無いか? その暴力を無限の強度で、我々の持つ総ての手段を以って、また彼らの持つ全ての手段を受け入れて、それで絶対的な戦いを繰り広げる覚悟はあるのか?

お分かりのようにうしゃこふさんは日本と北朝鮮のことについてお話しておられるのだが、先ほども書いたように、これはパレスチナとイスラエルにもあてはまる。イスラエルがガザから撤退した時からいずれこういう日が来ることは予測できた。なぜならパレスチナ人の唯一つの目的は主権国家として平和に暮らすことではなく、自分らの幸せを犠牲にしてもイスラエルを撲滅することにあるからだ。

私にはパレスチナがうしゃんこふさんのおっしゃるような覚悟をもってこの戦いに挑んだとはどうしても思えない。なぜならこの後に及んでまだ人質返還以外に交渉はしないというイスラエルに向かって軍事的に何の意味もないカッサム砲をうち続けて、侵攻をやめなければ学校や病院をもっとねらうぞと息巻いているからだ。

パレスチナの行為はイスラエルを撲滅するどころか、パレスチナの完全崩壊へとつながる。圧倒的に優勢な軍事力を持つイスラエルを挑発し続ければいずれはイスラエルも本気で戦うことは十分に予測できた。イスラエルがその気になれば、それこそ本当にイスラエルによるパレスチナ民族の、民族浄化、ジェノサイドが可能なのである。

パレスチナはまだ国連の条例などがイスラエルの強行手段を阻止できると信じているかもしれない。だが本当にパレスチナ人がイスラエルによって皆殺しの目にあったとしても、国際社会にできることはイスラエルを激しく非難することだけだ。だがそんなことなら国連はこれまでにも何十という条例を発令してきたが、イスラエルがそれをきにした気配は全くない。

「イスラエルは国際社会に良く思われるために集団自決をするつもりはない。」とはイスラエルの賢者の言葉だ。

July 9, 2006, 現時間 10:50 PM

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